しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

浜万年青(はまおもと)に食害……「ハマオモトヨトウ」

2014-09-30 |  9月 の花たち

                             2014/09/30 撮影

ハマオモトヨトウは、
チョウ目ヤガ科のガの一種です。
日本では、
本州・四国・九州・屋久島・種子島に分布します。
終齢幼虫の体長は、4cm。
頭部が橙褐色で黒地に白の模様のあるイモムシで、
ハマオモト・ヒガンバナ・アマリリス・スイセン・タマスダレなどを
食餌植物とします。
食欲旺盛で、気付いた時には既に遅く、
ハマオモトの葉や偽茎部、
タマスダレの花や葉が被害にあってしまいました。
ハマオモトやタマスダレに害虫が付いたのは初めてのことです。


2014/09/27 撮影
〃…ハマユウ

2014/09/30 撮影…ハマユウ

2014/09/30…タマスダレ


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秋海棠 ( しゅうかいどう ) <季> 初秋

2014-09-17 |  秋の草木 の 俳句

◉ 断腸花(だんちようか)

手拭に紅のつきてや秋海棠 ・・・・・ 支 考 [東西夜話] 
花伏して柄に朝日さす秋海棠 ・・・・・ 渡辺水巴 [水巴句集] 
病める手の爪美しや秋海棠 ・・・・・ 杉田久女 [杉田久女句集]

強い日ざしの陰にひっそりと咲く花は、
全体が多肉質でみずみずしく、
大きめのハート形をした緑の葉、
淡い赤味を帯びた細く長い花柄に淡紅色の花を下垂して付け、
控え目のなかに艶やかな風情を漂わせています。
俯いて雨に濡れている姿は、
憂いを秘めた美女に譬えられています。
古くから文人にこのまれ、
茶花や庭にも植えて親しまれています。
作家の永井荷風は腸を病んでいた事とこの花が好きだったので、
居宅を断腸亭と名付けたそうです。
江戸時代の初めに観賞用に渡来したと言われますが、
いまでは日陰の湿地に野生化しています。
花の咲く様子を、仏像の首飾りの名に例えて瓔珞草(ようらくそう)、
愛する人を待ち侘び、流した悲しみの涙から生えたという伝説から断腸花(だんちょうか)、
などの別名があります。

  [ シュウカイドウ科シュウカイドウ属の多年草、中国南部原産 ]

雨のやむ気配となりぬ秋海棠 ・・・・・ みなみ

丈夫で、ほとんど手がかからず、よく殖えます。
強い日ざしの陰にひっそりと咲く淡紅色の花は、
可愛い慎ましやかな風情を漂わせています。

シュウカイドウ (秋海棠)
江戸時代初めに渡来したといわれ、
半日陰で湿り気のある所を好みます。
草丈は、約60cm。
耐寒性があり、全体が多肉質でみずみずしく、
塊根から伸びた茎は、赤みを帯び直立してよく分岐します。
葉は、柄を持ち、大きく長卵状の心形で先がとがり、
縁に細かい鋸歯(きょし)があり、互生します。
花期は、8~9月。
茎または分岐した枝から花柄を出し、
淡紅色の2枚の小さい花弁と2枚の広いガク片をもつ 単性花を多数付けます。
花が終わるころ、
葉の付け根に珠芽(むかご)を付け、落下して新しい苗となります。
山野の傾斜地などに半野生化しているのを見かけます。
文人や画人に好まれ、
茶花や庭園の下草などに古くから重用されています。
名は、漢名の音読み。花の色が春に咲く海棠と似ていて、
秋に咲くので付いたそうです。
別名 ; ダンチョウカ(断腸花)・ヨウラクソウ(瓔珞草)


2016/09/10 撮影

0 2006/09/23 撮影


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シュウカイドウ ( 秋海棠 )

2014-09-17 |  9月 の花たち

                          ↑ 2014/09/17 撮影

〃   0

 

2019/09/12 撮影

[ シュウカイドウ科シュウカイドウ属の多年草、中国南部原産 ]

江戸時代初めに渡来したといわれ、
半日陰で湿り気のある所を好みます。
草丈は、約60cm。
耐寒性があり、全体が多肉質でみずみずしく、
塊根から伸びた茎は、赤みを帯び直立してよく分岐します。
葉は、柄を持ち、大きく長卵状の心形で先がとがり、
縁に細かい鋸歯(きょし)があり、互生します。
花期は、8~9月。
茎または分岐した枝から花柄を出し、
淡紅色の2枚の小さい花弁と2枚の広いガク片をもつ 単性花を多数付けます。
花が終わるころ、
葉の付け根に珠芽(むかご)を付け、落下して新しい苗となります。
山野の傾斜地などに半野生化しているのを見かけます。
文人や画人に好まれ、
茶花や庭園の下草などに古くから重用されています。
名は、漢名の音読み。花の色が春に咲く海棠と似ていて、
秋に咲くので付いたそうです。
別名 ; ダンチョウカ(断腸花)・ヨウラクソウ(瓔珞草)

草庭には、いつ頃から植わっていたのか分かりません。
丈夫で、ほとんど手がかからず、よく殖えます。
強い日ざしの陰にひっそりと咲く淡紅色の花は、
可愛い慎ましやかな風情を漂わせています。


2014/09/09 撮影

2014/09/12 撮影

2014/09/14 撮影

0 2014/09/15 撮影

0 2014/09/18 撮影

0 2014/09/22 撮影

0 2014/09/23 撮影

0 2014/09/24 撮影

0 2014/09/25 撮影

0 2014/09/26 撮影

0 2014/09/27 撮影

0 2014/09/28 撮影

0 2014/09/29 撮影
0 〃…雌花

0 2014/10/01 撮影
0

2014/10/02 撮影

2014/10/04 撮影

0 2014/10/14 撮影
0

0 2014/10/25 撮影

2014/11/02 撮影


< 2010 年 >
0 2010/10/14 撮影


< 2011 年 >
2011/09/27 撮影


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フウセンカズラ ( 風船蔓 )

2014-09-15 |  6月 の花たち

                               2014/09/10 撮影

2014/09/10 撮影

[ ムクロジ科フウセンカズラ属の蔓性多年草 : 中南米原産 ]

寒さに弱いので、
日本では、春蒔きの一年草として、
垣根・鉢植・切花に用いられるなど、
観賞用に栽培されています。
草丈は、1~3m。
茎は細長く、
葉は長い柄を持ち、2回3出または2回羽状複葉、
小葉には短い柄があり、卵形または披針形で先が尖り、
草質で柔らかく、粗い鋸歯があります。
開花は、7~9月。
葉腋から長い花柄を出し、
先端に径約5mmの白い4弁花を数個付けます。 
下部の花柄は巻きひげとなります。
雄しべは8本で、子房は3室からなります。
観賞期は、7~9月。
果実は、膨らんださく果で径2.5cmほど、3稜のある球形、
緑色で熟すと茶色になります。
種子は黒い球形で、ハート形の模様があります。
名は、風船のような実の姿から付けられたそうです。
別名 ; バルーンバイン

小さくてかわいい白い花、
明るい緑色の細い茎と
柔らかく切れ込みのある葉、
紙風船のように膨らんで風に揺れる実、
たのしく涼しげに見えます。


2014/0702 撮影…花

2014/07/30 撮影…実

2014/09/10 撮影





2014/09/11 撮影…熟した実

2014/09/13 撮影…実

〃…種








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ツユクサ ( 露草 )

2014-09-15 |  8月 の花たち

                         2014/08/14 撮影

2014/08/14 撮影

2014/09/06 撮影

[ ツユクサ科ツユクサ属の一年草 ]

北海道~沖縄にかけて
道端や草地などに自生します。
草丈は、20~50cm。
茎の下部は地を這って多く分枝し、
節から根を出して、
上部は斜上します。
葉は、長さ5~8cmの卵状披針形で先が尖り、通常無毛、
基部が膜質の鞘(葉鞘)になって茎を抱き、長い軟毛があり、
2列で互生します。
花期は、6~9月。
葉と対生して細い花柄を出し、
頂に二つ折りにした帽子のような苞を付けます。
苞の中には通常数個の蕾が入っていて、
開花時に花を苞の外に出し、1個ずつ開きます。
しぼむ時には、花は小さくなって再び苞に包まれます。
花弁は3枚で、そのうち上の2枚は大きく鮮青色、
下の1枚は小さくて透けるような白色です。
同じ苞の中に両性花と雄花があり、
閉鎖花も付けます。
雌しべは1本で、小さかったり、雌しべのない雄花もあります。
雄しべは6本で、葯の形が3種類に分かれます。
花粉を沢山出す雄しべが2本長く突き出てをり葯はくすんだ黄色、
花粉を出さない仮雄しべが3本で短く葯は鮮黄色、
花粉を少し出す雄しべが1個で仮雄しべよりやや長く葯は同じ鮮黄色です。
萼片は3個、小さく膜質で白色です。
果実は果(さくか)で楕円形、苞のなかで成熟し2裂します。
夜明けに咲いて昼の頃、半日で萎みます。
変種のオオボウシバナの花汁は、
今でも染料(水に溶けやすいので)として
友禅の下絵描きなどに用いられています。
開花時期の全草を乾燥して煎じ、
生薬のオウセキソウ(鴨跖草)として、
解熱・利尿・解毒などに利用します。
5月頃の若芽・若葉を茹でて、
和え物・酢の物・おひたしなどに、
また炒めものや、天ぷらにもします。
名は、朝露を浴びて花を開くことから露草、
苞の形を帽子に見立てて帽子花、
3枚の花弁の形から蛍草、
鴨の頭に似ているので鴨頭草(つきくさ)、
花の汁を何回もしみこませて布を染めたことから着草(つきくさ)、
また「月草」の名で和歌に詠まれるなど、
多くの名を持っています。
別名 ; ボウシバナ(帽子花)・アオバナ(青花)・ホタルグサ(蛍草)
古名 ; ツキクサ(着草)

笹形の緑葉に鮮やかな藍色と白色の薄い花弁、
それに黄色い葯を付ける彩りの美しい花です。
夜明けと共に咲いて日がのぼるとしぼんでしまう、
清楚で露を含んだような儚い趣があります。


2014/06/15 撮影
2014/06/21 撮影…朝露をのせて
2014/06/30 撮影
2014/07/02 撮影
2014/08/14 撮影
2014/09/06 撮影 
2014/09/10 撮影

2014/08/14 撮影




2014/08/15 撮影


2014/08/31 撮影

2014/09/10 撮影





< 2010 年 >
2010/06/19 撮影

2010/07/23 撮影…苞の中に蕾


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コムラサキ ( 小紫 )

2014-09-08 |  6月 の花たち

                           2014/06/21 撮影

2014/06/22 撮影

2014/09/06 撮影

2014/09/15 撮影

[ クマツヅラ科ムラサキシキブ属の落葉低木 ]

日本では、
本州岩手県以南~沖縄にかけて、
山野の湿潤地や川岸などに自生します。
樹高は、1~2m。
枝は細く長く伸びてしなり、紫色を帯びて、
若い枝には星状毛が付きます。
葉は、柄を持ち、倒卵状長楕円形で長さ3~7cm、
両端は尖り、質はやや厚く、
縁は先半分に鋸歯があって、対生します。
花期は、6~8月。
葉腋から集散花序を出し、
淡紫色の小花を多数付けます。
花冠は長さ4mm、筒部が短く、先端は4裂して平らに開きます。
雄しべ4本、雌しべ1本で、共に花冠より長く突き出ます。
がくは短い鐘形で、浅く4裂します。
花は枝先に向かって順に咲き、元の方から緑色の実になります。
果実は核果、径約3㎜の球形でかたまって付き、
秋になると紫色に熟し、落葉後もしばらく枝に残ります。
実の白い品種のシロミノコムラサキ(シラタマコシキブもあり、
白い小さな花を多数付けます。
実付きの良いことから
観賞用に庭木として多く植栽され、
紫式部(*)の名で流通しているのは大半が本種(コムラサキ)です。
名は、同属のムラサキシキブに似ていて、より小振りなところから付いたそうです。
ムラサキシキブは美しい紫色の実を才媛紫式部にたとえたと言う説があります。
別名 ; コシキブ(小式部)

初夏の頃に
やさしい薄紫色の花が静かに群れて咲き、
秋になると
緑色の小さな実が次第につややかな紫色に変わります。
美しい実はひときわ目をひきます。

(*)ムラサキシキブ(紫式部)
  樹高は2~3mで、葉の縁に鋸歯があり、
  実は径3~4㎜の球形、ミムラサキ(実紫)とも呼ばれます。
 変種に、実が白色になるシロシキブや
  花や葉がひとまわり大きいオオムラサキシキブがあります。
  その他に、コバムラサキシキブ・ヤブムラサキ・トサムラサキ・
  ビロードムラサキなどがあります。


2014/06/11 撮影
2014/06/14 撮影
2014/06/15 撮影
2014/06/16 撮影
2014/06/17 撮影

2014/06/18 撮影

2014/06/19 撮影

2014/06/20 撮影

2014/06/21 撮影…朝

〃…夕

2014/06/22 撮影


2014/06/23 撮影


2014/05/24 撮影

2014/06/26 撮影

2014/06/29 撮影


2014/06/30 撮影

2014/07/02 撮影


2014/07/03 撮影


2014/07/10 撮影

2014/07/13 撮影

2014/07/17 撮影

2014/07/26 撮影

2014/07/30 撮影

2014/08/11 撮影

2014/08/14 撮影

2014/08/17 撮影

2014/08/22 撮影

2014/08/23 撮影

2014/08/25 撮影

2014/08/30 撮影


2014/09/03 撮影



2014/09/05 撮影


2014/09/08 撮影
2014/09/08 撮影


2014/09/10 撮影


2014/09/12 撮影


2014/09/15 撮影



< 2010 年 >
2010/07/02 撮影…花
2010/07/17 撮影…青い実

2010/07/17 撮影…つぼみ



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