しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

クチナシ ( 梔子/山梔子/巵子 )

2015-08-21 |  5月 の花たち

                           ↑ 2015/06/01 撮影

2015/05/31 撮影

2015/06/01 撮影   

 2018/12/22 撮影…実

[ アカネ科クチナシ属の常緑低木 ]

日本では、
本州の静岡県以西~沖縄にかけて、
沿海から丘陵の照葉樹林内に稀に自生します。
樹高は、1~2m。
葉は、短い柄を持ち、長さ5~13cmの長楕円形~細長い菱形状で、
光沢があり、側脈が目立ち全縁、普通は対生で時に3輪生します。
表面は濃緑色で裏面は淡白緑色、両面とも無毛です。
葉柄と葉柄の間に托葉があります。
花期は、6~7月。
葉腋から短い花柄を出し、
径6~7cmの白い6弁花を付けます。
質が厚く、強い芳香があって、
しばらくすると淡黄色に変わります。
果実は、倒卵形または楕円形で5~7の稜翼があり、
頂には6個のガク片が付いています。
秋になると橙色に熟します。
観賞用として、庭木や切花用に栽培され、庭園にも見かけます。
八重咲き・細葉・丸葉・斑入り葉などの品種もあり、
八重咲きの栽培品種をヤエクチナシといい、結実しません。
欧米で品種改良されたものを一般にガーデニアと呼んでいます。
果実の乾燥したものを、
生薬の山梔子(さんしし)として、
吐血の止血剤・利尿剤に用います。
また、食品着色料として栗きんとんや沢庵漬・梔子飯などに利用します。
名は、諸説ありますが、
果実が熟しても口を開かないところから「口無し」と付いたそうです。

つややかな緑の葉に、
開きはじめの白い清楚な花が、
ふくいくとした香を漂わせます。
雨模様のときは殊に香ります。


2015/05/19 撮影
2015/05/21 撮影
2015/05/23 撮影
2015/05/24 撮影
2015/05/28 撮影…Aの


2015/05/31 撮影…Aの花

2015/06/01 撮影…Aの花


〃 …朝つぼみ
〃…夕開花
〃…夕

2015/05/02 撮影…朝


〃…朝・Aの花
〃…夕・Aの花


2015/06/04 撮影…朝・Aの花


2015/06/05 撮影




2015/09/03 撮影…青い実

 2018/12/22 撮影

 


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ハハコグサ ( 母子草 )

2015-08-21 |  4月 の花たち

                                ↑ 2015/05/04 撮影 


[ キク科ハハコグサ属の越年草(二年草)、東アジア~インド原産 ]

朝鮮半島より古代に渡来したと考えられ、
春の七草の一つ、オギョウとして数えられています。
日本各地の日当たりのよい畑地・原野・道端などで普通に見られます。
草丈は、10~30cm。
全体に綿毛を密生して、柔らかく白っぽく見えます。
茎はやや硬く、基部から分枝して直立します。
葉は、長さ2~6cmのへら形または倒披針形で先は丸みを帯び、
質は厚く、基部が細く延びて茎に付き、
全縁でやや波状となり、互生します。
根出葉はロゼット状で冬を過ごし、
花の頃には枯れます。
花期は、4~7月。
花は茎頂に小さな黄色の頭花を散房状に多数付けます。
総苞は長さ約3mmの鐘球形、
総苞片は淡黄色です。
果実は痩果で、黄白色の冠毛があります。
開花期の全草を洗って天日でよく乾燥させ、
生薬の鼠麹草(そきくそう)として、
鎮咳・去痰などに用います。
若葉は、七草粥に用いられ、かつては餅などに入れて食しました。
名は、古くから母子草と呼ばれていましたが、
多分、茎が細かい繊毛に覆われて冠毛がほうけ立つことから「ホウコグサ」と呼び、
これを「ハハケル」と書いて「母子」に転訛したという説や、
若葉を餅草として用いるので「ハンハッコウ」と呼ばれているうちに転訛したなど、
いつくかの説があります。
別名 ; ホウコグサ(鼠麹草)・オギョウ(御形)

優しくおとなしい花。
子供の頃から
身近にあった懐かしい花です。


2015/05/02 撮影


2015/05/06 撮影

2015/05/07 撮影



2015/05/09 撮影


2015/05/10 撮影

2015/05/11 撮影

2015/05/12 撮影

2015/05/14 撮影

2015/05/16 撮影

〃…新芽

2015/05/17 撮影


2015/05/19 撮影



2015/05/21 撮影



2015/05/23 撮影


2015/05/24 撮影


2015/05/28 撮影

〃…新株

2015/05/02 撮影



2015/06/05 撮影 

2015/06/07 撮影


2015/06/15 撮影



2015/06/21 撮影



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ガクアジサイ ( 額紫陽花 )

2015-08-09 |  7月 の花たち

                        ↑ 2010/07/09 撮影

[ ユキノシタ科アジサイ属の落葉低木 ]

関東南部・伊豆半島・紀伊半島・四国南部の、
海岸に近い山地渓流沿いなどに自生します。
樹高は、約2m。
枝を叢生して大きな株になり、
半円状の樹形を整えます。
葉は柄を持ち、倒卵円形で先が尖り、基部がくさび形で、
質が厚く無毛、縁に鋭い鋸歯があって対生します。
花期は、6~7月。
枝先に大きな散房花序を付け、
花序の中心には淡青紫色のガク片・花弁とも5枚の小さな両性花が集まり、
その周りに紫色を帯びたガク片4枚の装飾花(中性花)が少数付きます。
雄しべは約10本、花柱は3~4個で、
果実はさく果です。
紫陽花の母種とされ、
庭木としても用いられています。
有毒植物で、過呼吸・興奮・ふらつき歩行・痙攣・麻痺などの
中毒症状を起こすことがあります。
名は、装飾花が両性花を額縁のように囲むのを見立てて「額」、
藍色の小花が集まって咲くことから「あづさあい(集真藍)」が変化して付いたそうです。
別名 : ガク(額)

一枝いただいて、挿したものです。
下さるときに、
「このお花を絵描きさんが気に入られ所望なさった」とおっしゃっていました。
美しい色の大きな花を見ごとに付け、楽しませてくれています。


2010/07/03 撮影…つぼみ
2010/07/03 撮影
2010/07/06 撮影
2010/07/09 撮影



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