しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

きょう の 早春の小さな兆し

2022-02-01 |  2月 の花たち

                           ↑ 2022/02/01 撮影…ユキワリイチゲ

冬枯れの庭に早春の兆しを見つけて‥‥。
今日は朝から晴れて寒さがいくらか和らぎ、日の光もまばゆさを増しています。
土を照らす光も強まり、土の中で動き始めていた草の芽が顔を出しています。
そんな草の芽たちに出会えると早春の訪れを感じ、嬉しくなります。
オキナグサやテカリダケキリンソウ(光岳麒麟草)などがそっと顔を出しています。
ジロボウエンゴサクやオドリコソウはやさしい緑でみずみずこと。
ユキワリイチゲの蕾はもうそろそろと言っているようです。
セツブンソウやフクジュソウなどは、まだその気配もありません。
思いがけなく芽が出て喜ばせてくれることでしょうね。

初冬になって植え替えには遅いと思いつつ、
ボタンやスイセン・スズラン・ゼンマイ・フクジュソウなど色々植え替えました。
そのせいでしょうか、寒さの中で凛と咲いている水仙の花を今年は見られません。


…テリカダケキリンソウ

…ジロボウエンゴサク

…オキナグサ

…キバナオキナグサ

…ヤマシャクヤク

…キバナセツブンソウ

…ミヤマカタバミ

…ボタンネコノメ

…コガネネコノメ

…ミセバヤ

…ショウジョウバカマ

…ヒゴスミレ

…オドリコソウ

…ヨモギ



…タネツケバナ ?

…フキ



 

 

 

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キバナセツブンソウ ( 黄花節分草 )

2021-02-27 |  2月 の花たち

                           ↑ 2021/02/13 撮影

2021/02/16 撮影

[ キンポウゲ科セツブンソウ属の多年草、ヨーロッパ南部原産 ]

手持ちの図鑑でしらべましたが、簡略な説明でした。

セツブンソウ属はヨーロッパからアジアにかけて8種、
日本にはセツブンソウ1種が分布します。
キバナセツブンソウは黄色い花を咲かせる品種 で、色々なタイプが流通しています。
多く普及しているキバナセツブンソウはヨーロッパ原産です。

キバナセツブンソウ (黄花節分草)…エランティス・ヒエマリス
分布は、ヨーロッパ南部、英国を含むヨーロッパ西部に帰化しています。
草丈は、5~15cm。
葉は、多数に細裂します。
花期は、3~4月。
花は、径3.5㎝位で光沢のある鮮黄色、花弁状の萼が6枚です。

エランティス・キリキカ
分布は、トルコ、イラクからアフガニスタンです.
草丈は、5~10cm
葉は、多数に細裂します。
花期は、3~4月。

エランティス・ヒエマリ  ✖  ツベルゲニー
キバナセツブンソウとして流通し、最近は多く見られます。エランティス・ヒエマリスとエランティス・シリシカの交配種です。日本でも栽培されています。 

以前に友人から戴きました。
木漏れ日が当たるところに、
一鉢ほどの黄花節分草を植えられたら、
一畳ほどに増えたそうです。
我が家では鉢植えで育てています。


 2021/02/13 撮影

2021/02/14 撮影


2021/02/15 撮影…雨

20201/02/16 撮影

 〃

 

2021/02/18 撮影

2021/02/21 撮影

 〃


2021/02/23 撮影

2021/02/27 撮影


2021/03/03 撮影

2021/03/15 撮影


<  2019 年  >
2019/02/18 撮影

2019/02/22 撮影

<  2018 年  >
2018/02/20 撮影




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咲き初めた花たち …「2月」

2019-02-22 |  2月 の花たち

                              ↑ 2019/02/21 撮影…セツブンソウ

寒さにも負けず、健気に咲いている花たちです。
椿の花がない庭は寂しく感じますが、
梅の蕾が膨らんで
メジロ・シジュウカラ・コゲラ・ヒヨドリなどが遊びに来ています。
草庭の花たちはのんびりしているのでしょうか ?
セツブンソウ・フクジュソウは、まだ芽を出しません。(2/10記)

