しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

ラショウモンカズラ ( 羅生門葛 )

2018-05-31 |  4月 の花たち

                     ↑ 2018/04/18 撮影

 〃 

[ シソ科ラショウモンカズラ属の多年草 ]

日本では、
本州~九州にかけて、
山地のやや明るく少し湿り気のある林内や林縁などに自生します。
草丈は、15~30cm。
全体に白い軟毛があって、茎は立ち上がり、親株から走出枝(そうしゅつし)を出します。
葉は、2~5㎝の柄を持ち、心臓状卵円形で長さ2~5㎝、幅2~3.5㎝、
先は鋭く尖り、基部は心臓形、質はうすく、
縁には粗い鋸歯があって、対生します。
開花は、4~5月。
茎頂に長さ1.5~2㎝ほどのまばらな花穂を出し、紫色の唇形花を一方向きに数個付けます。
花冠は長さ4~5㎝、筒部は長く急に膨らんで先端が2唇形となり、
下唇の裂片は大きく濃紫色の斑点があって、先端に長い白毛が生えています。
萼は、長さ約1㎝の短い筒状で、15脈あり先が5裂しています。
広卵形の苞葉があります。
名は、太い花冠が、京都の羅生門で切り落とされた鬼女の腕に
似ていることから付いたそうです。

戴いた株には、
花が咲いていてランナー(走出枝)が出ていました。
ランナーはあっという間に長くなり、伸び続けています。
何処まで伸びて子株を作るのか、興味深く見ています。

 

  2019/03/09 撮影

 

<  2018 年  >
2018/04/18 撮影

 

 

 

2018/04/20 撮影

 

2018/04/23 撮影

〃…葉

 

2018/04/28 撮影

 

  2018/05/29 撮影…

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒイラギソウ ( 柊草 )

2018-05-28 |  4月 の花たち

                      ↑ 2018/04/18 撮影

 

[ シソ科キランソウ属の多年草 ]

本州関東・中部など、
山地の日陰に自生します。 
草丈は、30~50cm。
茎は直立し、四角形で短毛があります。
葉は、長い柄を持ち、卵円形で長さ6~10㎝、幅4~6㎝、 
先端は鋭く尖り、不揃いの粗い鋸歯があって、対生します。
表面はやや青緑色を帯びます。
花期は、4~6月。
茎上部の葉腋ごとに2~3個ずつ、青紫色の唇形花を付けます。
輪状に並んだ3~5段の花穂になります。
花冠は長さ2~3㎝で、筒部は長く、先端が上唇と下唇に分かれ、 
上唇は短く半円形に2裂し、
下唇は3裂して中央の裂片が大きく、
雄しべは4本です。
萼は5裂し、毛が多く生えます。 
果実は、4個の分果で、宿存性の萼に包まれています。
名は、葉の形が、樹木のヒイラギの葉に似ていることから付いたそうです。
・絶滅危惧種・

この花の綺麗な青紫色に惹かれ、一本戴きました。
友人のお父様が京都の鞍馬から戴いて植えられたものだそうです。
お庭を引き継いだ友人は、草花に愛情をそそぎ、
何十年も絶やさずに元気に育てていらっしゃいます。
山野草のお庭を拝見させて頂きますと、
その度に新しい発見があり、刺激を受け、
色々と学ばせて頂いております。

 

2018/04/18 撮影

 

2018/04/23 撮影

〃…葉

 

2018/04/30 撮影

 

2018/05/28 撮影

 

2018/05/29 撮影

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒメウズ ( 姫烏頭 )

2018-05-27 |  4月 の花たち

                        ↑ 2018/04/02 撮影

2020/03/20 撮影

[ キンポウゲ科ヒメウズ属の多年草、毒 ]

