しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

オニヒカゲワラビ ( 鬼日陰蕨 )

2018-01-14 |  シダたち

                                                  ↑ 2018/01/17 撮影 

[ イワデンダ科ヘラシダ属の常緑性多年草、シダ植物]
( メシダ科ノコギリシダ属で分類される場合もあります。)

日本では、本州東北南部以南~九州にかけて、
陰湿な山地の沢沿いや林下・林道の斜面に自生します。
太い根茎は、短く這い、大形の葉を接近して付けます。
葉柄は太く、長さ30~60㎝、基部には黒褐色の鱗片をやや密に付けます。
葉の長さ、130cm。
葉は、広卵状3角形で、2回羽状複生~3回羽状深裂、質は草質です。
中軸、羽軸、小羽軸の裏面に小さな鱗片と毛があります。
下部の羽片は有柄、
小羽片は狭長楕円形、基部は切形~浅い心形で短い柄があり、
羽状深裂し、先端は鋭頭です。
裂片は長楕円形で円頭~鈍頭、縁に鋸歯があります。
胞子嚢群(ソーラス)は線形で、小羽片の中軸寄りに付き、
苞膜の縁は細裂します。
4~6月に出た若芽を、開ききる前に根本から折り、
さっと茹で水に晒して、お浸しや和え物などにして食します。
名は、大型の日陰蕨の意から付いたそうです。

*暖地では常緑性シダですが、寒地では夏緑性となる、大型シダ植物です。 

25年ほど前、園芸店で求めた時の名札に、
鬼ワラビと記してありました。
今回調べましたら、どうも「鬼日陰蕨」のようです。
あく抜きをしないでよいそうですので、
どんなお味か一度食してみたいと思っています。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1月の草庭

2018-01-13 | 2024年・2018年の草庭

                          ↑ 2018/01/10 撮影…1月の佇まい                                        2018/01/10 撮影…バイカオウレン

〃…スイセン

 

< 山草のコーナー >…2018/01/10撮影
  …ヒトリシズカ・イカリソウ・フタバアオ・オダマキ・ヤマオダマキ・イチリンソウ・ニリンソウ・シキンカラマツ・フタリシズカ・オモト・イワシャジン・ユキワリソウ・ミヤコワスレなど。

 …クマガイソウ・シライトソウ・チゴユリ(白と赤花)・ミヤマウズラ・エンレイソウ・オオバナヱンレイソウ・ヒトツバショウマ・ツクシカラマツ・コセリバオウレン・バイカオウレン・夏エビネ・セツブンソウ・カタクリなど。 ヤマエンゴサク・シュンラン・ネジバナ・カキラン・イチリンソウ・イワヒバなど。   

…キンラン・ササバギンラン・シュンラン・ヤマシャクヤク・フウチソウ・フクジュソウ・キクザキイチゲ 

…ヤシュウハナセキショウ・ヤマシャクヤク・ミヤコワスレ・ヤマドリゼンマイ・サクラソウ・ヒメシャガ・イズイ・ダルマギク・スミレ・スミレサイシンなど。 

…フクジュソウ・ミセバヤ・ヒメカンゾウ・シャガ・アサギリソウ ・フクジュソウ・ミチノクヒメユリ・ハマトラノオ・トウテイラン・イブキジャコウソウ・ホトケノザ・ネジバナ・クラマゴケ・スミレなど。 

…ショウジョウバカマ・カタクリ・レンゲショウマ・キレンゲショウマ・ホウチャクソウ・イカリソウなど。

 

寒の草花たちは、
眠っているかのように春を待っていますが、
その中で、梅花黄連が健気な花を、
水仙が凛とした花を、咲かせています。
短命な春咲き植物(スプリング・エフェメラル)たちは、
もう地中で発根を始めています。
草庭の山草コーナーでは、
ユリ科のカタクリ・ショウジョウバカマ、
キンポウゲ科のセツブンソウ・フクジュソウ・ユキワリイチゲ・
キクザキイチゲ・アズマイチゲ・イチリンソウ・ニリンソウ、
ケシ科のヤマエンゴサク、
などが植わっています。
早春、落葉広葉樹の芽吹き前に芽を出し、
春に開花して種子をつくり、
初夏の樹木が茂る頃には地上部が枯れて休眠し、
翌年また芽をだします。
昨年色々と植え替えましたので、
今年も元気な姿を見せてくれればと思っています。

 

今年の草庭は、
大好きだった椿や茶の花を見る事が出来ません。
それは、チャドクガの発生による毒針毛(どくしんもう)の被害(アレルギー)や、
薬剤散布による体調(過敏)への影響が、
年毎に重くなつてきたので、
仕方なく昨年ツバキ科の木や枇杷の木など、
大小7本を処分したからです。
椿の密を吸うヒヨドリやメジロの姿を見ることが出来ず、
寂しくなってしまいました。
チャドクガの卵が葉裏に付いてる時や幼虫が葉の一箇所に固まっているのをを見つけては、
取り除くように心掛けていたつもりですが、
高い枝などに行き届かないところがあったようです。
無農薬を理想として、
なるべく殺虫剤や消毒薬などを使わないで、
かわりに木酢液や炭などを使用していましたが、
どうしても薬剤の散布での対応が必要になることもありました。
小鳥やカエル・ヤモリ・カマキリ・クモ・テントウムシなどにとって、
居心地の良い庭にしたいと思っています。

 

草庭でのツバキ科の句 ・・・・・・みなみ。
・玉椿白寿の母となりたまふ
・奥の間はあるじの書斎藪椿
・父の忌のやさしき雨に沙羅の花
・茶の花暮れて母の香の衣をたたむ
・日だまりの小鳥の好きな枯木かな

 

< 飛び石の辺り >
…カキラン・サイハイラン・イチリンソウ・ネジバナなど。

…ヤマブキソウ。

…イワヒバ・セッコク・ツワブキ・タマリュウ・フウチソウなど。

 …カンアオイ

…マイズルソウ

…ギボウシ・アズマイチゲなど。

…ユキワリイチゲ・ミヤマオダマキなど。

…コチャルメルソウ。

…カントウタンポポ・シロバナタンポポ・ヘビイチゴ・カンギク・センボンヤリなど。 

…ヤブレガサ・ミズヒキソウ・タチツボスミレなど

 

< 塀際の野草コーナー >
…エビネ

…ガンセキラン

…カンノンソウ・オモト。ハラン・センリョウ・ヤブラン・ヒゴスミレなど。

…タイワンホトトギス・ウラシマソウ・ユキモチソウ・オモト・テンニンソウ・など。

…ホトトギス・ヤマホトトギス・ヤマジノホトトギス・シロバナホトトギス・キバナホトトギス・スミレなど。

…オドリコソウ・ユキザサ・レンプクソウなど。
ほかに、
ニリンソウ・シラン類・キョウカノコ・ヒメカンゾウ・ユキノシタ・ギボウシ類・アマドコロ・イカリソウ・ススキ・ミョウガ・フキ・ツワブキ・コオニユリ・ヤマユリ・ソバナ・ノビル・ミツバ・オニヒカゲゼンマイ・ギョウジャニンニクなど、
植わっています。

 

< 鉢植え >
…繫殖力の強い草花や草丈の高くなる草花、適した場所がない草花、外来種など。

 

1月1日~1月末日まで の花と芽 

2018/01/10 撮影

2018/01/12 撮影

 2018/01/10 撮影…ヤマシャクヤク

2018/01/17 撮影…バイモ

 

 

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2018年の草庭について

2018-01-04 | 2024年・2018年の草庭

                             ↑ 2018/01/02 撮影…カマキリの卵

草庭は、
「栽培環境に適した山野草を植えて、四季の移ろいを楽しのめる庭」
「自然農法を参考に、微生物によつて地力を高め、病虫害に強い草花の生育」
「手のかからない庭」
を目指している、ささやかな庭です。

日当たりや風通し、水はけや水持ちなど、
その草花に適した環境条件を考えると、
自ずと栽培できる草花の種類は限定されます。
草花が陽光や雨風の恵みをうけて、
遮光や風除け・雨除けなどの対策が不必要であることを考慮し、
東京の風土に合った草花達の安定、健全な生育を心掛けたい
と思っています。
生物の多様性やそれらとの共生と言うことも大切に考え、
自生地の生態系に近づけた環境にしてみたいと思い、
周辺の植物を参考に混植を試みています。
夏は半日陰になるように雑木を何本か植えていますが、
山草のためにはもう少し大きな落葉樹が欲しいところです。
冬になると落ち葉(落葉広葉樹)の代わりに腐葉土を撒いています。
有機農法を参考にしてきましたが、
これからは自然農法の方向に時間をかけて転換していきたいと思っています。


「草庭の花壇」は、山草と野草の2つのコーナーに分けて、
         花壇の用土を通り道より少し高くしています。 
・山草コーナーは、林床の植物に適した用土で、
        山野草の土と同じものを客土しています。
        [硬質赤玉土5・硬質鹿沼土4・軽石2の混合土 ]
・野草コーナーは、平地の植物に適した用土で、
        掘り上げた黒土に、堆肥や腐葉土を3割ほど混ぜ込んでよく天地し、
        水はけを良くよるために赤玉土や鹿沼土なども混ぜています。


草庭の居候猫
2018/01/03 撮影…さびちゃん

愛称:さびちゃん
年齢:不詳
性別:雌
 皆に愛され、皆を癒します。
 門で家人のお見送り・お出迎えをします。
 ネズミ捕りが上手です。
 困っていることは、
 守宮や小鳥などを捕ること、
 花壇で糞尿をすることです。

さびちやんが草庭に居着いてからの句 ・・・・・・みなみ
・遅き日の濡縁猫の寝てをりぬ 
・瞬きを猫と交はして菊日和
・鰯雲猫の行方を捜しつつ
・黄落や仔細ありげな顔の猫
・この猫の出自わからず小春なる
・猫の背に十一月の日のぬくみ
・金色に猫のかがやく冬日かな
・日向ぼこ二人に猫も加はりて

草庭の居候猫は、
多い時には5匹ほどいましたが、
今はさびちゃん1匹です。



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

謹んで新春のお慶びを申し上げます

2018-01-01 | ごあいさつ 

                                                                              ハボタンとパンジーの寄せ植え 

謹んで新春のお慶びを申し上げます

昨年中は「しをり戸」をご覧いただきまして
ありがとうございました
お健やかに新年をお迎えのことと存じます  
昨年は皆さまのブログやコメントに励まされ
お蔭様で私も無事に歳を重ねました
今年は主として
月々の庭の草花や古い写真・書きかけのものなどを
気儘に整理しながらアップたいと思っています
本年も変わらぬお付き合いをどうぞよろしくお願い致します
皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます

2018年 元旦         
            
                           みなみ


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする