しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

イワヒバ ( 岩檜葉 )

2016-11-26 |  シダたち

                                      ↑ 2016/09/26 撮影

 2016/04/24 撮影

[ イワヒバ科イワヒバ属の常緑性多年草、シダ植物 ]

日本では、
本州~九州にかけて
山地の岸壁や岩場に自生します。
草丈は、約25cm。
中心の茎は直立して短く、その根は褐色で硬く、
多数組み合わさって仮茎を作ります。 
仮茎は普通単一ですが、大きなものはまばらに分枝する事があります。
茎頂部に多数の枝を束生して開出し、
乾燥すると内に強く巻き、湿気があればまた元に戻ります。
枝は、長き10~20㎝、2~3回分枝して、
小さな鱗片状の葉を密性します。 
枝の表面は緑色、裏面は白緑色です。
葉は、長方形で長さ1.5~2㎜、
先端は長く鋭く尖っていて、縁には鋸歯があります。
小枝の頂端に四角柱状の胞子嚢穂を出します。
低温と乾燥で休眠する特徴があるので、
日本の冬は葉を丸めて休眠します。
古典園芸植物で、江戸時代中期に多くの園芸品種が出来、
現在も品種の育成が行われています。
庭園や盆栽などに用いられ、
鑑賞用として栽培されています。
名は、その姿がヒバ(ヒノキやアスナロ)の葉に似ていることと、
岩の上に生えることから付いたそうです。
漢名は巻柏(けんぱく)ですが、
古典園芸植物としては巻柏と記していわひばと読みます。
別名 : イワマツ(岩松)

葉水を与えた後の
生き生きとした姿には、
清々しさとしっとり落ち着いた
風情があります。


 2016/04/19 撮影…何かしら ?

 2016/04/24 撮影  〃

20156/05/10 撮影

2016/06/16 撮影

 


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イワヒバ の 育て方

2016-11-26 | 栽培のポイント

                                   イワヒバ 

[ イワヒバ科イワヒバ属の常緑多年草 ]

育て方の一例
・耐寒性: 強。  
・耐暑性: 強。
・日照:  午前中日向で午後明るい日陰。  
・植え付け適期: 4月下旬~7月中旬(梅雨入り前後がよい)。
・用土: 硬質鹿沼土(大中小粒)、または硬質鹿沼土と桐生砂や軽石の混合土。
・肥料: 元肥…緩効性化成肥料を少量(マグアンプK)。または固形肥料の醗酵済み油粕を少量。
          追肥…置き肥は、植え替えない年に油粕をほんの少量。
・鉢:  深鉢。
・植え替え頻度: 2~3年毎。
・増殖: 株分け。挿し芽(5~6月)。胞子播き。
・病害虫: ベト病や白絹病・赤サビ病、ヨトウムシやネキリムシ・ネコナカイガラムシ、クロヌルと苔取り。
・潅水: 表土が乾いたら葉水をたっぷり与える。
 
*
・東と南の日を受けて西日の当らない、風通しのよい場所。
・採光は品種・株の大きさ、季節によってかわる。
・水はけと水もちの良い土。
・肥料に弱く多肥を必要としないので、肥料過多になると根腐れを起こす。
・植え替えた年は施肥が不要。
・水遣りが多いと根の発育が悪く、弱い苗に育つ。
・低温と乾燥で休眠する性質があるので、冬は休眠期。 
・冬の休眠期間中は水を与えないで、春になったら水やりを始める。  
・水分をこのみながら、滞留を好まないので水やりに注意する。
・クロヌルには木酢液200~500培希釈液を散布、予防にはダコニール。

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シチョウゲ ( 紫丁花 )

2016-11-15 |  9月 の花たち

                                  ↑ 2019/07/20 撮影

 2016/09/16 撮影

[ アカネ科シチョウゲ属の落葉小低木 ]

日本固有種です。
本州の三重・和歌山・兵庫県と四国の高知県で、
川沿いの岩地や岸壁などに自生します。
樹高は、約15~70cm。
幹はよく分枝し、若枝は緑色で細毛があり、後に暗灰色になります。
葉は、短い柄を持ち、長さ1.5~3.5㎝、幅5~15㎜の狭長楕円形~狭披針形、
草のような質感、縁は全縁で、対生します。
表面は無毛、裏面は脈の上に短い毛があります。
葉柄間の小さな托葉は三角形で先が尖ります。
花期は、7~8月。
枝先や葉腋に、漏斗状筒形で紅紫色の花を付けます。
花冠は先が5裂し、長さ15~18㎜、
内側に柔らかな毛が生えています。
雄しべは5本、雌しべは柱頭の先端が5裂します。
花の基部に苞葉が2枚あり、癒合して萼を包みます。
萼は筒状で先端が5つの裂片に分かれ、
広三角形で先が尖ります。
果実は蒴果で、小さな楕円形です。
観賞用の盆栽や鉢植え・庭木として栽培されています。
名は,紫色の花で形が丁字に似ているので付いたそうです。
別名の岩萩は紫の花をハギに見立て、岩の上に生えることから付いたそうです。
別名 ; イワハギ(岩萩)
・準絶滅危惧種・

苔玉の中に植えた高さ10㎝ほどの紫丁花が、
可愛い花を次々と咲かせ、
10月になっても咲き継いでいます。

2016/09/16 撮影


2016/09/17 撮影


2016/09/18 撮影






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シチョウゲ の 育て方

2016-11-15 | 栽培のポイント

                                      シチョウゲ

[ アカネ科シチョウゲ属の落葉小低木 ]

育て方の一例
・耐寒性: やや弱い。  
・耐暑性: 強。
・日照: 日向。    
・植え付け適期: 3月。
・用土: 赤玉土7・砂3の混合土。
・肥料: 追肥…置き肥は、油カスと骨粉などの固形肥料を少量(9月~10月)。
・鉢:  中深鉢。深鉢。 
・病害虫: 目立つ被害はあまりない。 
 
*
・水はけの良い土。
・風通しの良い場所。
・表土が乾いたら、たっぷり水を与える。
・花がら摘みをする。
・伸びた枝を剪定することにより、花芽の付きやすい短い枝が出る。
・丈夫なので、露地植えでも育て易い。
・冬に氷点下になる場所を避ける。
 
 

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ハマトラノオ ( 浜虎の尾 )

2016-11-07 |  10月 の花たち

                           ↑ 2016/10/15 撮影

  2016/10/15 撮影

2016/10/19 撮影

 2016/10/21 撮影

[ ゴマノハグサ科ルリトラノオ属の多年草 ]

日本固有種。
九州西南部・奄美大島・沖縄の、
海岸の岩地などに自生します。
草丈は、20~30cm。
茎は円柱形で、基部は地を這い、上部は直立します。   
茎の下部の葉は長い柄を持ち、卵形で鈍い鋸歯があり、 
上部の葉は柄が無く、長楕円形で基部が細く、鋸歯はやや不明瞭です。
質は厚く表面に艶があり、対生します。    
花期は、8~10月。
茎頂に総状花序を出し、青紫色の小さな花を密に多数付けます。
花冠は径6~8㎜、基部近くまで深く4裂します。
裂片は広卵形で上裂片が大きく、    
雄しべは2本、雌しべは1本で、花冠から突き出します。
苞葉は線形、がくは深く4裂して裂片は狭卵形です。
花柄やがくには長い軟毛がまばらに生えています。
果実は蒴果、卵球形で先が少し凹みます。   
名は、海浜に咲くことから付いたそうです。             
・絶滅危惧種・

花の少なくなってきた晩秋に、
もの静かな青紫色の花を咲かせています。
蝶や花虻など、いつも遊びに来ています。

2016/10/10 撮影 

2016/10/14 撮影 

2016/10/15 撮影 

2016/10/16 撮影…蕾

2016/10/19 撮影  〃 

2016/10/21 撮影  〃

2016/10/27 撮影  〃  〃 

 2016/10/31 撮影  〃

2016/011/05 撮影 2016/11/05 撮影 

 

<  2017 年  >
 2017/12/16 撮影

  

 

 


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カリガネソウ ・ ダンギク の 育て方

2016-11-06 | 栽培のポイント

                     ↑ カリガネソウ

 ← ダンギク 

[ シソ科カリガネソウ属の多年草 ]

育て方の一例
・耐寒性: 強。  
・耐暑性: 強。
・日照: 日向。 夏は半日蔭。    
・植え付け適期: 春 又は 花後。
・用土: 赤玉土・硬質鹿沼土の混合土。 
・肥料: 追肥…置き肥は、油カスと骨粉などの有機肥料を少量(花後と秋、1回)。
・鉢:  中深鉢。 
・植え替え頻度: 毎年。
・増殖: 挿し芽。実生(採り播き又は早春)。
・病害虫: ほとんど被害はない。

*
・梅雨の頃に摘心。
・夏は下葉の枯れに注意する。
・丈夫なので地植えでもつくり易い。

 

 


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