 2019/02/10 撮影…ナノハナ

 〃…ホトケノザ
 
 〃…バイカオウレン

 〃…ユキワリソウ

 〃…ウグイスカグラ

 

この辺りでも一足遅く、草庭の花たちがやっと咲き出しました。
心待ちにしていた節分草や雪割一華の顔が見たくて、
たびたび庭に降ります。
昨日までは気配のなかった福寿草が、
今日芽を出しました。(2/22記)

 2019/02/21 撮影

 〃

  

 2019/02/20 撮影…ユキワリイチゲ

 〃

 2019/02/22 撮影

 

 2019/02/20 撮影…ユキワリソウ

 2019/02/22 撮影…ユキワリソウ

〃…キバナセツブンソウ

 

〃…キランソウ

 

 2019/02/22 撮影…ウメ

 

<  今日は猫の日  >
 2019/02/22…草庭の主

 

  


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雪を被った鉢植え

2019-02-10 |  2月 の花たち

                       ↑ 2019/02/10 撮影

昨夜の雪がまだ残っていました。
山野草の寄せ植えや小さな鉢植えを楽しみたいと思い、
去年台を増やしました。
草もの盆栽の本を買い、真似事ですが始めました。

 2019/02/10 撮影

 

 


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ヨウシュクモマグサ ( 洋種雲間草 )

2017-03-30 |  2月 の花たち

                                     ↑ 2017/02/20 撮影 

2017/02/15 撮影

 

 2017/02/13 撮影

 2017/02/13 撮影

                                              2017/02/26 撮影 

 2017/04/02 撮影

[ ユキノシタ科ユキノシタ属の常緑多年草、ヨーロッパ北部原産]

ヨーロッパ原産の高山植物(野生種)を改良した園芸品種で、
日本のクモマグサとは別種です。

高山の岩場かどに自生します。
草丈は、10~20cm。
根茎は細かく、茎は横に這ってよく分枝します。
葉は、柄がほとんどなく、長さ1~2㎝扇形で3~5深裂し、
さらに先が浅裂するものもあります。  
基部は長く、くさび状に細くなり、かたまって付きます。
肉質で表面と縁にまばらな毛が生え、全縁です。
花期は、3月~5月。 
花茎を伸ばし、梅花状で径約1.5cmの5弁花を上向きに付けます。
白・ピンク・赤など多くの花色があります。
雄しべ10本。
果実は、蒴果です。
鉢植えやロックガーデン・グラウンドカバーなどに利用されます。
促成栽培されて蕾の付いた株が1月頃から出回ります。
名は、雲が時々行き来する高山に生えるので、付いたそうです。
別名:クモマグサ・西洋クモマグサ

こんもりとした葉に
花茎を伸ばし、
可愛らしい花をつぎつぎと咲かせます 。
 

 赤い花
 2017/01/16 撮影

 〃

 

 2017/02/07 撮影

 

 2017/02/11 撮影

 〃

 

 2017/02/12 撮影

 

 2017/02/13 撮影 

 

 2017/02/15

 〃

 

 2017/02/20 撮影

 〃

 

 2017/02/25 撮影

 

 2017/02/26 撮影

 2017/03/05

 

白い花
 2017/01/16 撮影

 

 2017/02/07 撮影

 〃

 

201702/11 撮影 

 

2017/02/12 撮影

 

 2017/02/13 撮影

 

 2017/02/15 撮影

 

 2017/02/20 撮影

 〃

 

 2017/02/25 撮影 

 〃

 

 2017/02/26 撮影

 2017/03/05

 

 

 

 

 

 

 

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ハナカンザシ ( 花簪 )

2017-02-13 |  2月 の花たち

                                                                                                 ↑ 2017/02/20 撮影

 2017/02/26 撮影 

[ キク科ローダンテ属の常緑性多年草、オーストラリア原産 ]
流通名のハナカンザシ(アンテモイデス種)は日本原産のハナカンザシとは別種です。

多年草ですが、高温多湿に弱く、夏越えが難しいので、
園芸では一年草扱いです。
日当たりのよい乾燥した砂地を好みます。
草丈は、10~20cm。
茎は 直立して、基部で分枝します。
葉は、披針形で柔らかく、緑色をしていて、互生します。
花期は、4月~7月。
茎の先端に径約3cm、菊状の花を付けます。
中心部は黄色の筒状花が多数集まり、
周囲を舌状花に似た多数の総苞片が取り巻きます。
総苞は光沢のある白・薄桃・濃桃色などで、珪酸分が多く、乾質です。
蕾(苞)のときは丸みを帯びて赤褐色です。
花は日が当たると開き、夜になると閉じます。
果実は蒴果です。
秋播きが一般的で、苗の流通は12月~3月ごろです。
初夏まで花を楽しめます。 
鉢植えや花壇に用い、またドライフラワーにもします。
名は、赤い蕾を簪(かんざし)に見立てて付いたそうです。
別名 : アクロクリニウム

花の少ない早春に、
軽やかな白い花を咲かせます。
可愛い花に春の訪れを感じます。


<  2018 年  >
2018/02/10 撮影…昨年植えて夏を越した株

 <  2017 年  >
  2017/01/14 撮影

 〃…蕾 

  〃

 

 2017/01/19 撮影

 

 2017/01/21 撮影

 

2017/01/27 撮影

 

  2017/02/01 撮影

 

 2017/02/07 撮影

 

 2017/02/11 撮影

 〃

 

 2017/02/12 撮影

 

 2017/02/13 撮影

 

 2017/02/15 撮影

 

 2017/02/20 撮影

 〃

 〃

 

 2017/02/25 撮影

 

 2017/02/26 撮影

 

 

 

 


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フクジュソウ ( 福寿草 )……「秩父紅( ちちぶべに )」

2016-03-18 |  2月 の花たち

                              ↑ 2016/02/19 撮影

 2016/02/17 撮影

 2016/03/15 撮影

[キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草 : 毒草] 

秩父山地に自生する紅色の福寿草は、
以前、どれも秩父紅(チチブベニ)と呼ばれていたそうです。
江戸時代から栽培され、今でも普及している赤花の、代表的な園芸品種です。
フクジュソウは、江戸時代には多数の園芸品種がありましたが、
現在ではその多くが失われています。

秩父紅 (チチブベニ) 
現在流通しているものの多くは、
秩父紅と、秩父真紅系の実生から生まれ栽培されたもののようです。
固体差があって花の色は変化に富んでいます。

秩父茜 (チチブアカネ)   
秩父紅の実生選別花で、   
スッキリとした朱の紅色です。

秩父真紅 (チチブシンク)   
秩父紅から選抜された濃色の紅花で、   
鮮やかな朱色を帯びています。   
別名;緋の海(ヒノウミ) 

一昨年の4月、
園芸店で「秩父紅」を求めました。
どんな色の花が咲くのか楽しみにしていました。
ほぼ想像していた感じの花色でした。
 
「 2月の花たち:福寿草 」参照

 2015/02/16 撮影
 〃

 2016/02/17 撮影

 2016/02/18 撮影

2016/02/19 撮影

 2016/02/20 撮影…雨模様

 2016/02/21 撮影
 〃

 2016/02/22 撮影


 2016/02/25 撮影
 〃

 2016/02/26 撮影

 2016/02/27 撮影

 2016/02/28 撮影
 〃

 2016/03/02 撮影
 〃

 2016/03/03 撮影
 〃

 2016/03/04 撮影
 〃

 2016/03/05 撮影
 〃

 2016/03/06 撮影
 〃

 2016/03/08 撮影
 〃

 2016/03/09 撮影
 〃

 2016/03/17 撮影
 〃

 2016/03/27 撮影
 〃
 〃

 2016/04/08 撮影


<  2015 年  >
2015/03/01 撮影
2015/03/02 撮影
2014/03/04 撮影
2015/03/09 撮影 
2015/03/14 撮影  


<  2014 年  >
2014/04/14 撮影



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ヤブツバキ ( 藪椿 )

2016-02-12 |  2月 の花たち

                           ↑ 2015/03/24 撮影…A株

〃…B株

2014/04/10 撮影…C株

[ ツバキ科ツバキ属の常緑高木 ] 

日本では、
本州~沖縄にかけて、
海岸~山地までの温暖な照葉樹林に広く自生します。
樹高は、5~15m。
樹皮は褐灰色で滑らか、枝は分枝します。
葉は、無毛の柄を持ち、長さ5~11cmの楕円形または卵形長楕円形、
先が短く尖り、質は硬く厚く緑色、表面に光沢があって、
縁に細かい鋸歯があり、互生します。
花期は、2~4月 (温帯では晩秋も)。
枝先の葉腋に赤い漏斗状の5~6弁花を半開して付けます。
花冠は筒状で、花弁上部が外側に反り返るものもあります。
多数の雄しべの白い花糸が筒状になり、花弁の基部と合着しています。
子房には毛がありません。
果実はさく果、径2~3cmの球形で光沢があり、熟すと3裂します。
『万葉集』に春の花を代表する1つとして詠まれました。
江戸時代には、将軍徳川秀忠がツバキを好んこともあり、
一般にもヤブツバキの栽培が広がって、
多くの観賞用品種が作られました。
現在も、観賞用の花木として、
日本のツバキの原種と他のツバキ属との交配から、
わが国および諸外国で多くの園芸品種が栽培されています。
古来、椿は霊力が宿る木として、神社やお寺にも植えられました。
庭木・公園樹・街路樹などにも利用され、また茶花として好まれています。
種子からは良質の油が採れ、
材は堅く緻密なので、縄文時代から石斧の柄や櫛として用いられ、
工芸品や細工物などに使われています。
名は、葉がつやつや光る木の意味で、艶葉木(つやばき)または厚葉木(あつばき)・津葉木(つばき)から付いたそうです。
別名 ; ツバキ(椿・海柘榴)・ヤマツバキ(山椿)

春の訪れを告げる大きな花。
紅い花弁の中央に鮮黄色の花粉が目立つ白い筒蘂(つつしべ)の花が、
艶のある濃緑色の葉に映えます。
存在感のある花なのに、
一重咲きのもの静かな趣もあります。


                                            2015/03/24 撮影
…A株‥つぼみ



…開花

…B株‥開花


<  2014 年  >
C株

2014/03/22 撮影
2014/03/24 撮影
2014/03/31 撮影

2014/04/01 撮影


2014/04/02 撮影

2014/04/04 撮影

2014/04/05 撮影


2014/04/06 撮影

2014/04/08 撮影

〃…落椿
2014/04/09 撮影
2014/04/10 撮影
2014/04/10 撮影
2014/04/14 撮影
2014/04/22 撮影



 ツバキ (椿・海柘榴) 
 ツバキとはツバキ科ツバキ属の常緑高木数種の総称です。

ー 野生種

ヤブツバキ (藪椿)
日本のツバキの原種で、
本州・四国・九州・朝鮮半島南部の海岸地帯に自生し、高木です。
短い葉柄は無毛です。
花は径5~8㎝の赤い漏斗ロウト状で、
雄しべの白い花糸は筒状に合着する筒しべです。
多くは花弁が基部でつながっていてがくを残して丸ごと落ちます。

ユキツバキ (雪椿)
ヤブツバキの変種という見方もあり、
本州の日本海側の多雪地帯の山地に自生します。
樹高は、1~3m。
樹の姿は株立ちで低く、枝は柔軟性があります。
葉は短い有毛の柄をもち、長楕円形または楕円形で先はするどく尖り、
質は薄くて艶があり、葉脈が透けて見え、
縁に鋭い鋸歯があって、互生します。
花期は、4~5月。
花は小振りの濃い紅色で平開咲きで、白花のものもあります。
雄しべの黄色い花糸は短く、基部近くまで切れ込んでいて基部より離れる、ユキ芯です。
実はさく果です。
名は雪の多い地方に生えることから付いたそうです。
別名:オクツバキ・ハイツバキ・サルイワツバキ 

ユキバタツバキ (雪端椿)
ヤブツバキとユキツバキが接触する中間地帯に自生します。
ヤブツバキとユキツバキの自然交雑によってできたと考えられる雑種群は、
様々な中間種を示します。
葉柄は短くて無毛です。
おしべの花糸は短い筒があります。

リンゴツバキ (林檎椿)
四国の高知県と九州南部~沖縄にかけて自生します。
樹高は、5~6m。
葉はヤブツバキよりやや小さいです。
花期は、2~4月。
花はヤブツバキよりやや小さく紅色の一重筒咲きです。
果実は直径5~6㎝に大きく、熟すと赤く色付きます。
名は椿の実より大きくなって林檎に似ていることから付いたそうです。
別名:ヤクシマツバキ(屋久島椿)


ー園芸品種ー
日本原産の椿は、
江戸時代前半より野生種をもとにして数多くの園芸品種が作り出されました。
ヤブツバキを中心に、各地で品種改良が行われて独特の園芸品種が生まれました。
花の咲き方や色、葉にも変化が多く、変異を見つけて育成しました。
18世紀には欧米に渡り「西洋椿」と呼ばれる品種が多く作出され、
今では世界の多くの国々で栽培されています。
ヤブツバキ系、ユキツバキ系、ワビスケ系(ヤブツバキとピタールツバキの雑種)などがあります。
品種により咲く時期が大きく異なり、
秋咲きは9月から咲き始め、5月まで咲いている春咲きなどがあります。
花形は一重咲き(猪口咲き、筒咲き、抱え咲き、百合咲き、ラッパ咲き、桔梗咲き、椀咲き、平開咲き)から八重咲き(唐子咲き、八重咲き、千重咲き、蓮華咲き、列弁咲き、宝珠咲き、牡丹咲き、獅子咲き)などがあります。
また花の大きさも極大輪・大輪・中輪・小輪・極小輪などがあります。


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フクジュソウ ( 福寿草 )

2014-02-14 |  2月 の花たち

                                 ↑ 2011/02/27 撮影

2011/03/28 撮影

[ キンポウゲ科フクジュソウ属の多年草 : 劇薬、毒草 ]

日本固有種。
北海道~四国にかけて、
山地(主に石灰岩地)のやや寒冷な湿った落葉樹林などに自生します。
草丈は、15~30cm。
根茎は短くやや肥厚し、多数のひげ根を出します。
茎は太く直立し緑色で無毛、
下部には数個の広い鞘があって茎を抱きます。
葉は、長い柄を持ち、3~4回羽状複葉、小裂片は卵形または長卵形で羽状に深裂し、
さらに先の尖った線状披針形の裂片に分かれ、葉裏は無毛で互生します。
葉柄のもとには裂けた小形の葉片が対生し、
茎の根本の葉は大形の鱗片状の鞘にかわっています。
花時は小さく、花後に伸びて茂ります。
花期は、2~3月。
新葉と共に茎頂に蕾を持ち、光沢のある黄色い花を1個付けます。
大きく育った株では分枝したそれぞれの茎頂に1個の花を付けます。
日が当たると上向きに平開し、
径3~4cm、花弁は多数で細い長楕円形、上部のふちには微歯があります。
雄しべは多数で黄色、雌しべも多数、子房は短小で緑色、有毛です。
花柱はやや長く、柱頭はわずかに広がっています。
ガク片は数個、花弁と等しいかあるいは短く、緑紫色を帯びています。
日の光を求めて上向きに開き、花の内側の温度を外気より高くして、
昆虫(ハエやアブなど)を誘って受粉します。
果実は、痩果で頭状にあつまり、ほぼ球形で細毛があります。                       
江戸時代以降、園芸品種が多数作られ、
現在でも正月の鉢植えに促成栽培されています。
全草にシマリン・シマロール・アドニトキシンなどの強心配糖体を含み有毒、
生薬のフクジュソウコン(福寿草根)として、
根茎を強心剤・利尿剤に用いますが劇薬で危険です。
名は、金色の花からおめでたいとされ福(幸福)と寿(長寿)、
新年を寿ぎ祝福する草花として元日に飾られるので付いたそうです。
別名 : ガンジツソウ(元日草)・ツイタチソウ(朔日草)

花の少ない時期に
福寿草が咲き始めました。
陽を受けて上向きに開く、
お日様と仲良しの花です。
 
 
2014/03/25 撮影


<  2012 年  >
2012/02/23 撮影

2012/02/24 撮影

2012/02/26 撮影

2012/02/27 撮影

2012/03/01 撮影

2012/03/03 撮影

2012/03/04 撮影

2012/03/06 撮影

2012/03/07 撮影

2012/03/08 撮影

2012/03/10 撮影
2012/03/11 撮影

2012/03/12 撮影

2012/03/13 撮影

2012/03/16 撮影

2012/03/19 撮影

2012/03/22 撮影

2012/03/28 撮影…実


2012/03/29 撮影

2012/03/30 撮影

2012/03/31 撮影

2012/04/01 撮影

2012/04/02 撮影

2012/04/17 撮影


フクジュソウは、
キンポウゲ科の1属で、
北半球の暖帯から温帯に30数種ほど分布します。
日本に自生するフクジュソウは、
以前は1種のみとされていましたが、
現在はキタミフクジュソウ、ミチノクフクジュソウ、シコクフクジュソウと
フクジュソウの4種と考えられています。
 
 
日本のフクジュソウ属の主な種 

 フクジュソウ (福寿草) 
 フクジュソウのガク片は、花弁と同じか花弁よりやや短く、
 緑色がかっていて、水平に開きます。
 上記参照

キタミフクジュソウ (北見福寿草) >
 日本では、北海道の北部と東部、
 海岸の草原や川の土手などに自生します。
 1茎1花でガク片は花弁よりやや長いか同じ、
 紫色を帯び、裏に毛が密生します。
 集合花は大きく茎は中空で茎葉が対生します。
 ・ 絶滅危惧種 ・

ミチノクフクジュソウ (陸奥福寿草) 
 日本では、本州北部~九州にかけて自生します。
 茎が分枝して多数の花を付けます。
 ガク片は緑色~黒緑色で花弁の2/3ほどの長さです。
 花弁裏側の先が赤褐色を帯びています。
 集合花は小さく茎は中空です。 
 ・ 絶滅危惧種 ・

シコクフクジュソウ (四国福寿草) 
 四国と九州の一部に自生します。
 ガク片が花弁と同じかあるいはやや短く、
 葉裏は無毛です。 
 集合花は小さく茎は中空です。


フクジュソウの園芸品種 
江戸時代より多数の園芸品種が作られている古典園芸植物で、
現在でも正月の鉢植えに促成栽培されています。
基本の花色は黄色ですが、赤花や白色、緑色の花を咲かせる品種もあり、
また一重咲きの他に八重咲きや千重咲き・菊咲き・三段咲きなど、
色々変化した花をつける品種があります。

チチブベニ (秩父紅)
 普及している花色が朱橙色の紅花。花色に固体差があります。

チチブアカネ (秩父茜)
 「秩父紅」の実生選別花で、
 スッキリとした紅色です。
 朱色が特徴です。

ヒノウミ (緋の海)
 江戸時代から伝わった銘花「秩父紅」から選抜された紅花種です。
 鮮やかな朱色です。
 別名;秩父真紅

フクジュカイ (福寿海)
 黄金色で大輪の八重咲き、最も一般的に見られる古典品種です。
 強健で庭植えに向きます。

ハクジュ (白寿)
 白花と呼ばれ、淡いクリーム色の花色が珍しい品種です。
 実生品が流通しています。  

ナデシコ (撫子)
 花弁の先がフギレ状(*)、
 咲き出しは淡緑を帯びた黄色一重の大輪で丈夫な花です。

ベニナデシコ (紅撫子)
 花弁がフギレ状で橙色~紅色、
 美しい強健な古典品種です。

クルマヤジロ/クルマヤハク(車屋白)
 白花の代表花で花形が良く、
 性質も強健です。

シウン (紫雲)
 白花の大輪咲きで、花弁の裏が明るい紫色を帯びます。
 古くから栽培される数少ない古典品種です。

サンダンザキ (三段咲)
 江戸時代から伝わる古典品種。
 幾重にも花びらが重なり、
 黄・緑・黄色と三段に咲く大輪の花で、
 全開するまでに1カ月ほどかかります。
 
コトブキ (寿)
 黄金色の千重咲きで、
 芯の緑がアクセントとなります。
 別名;コギク(小菊)


シチヘンゲ (七変化)
*古典品種の多芸品。
 並花、多弁花、千重咲きなどに七変化します。
 
*フギレ弁…花弁の先がギザギザの形にふぎれるもの


< 2011 年 >

2011/02/24 撮影…花芽

2011/03/18 撮影…伸びた茎の花

2011/03/25 撮影…花後

 


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ネコヤナギ ( 猫柳 )

2013-02-23 |  2月 の花たち

                        ↑ 2013/02/13 撮影

[ ヤナギ科ヤナギ属の落葉低木 ]

日本では、
北海道~九州にかけ、
山野の日当たりの良い河岸や川辺に叢生します。
樹高は、1~3m。
雌雄異株です。
若枝には、長い軟毛が密生しますが、後に無毛となります。
葉は、柄を持ち長楕円形で先がとがり、鋸歯があって、
裏面は白っぽく、軟毛が密生し、互生します。
葉のもとに、托葉(たくよう)があります。
葉芽は、小さく、円錐形で先がとがり、伏生(ふくせい)します。
花芽は、合わせ目のない1枚の硬い赤褐色の芽鱗につつまれ、
大きく、卵形で先がとがり、互生します。
花期は、3~4月。
花は、葉に先立ち、
銀白の絹毛を密生した細長い楕円状の花穂を上向きに付けます。
雄花の花穂は、雌花に比べ毛が多く大きめで、
雄蕊の橙色の葯(やく)から黄色い花粉を出します。
果実は、5~6月、灰白色に熟して2裂し、
中から毛の生えた種子を出します。
早春、銀白色に輝く花穂の美しいことから、
庭木や花材として用いられています。
「猫柳」は、川端に生育するところから、
江戸時代まで「川柳(かわやなぎ)」と呼ばれていて、
明治以降「猫柳」の名が定着し、
現在はカワヤナギと言うとネコヤナギとは異なる別種であり、
まぎらわしさが生じています。
名は、猫の尾を思わせる長い毛の花穂から付いたそうです。
別名 : エノコロヤナギ(狗尾柳)

お正月の花として
赤い芽の付いた枝を活けました。
2月になると
帽子を取るように赤い芽鱗を脱ぎ、
水の中の枝には白い根が長く生えていました。


クロヤナギ(黒柳)
ネコヤナギの変種で、
芽鱗も花穂も色が黒く、ネコヤナギより少し小振りで、
花材として栽培されます。

ミヤコヤナギ(都柳)
ネコヤナギとキヌヤナギ(絹柳:朝鮮半島原産)の自然雑種で、
葉はキヌヤナギよりやや広く、
裏面はネコヤナギに似ています。

カワヤナギ(川柳)
ネコヤナギに似て、
枝・葉ははじめ有毛、後に無毛となり、
裏面は粉白色を帯びます。
別名 :ナガバカワヤナギ


2013/0213 撮影…ネコヤナギ 



2013/02/16 撮影
  〃  
  〃
〃…雄蕊 ?
〃…葉芽
〃…根

2013/02/23 撮影

〃…葉芽

2013/03/09 撮影


〃  


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冬の寒牡丹の鉢植え

2013-02-11 |  2月 の花たち

                             ↑ 2013/02/11 撮影…左から 雪重・春日山・新潟明石潟

2013/02/11 撮影…雪重

先月、「上野東照宮ぼたん苑」で
冬牡丹を見ました。
冬牡丹と寒牡丹の違いを調べましたところ、
冬牡丹は春咲き(4~5月)種を温度管理して
冬(1~2月)に咲くように調整したもの、
寒牡丹は二季咲き(4~5月・10~1月)の種、
ということを知りました。
草庭の牡丹は
20年ほど前に求めた新潟産の春咲き種で、
春になると毎年立派な花を付け楽しませてくれています。 
二季咲き性の寒牡丹を育ててみたいと思い、
以前と同じ新潟産の寒牡丹を取り寄せました。

取り寄せた寒牡丹には、
立派な花芽が付いていました。
名札の解説には、
新潟の寒牡丹は
活力のある細根が多いので、
根の張りがよく
秋植えしても翌春に立派な花を付け、
また、幹が若々しく、
鉢植えに向くバランスの良い株にそだてられているのが特徴、
と書いてありました。

冬に寒牡丹の良い花を咲かせるには、
初夏に咲く花芽を摘み取りること。
夏の終りから初秋に葉を切り取ること。
晩秋から初冬に出た蕾を育てること。
藁囲いをして暖かくすること。
などに留意し、冬に開花させるそうです。
今年は、
春(4~5月)の花を見たうえで、
秋に、鉢から地に植え替えようと思っています。
初めてのことですので、
様子を見ながら進めてみたいと思っております。


2013/02/11 撮影…雪重(ゆきがさね)白色

〃…春日山(かすがやま)淡紅色

〃…新潟明石潟(にいがたあかしがた)…白

 


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ウメ ( 梅 )

2011-02-04 |  2月 の花たち

                             ↑ 2013/03/05 撮影

2013/03/05 撮影…白梅

[バラ科サクラ属の落葉小高木・中国原産]

飛鳥から奈良時代に
遣唐使が梅の苗をもたらしたと言われ、
もっと古くは、薬用としての燻し梅「烏梅(うばい)」が
渡来したとも言われています。
樹高は、5~10m。
葉は互生し、楕円形~卵形で先がとがり、
縁に細かい鋸歯があります。
花期は、2~3月。
初春、葉が出る前に、
白・薄紅・紅色などの
一重の5弁花(基本)や八重咲きの、
香の高い花を付けます。
花は前年の枝の葉腋に付き、
柄がほとんどありません。
雄しべは多数で花弁より短く、子房に毛を密生します。
果実の収穫は、6月中旬頃。
果実はほぼ球形で微毛があり、
片側に浅いみぞがあって、
梅干あるいは梅漬とします。
梅を目的別に分類すれば、
採果用の実梅・観賞用の花梅・
それらの兼用種に大別されます。
花梅は、江戸時代に園芸品種が数多く作られ、
現在でも350種以上あります。
枝が長く垂れるシダレウメ・ 枝がねじれて曲がるコウテンバイ・
幹や枝が地面を這うガリュウバイ・花も葉も実も小形のコウメ(シナノウメ)・
花が淡黄色のキバナウメ・萼が緑色で花は純白のリョクガクバイ(アオジク)・
花弁が萼片より小さく雄しべが外に飛び出しているテッケンバイ・
一花から数個結実するザロンバイ(ヤツブサウメ)・
梅と杏の雑種のブンゴウメなどの品種もあります。
園芸上では、
野梅性・紅梅性・豊後性・杏性の4性に
類別されます。
春の訪れをいち早く告げる
凛とした清楚な香りの花は、
万葉の時代から歌に詠まれ、
衣装の紋様・襲の色目・家紋などにも使われ、
調度品その他にも描かれています。
庭木・盆栽・切花・観梅など
現代でも広く親しまれています。

草庭の白梅は樹齢80年以上と思われます。
何度も植え替えたので老木の風情を漂わせていますが、
それでも毎年花や実をよく付け楽しませてくれています。
白梅が散り出すと、
遅れて紅梅が咲き始めます。
紅梅が盛りの頃に
青梅の吉野梅郷が見頃となります。

2011/02/05 撮影…白梅つぼみ
 2011/02/05 撮影…白梅開花

2011/02/05 撮影…紅梅つぼみ
2011/02/21 撮影…紅梅開花


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