日本では、
本州関東以西〜九州にかけて、
山麓の草地や林縁、畑、路傍、石垣の間などに自生します。
草丈は、10〜30cm。
塊茎は約1㎝で形は不定形、
茎には軟毛があります。
長く細い茎は直立し、まばらに分枝します。
根出葉は長い柄を持ち、3出複葉で、叢生します。
小葉には短い柄があり、広いくさび形で2〜3中〜深裂し、
裂片はさらに浅く2〜3裂します。
茎葉は短い柄を持つか無柄で、2回3出しています。
葉はほとんど常緑で裏面は紫色を帯び、
新葉は秋から冬にかけて出ます。
花期は3〜5月。
茎上に細長い花柄を出し、
頂に径4~5㎜、長さ7~8㎜の小花をやや下向きに付けます。
花弁状の萼片は5個、長さ約7㎜の楕円形、
白色でやや淡紅色を帯びています。
黄色い5個の花弁は筒状で直立し、萼片の半分ほどの長さで、
後方には小さい距が突き出ます。
雄しべは9〜14個、雌しべは2〜4個です。
果実は、袋果で2~4個あり、長披針形で星状に開出します。
種子はほぼ球形で黒色です。
全体に有毒成分を含み、
誤って食べると胃腸炎や心臓疾患を起します。
また切り口から出る液に触れるとかぶれます。
名は、葉や根の形状がトリカブト(鳥兜)に似ていて小形なので付いたそうです。

山野草愛好家の友人から戴いたもので、
初めて出会った花です。
小さくて目立たない清楚な花を付けていました。

 

2020/03/01 撮影

 

2020/03/05 撮影

〃…蕾・実

 

2020/03/20 撮影

 

<  2018 年  >
2018/04/02 撮影


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オレガノ・ケントビューティー

2018-05-20 |  6月 の花たち

                      ↑ 2018/05/10 撮影

 2018/04/26 撮影

 

2018/05/10 撮影

[ シソ科オレガノ属の多年草、地中海沿岸原産 ]

手持ちの図鑑で調べましたが
載っていませんでしたので、
ネットからの抜き書きと見た目からの雑感です。

オレガノ・ケントビューティーは、
ハーブのオレガノではなく、
観賞用のオレガノで「花オレガノ」と呼ばれています。
ギリシア原産の「スカブルム種」と、トルコ原産の「ロツンディフォリウム種」の
交配による園芸品種です。
草丈は、10~30cm。
細い茎は這うように長く伸び枝垂れます。
葉は、卵形で先が尖り、灰色がかった緑で、
銀色の葉脈が筋のように入って、対生します。
花期は、6月~7月。
分枝した茎の先から花序を伸ばし、
紫色の唇形花を苞の間に付けます。
花弁のように見える重なった苞で、
ピンクや淡いグリーンに色づきます。
鉢植えや寄せ植えに適しています。
寒さには強い植物ですが、
高温多湿が苦手で、長雨に当たると根腐れを起こします。
気温が0℃以下になると落葉し、地上部が枯れて宿根します。

色彩のやさしい苞のグラデーションが目に留まり、
思わず連れて帰りました。
優雅な雰囲気の個性的な花です。


 2018/04/26 撮影

 

2018/05/10 撮影

 

2018/05/19 撮影

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5月の草庭 (1)

2018-05-15 | 2024年・2018年の草庭

                             ↑ 2018/05/10 撮影…5月の佇まい

〃…ウツボグサ

〃…ヒメカンゾウ

〃…ユキノシタ

〃…ヤマオダマキ

〃…シラン

眩しい光、快い風。
いっせいに初夏の木々が、
匂い立つようなみずみずしい若葉を付けます。
新緑の清々しさに心が洗われる思いです。
草花たちも、生き生きと葉を輝かせ、新鮮なやさしい花を咲かせます。
生命力にあふれた晴れやかな月です。

今年は開花が早く、咲いている期間が短いように思えます。
3月の気温が高く降水量も多く、日照時間が多かったその影響でしょうか。
今月は、一輪草・都忘れ・丁子草・舞鶴草・雪笹・射干・海老根・姫萱草や
姫空木・大紫躑躅などがもう咲き終わり、
山芍薬・雪笹・丁子草・苧環・一人静・二人静などが実を付けています。
靭草・紫蘭・山苧環・雪の下・庭石昌・姫檜扇や伊吹麝香草が盛りを迎え、
これから皐月躑躅・甘茶・下野(しもつけ)・七段花や京鹿子・一葉升麻・蛍袋や黒鉄黐などの花が、見ごろを迎えます。
先月から、蛇苺・白花小葉の立浪・屋久島岩金梅・鷺苔や定家葛・吊花・唐招霊(とうおがたま)などが咲き継いでいます。

 

 草庭での牡丹の句 ・・・・・・みなみ
・庭あをくまぶしく牡丹咲きにけり
・ぼうたんの雨を知らずに散りゆける
・ぼうたんの俯きかげん小雨ふる
・ふくよかな闇たつぷりと白牡丹
・ぼうたんの花開く雨散らす雨
・ぼうたんの花に日の差すお元日

草庭での子供たちとの句 ・・・・・・みなみ
・母と子の声やはらかし春の水
・おじぎ草ふざけん坊の子とふたり 
・卯の花や先客のゐるおままごと
・小さき掌に一枚の葉とまいまいと
・夏蝶を追ひて垣根にはばまるる
・学校の夏蚕にけさの桑の葉を
・幼子に忘れられたる金魚かな 
・かまきりの幼なの指をすりぬける
・鈴虫の跳んで出て子の後ずさる
・育てたる稲穂を抱きて登校す 
・秋夕焼地に石蹴りの丸と石
・秋霖やてるてる坊主より雫
・小春日のたんぽぽを撮る女の子
・風を切る音朝寒の二重跳び
・花柊こぼさぬやうに母と子と
・柚子摘みてくれし少女と柚子湯して

 

< 芽生えや蕾・花 など 2018/05/10 撮影 >

…ユキノシタ …ヒメカンゾウ …シラン

…ウツボグサ …キバナノヤマオダマキ …ハマボッス

…ヒメシャガ …サンズンアヤメ

…フタバアオイ …イワタバコ

…キョウガノコ …ホタルブクロ

…シライトソウ …サギゴケ 

…シキンカラマツ …ショウマ …イワシャジン

…シュウカイドウ …ヒトツバショウマ …ナツエビネ

…コセリバオウレン …カキラン …ネジバナ

…ミズヒキ …トラノオ …オウゴンオニユリ

…ヤマユリ …ヒメイチゲ …チャルメルソウ

…マツカゼソウ …サクラタデ …キンミズヒキ

…チガヤ …チゴザサ …ギンバイソウ 

…シオン …ナガバノシロワレモコウ …オミナエシ

…二ホンハッカ …ツリガネソウ …ジャコウソウ

…ハマナデシコ …ハマトラノオ …トウテイラン

…ミチノクヒメユリ …ミセバヤ …ダイモンジソウ

…フキ …ミョウガ …マイヅルソウ

…キキョウ …フウチソウ

 …ヒトリシズカの実 …オダマキの実 …ユキザサの実

 …チゴユリの実 …エンレイソウの実 

 …ヤマシャクヤクの実 …サクラソウの実

…ニワゼキショウの実     

…シロヤマブキの実 …サンショの実

…シチダンカ …アマチャ …イブキジャコウソウ

…サツキ …スイカズラ …テイカカズラ

…アジサイ …ヤブコウジ …ツリバナ

 

< 芽生えや蕾・花など 2018/05/02 撮影 >
 
…エヒメアヤメ …ヤマドリゼンマイ
 
…ウケザキオオヤマレンゲ
 
 
< 芽生えや蕾・花など 2018/05/03 撮影 >
 
…ヒメシャガ
 
 
< 芽生えや蕾・花など 2018/05/05 撮影 >
 
…ヤクシマキンバイ …ヘビイチゴ …リュウキンカの種
 
 
< 芽生えや蕾・花など 2018/05/06 撮影 >
 
…ヒメウズ 
 
 
< 芽生えや蕾・花など 2018/05/07 撮影 >
 
…ヤマオダマキ …オオヤマフスマ
 
…ラショウモンカズラ …ヒイラギソウ
 
…スイカズラ …アマチャ …イブキジャコウソウ
 
 
< 芽生えや蕾・花など 2018/05/15 撮影 >
 
…ヒメヒオウギ …キョウガノコ
 
…ヒトツバショウマ
 
…アマチャ …シモツケ …クロガネモチ
 
…テイカカズラ
 
…ヘビイチゴの実 …チョウジソウの実
 

< 芽生えや蕾・花など 2018/05/16 撮影 >
…チゴザサ …カラスビシャク
 

< 芽生えや蕾・花など 2018/05/18 撮影 >
 
…ナデシコ …ドクダミ …サツキツツジ
…ヤシュウハナセキショウ 
 
* 5月の草庭 (2) へ続きます。
 
 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5月の草庭 (2)

2018-05-15 | 2024年・2018年の草庭

                              ↑ 2018/05/20 撮影…アマチャとシモツケ

* 5月の草庭 (1) からの続きです。

< 芽生えや蕾・花など 2018/05/20 撮影 >

…ヤエドクダミ …ツクシカラマツ …ヒトツバショウマ

…ムラサキハナダイコン

…アマチャ …シチダンカ


< 芽生えや蕾・花など 2018/05/23 撮影 >

…イワタバコ  …ヤマホタルブクロ …キョウガノコ
 
…アジサイ


< 芽生えや蕾・花など 2018/05/25撮影 >

…ホタルブクロ …ツクシカラマツ 
 
…クチナシ
 
 
< 芽生えや蕾・花など 2018/05/28 撮影 >

…カキラン …オウゴンオニユリ …キキョウ
 
…フジオトギリソウ …ギボウシ …ギンバイソウ
 
…シキンカラマツ …オオバジャノヒゲ …ベコニア
 
…ナンテン …ツリバナの実
 
 
< 芽生えや蕾・花など 2018/05/29撮影 >

…フジオトギリソウ
 
…ビヨウヤナギ
 
 

5月1日~5月末日まで の花 

2018/05/02 撮影…ウケザキオオヤマレンゲ


2018/05/03 撮影…ヒメシャガ


2018/05/05…ヤクシマキンバイ

〃…ヘビイチゴ


2018/05/07 撮影…スイカズラ

 

〃…イブキジャコウソウ

〃…ヤマオダマキ


2018/05/10 撮影…フタバアオイ

〃…シチダンカ

〃…アマチャ

〃…ツリバナ

〃…ハマボッス

〃…サンズンアヤメ

〃…サツキツツジ

〃…シライトソウ

〃…オレガノケントビューティー

 

2018/05/15…テイカカズラ
 
〃…アマチャ
 
〃…シモツケ
 
〃…ヒメヒオウギ
〃…クロガネモチ


2018/05/16 撮影…チゴザサ

〃…カラスビシャク


2018/05/18 撮影…ナデシコ

〃…ドクダミ

〃…サツキツツジ


2018/05/20…ヤエドクダミ


 2018/05/23 撮影…イワタバコ

〃…キョウガノコ

〃…アジサイ


2018/05/25 撮影…ヤマホタルブクロ

…ツクシカラマ

〃…クチナシ 

 

2018/05/29 撮影…フジオトギリソウ

〃…ビヨウヤナギ




  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

リュウキンカ ( 立金花 )

2018-05-05 |  4月 の花たち

                       ↑ 2018/04/02 撮影

[ キンポウゲ科リュウキンカ属の多年草 ]

日本では、
本州~九州にかけて、
水のきれいな湿地や水辺などに自生します。
草丈は、15~50cm。
根は白色でひげ状になります。
根生葉は、長い柄を持ち、腎形状の円形で長さ・幅ともに3~10㎝、
基部は切れ込み臓円形で艶があり、
質が軟らかく、縁に浅い鋸歯があって叢生します。
茎葉は、短い柄があり、根生葉に似た小型で、1~2枚付けます。
花期は、4~7月。
花茎は緑色で直立し、
茎頂や葉腋から長い花柄を伸ばして、
先端に径約2㎝の黄色い花を1個付けます。
花弁は無く、花弁状の黄色いがく片が5~7個あり、卵円形で長さは約1.3㎝です。
雄しべは黄色で多数、子房は細長く5~8個です。
果実は袋果で、長さ約1㎝、先に花柱が残ります。
観賞用にも栽培されています。
名は、花茎が立ち、金色の花を咲かせるので付いたそうです。

3月の末に、鮮黄色の花が目に飛び込んできました。
立金花は水芭蕉と共生するということで、
以前、戸隠森林植物園に行ったとき、
立金花が水芭蕉と一緒に雪解け水の中で咲いていたことを思い出し、
毎日欠かさず、水をたっぷりと与えています。
傍に植えている花猫の目草とも共生してくれるといいのですが‥‥。

 

2018/03/02 撮影

 

2018/03/07 撮影

 

2018/03/10 撮影

 

2018/03/23 撮影 

 

2018/03/29 撮影

 

2018/03/31 撮影午前中

〃…午後

 

2018/04/07 撮影

 

2018/04/09 撮影

 

2018/04/23 撮影

 

2018/04/26 撮影

 

2018/04/30 撮影

〃…茎葉

 

2018/05/05 撮影

 

< 戸隠森林植物園 >
2011/05/17 撮影…リュウキンカとミズバショウ、

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする