しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

サツキツツジ ( 皐月躑躅 )

2014-05-24 |  5月 の花たち

                               2014/05/24 撮影

〃…大盃

[ ツツジ科ツツジ属の常緑低木 ]

サツキツツジは日本固有の花木です。
本州福島県以西~九州にかけて、
山地の渓流に沿った岩上などに自生します。
樹高は、15~100cm。
葉は、枝の先に集まって付き、
線状披針型で両端が尖り、質は厚く固く、小さくて全縁、
褐色の伏毛があり、互生します。
花期は、5~6月。
枝先に紅紫色の花を付け、
花の下部には早落性の広い鱗片があります。
花冠は大きく、広い漏斗形で5裂し、
上面に濃い紅紫色の斑点があります。
雄しべは5本、雌しべ1本、葯は暗紫色です。
果実は、さく果で毛があります。
江戸時代から栽培されて品種が多く、
園芸品種には、花色が深紅~白・咲き分け・絞りなどがあり、
八重咲き種もあります。
刈り込みに強いので盆栽や生け垣に使われます。
庭木や生け垣・道路の植え込みなどには、
通常、原種に近い「高砂」「大盃」等の品種が多く用いられます。
名は、旧暦の5月(皐月)の頃、
一斉に咲き揃うところから付いたそうです。

近縁種のマルバサツキ(丸葉皐月)は、
九州南部の島々の岩地に自生します。
樹高は
葉は広楕円形または倒卵形でサツキより幅広く丸みがあり、
両面に伏毛があります。
花期は5~6月。
枝先に、径4~5cm、広い漏斗形で5裂、
普通紅紫色の花を1~2個付けます。
雄しべは6~10本でサツキより多く、
葯はサツキより薄い色をしています。
また白色・淡紅色・咲き分けなどの
多くの園芸品種があります。




2014/05/24 撮影
 ・
 ・
 ・ 
 ・
 ・ 
 ・
  
 ・
 ・ 
 ・

2014/06/10 撮影
2014/06/11 撮影



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ヘビイチゴ ( 蛇苺 )

2014-05-22 |  4月 の花たち

                           2014/05/12 撮影

2014/05/12 撮影

[ バラ科キジムシロ属の多年草 ]

日本では、
北海道~沖縄にかけて、
日当たりの良い草地や路傍・田の畦などのやや湿ったところに
自生します。
草丈は、10~15cm。
匍匐(ほふく)茎を出して地を這い、
節から根を出して新しい株をつくります。
葉は三出複葉、楕円形で長さ2~3.5cmの3小葉からなり、
緑色、縁に細かい鋸歯があって、互生します。
花期は、4~6月。
葉腋から長い花柄を出し、頂に黄色い5弁花を付けます。
花は径1~1.5cmほどです。
花後、沢山の雌しべがそれぞれにそう果となり、
径約1cmの赤い球形に膨らんだ海綿質の花床(かしょう)を覆います。
俗に有毒と誤解されていますが、
無毒で甘味が無く、食用にしません。
名は、漢名の蛇苺から付き、
人がたべないで蛇が食べる苺と考えたからだそうです。


2014/04/15 撮影…蕾
〃…午前
〃…午後

2014/04/16 撮影…午前
〃…午後

2014/04/17 撮影

2014/04/22 撮影

2014/04/24 撮影

2014/04/25 撮影

2014/04/27 撮影

2014/04/28 撮影


2014/05/02 撮影

2014/05/08 撮影

2014/05/10 撮影

2014/05/12 撮影

2014/05/14 撮影

2014/05/16 撮影

2014/05/19 撮影



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ハルリンドウ ( 春竜胆 )

2014-05-19 |  4月 の花たち

                                 2014/04/16 撮影

2014/04/16 撮影

[ リンドウ科リンドウ属の2年草 ]

日本では、
北海道~九州にかけて、
日当たりの良いやや湿った山野の湿地に群生します。
草丈は、約10cm。
全草が淡緑色で、質が軟らかく、無毛です。
根生葉は葉柄が無く、卵形で長さ約2cm、先が尖り、全縁で、
茎葉より大きく、数枚が重なり合って対生し、
ロゼット状で越年します。
花茎は数本集まって立ち、
茎葉は小さく、卵状披針形で長さ5~10mmで、対生します。
花期は、3~5月。
茎頂に長さ2~3cm、漏斗状鐘形で青紫色の花を上向きに付けます。
花冠の上部は5裂して裂片間に副片があり、
下部は筒状になります。
雄しべは5本です。
ガク裂片は披針形で直立します。
果実はさく果です。
名は、春咲く竜胆の意から付いたそうです。

  「10月の花たち・竜胆」参照


2014/04/14 撮影

〃…蕾

2014/04/15 撮影


2014/04/16 撮影


2014/04/17 撮影

2014/04/20 撮影…朝

2014/04/22 撮影

2014/04/24 撮影…朝
〃…午後


2014/04/26 撮影


2014/04/27 撮影

2014/04/28 撮影














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山吹 ( やまぶき ) <季> 晩春

2014-05-19 |  春の草木 の 俳句

◉ 面影草(おもかげぐさ) ・ かがみ草 ・ 八重山吹(やえやまぶき) ・ 濃山吹(こやまぶき) ・ 葉山吹(はやまぶき) ・ 白山吹(しろやまぶき)

ほろほろと山吹散るか滝の音 ・・・・・ 芭蕉 [笈の小文]
山吹や葉に花に葉に花に葉に ・・・・・ 太祇 [俳諧新選]
濃山吹俄かに天のくらき時 ・・・・・ 川端茅舎 [華厳]

山吹の花には、一重咲きと八重咲きのものがあります。
一重咲きの山吹は、
山地の谷川沿いなど湿った所に多く自生し、
晩春、緑色のしなやかな枝に鮮緑色の葉を付け、
濃い黄色の5弁花を咲かせ、山吹き色とも言われて親しまれて来ました。
端正で落ち着いた花は散りやすく、
しだれた枝が吹かれるままに揺れる様子には風情があります。
八重咲きの山吹は、
八重山吹と呼ばれ、優雅な趣が古くより好まれてきました。
『万葉集』に「山振(やまぶき)」・「山吹」、
『古今集』に「山吹」と詠まれ、
『源氏物語』巻28「野分」に「八重山吹」で、
『枕草子』にも「草の花は」の段に「八重款冬(やえやまぶき)」の名で載っています。
太田道灌の逸話で知られる、
「七重八重 花は咲けども 山吹の実の一つだに なきぞあやしき」(後拾遺和歌集)で、
実のないことと蓑のないことをかけて乙女が差し出した山吹は、八重山吹です。
また襲(かさね)の色目として、
「花山吹」(表は薄朽葉、裏は黄、あるいは中倍(なかべ)に白を入れる)・
「夕山吹」(上から下まで山吹色を重ね、単(ひとえ)を青くする。女房の襲)
にもなっています。
古くから観賞用として庭園などに広く植えられ、
茎の中の白い髄(ずい)を灯心に、また玩具などに用いました。
名は、しなやかな枝が風に吹かれ揺れやすいので「山振(やまふき)」となり、
転訛して「山吹」になったそうです。
「濃山吹」は八重咲きのもの。
「葉山吹」は葉がちのもの。
「白山吹」は全体が山吹に似ていますが別属の植物です。 

  [ バラ科ヤマブキ属の落葉低木 ]

山吹の伸び放題に揺れており ・・・・・ みなみ

ヤマブキ (山吹)
日本では、
山地の谷川沿いなど湿った所に多く自生します。
樹高は、1~2m。
地下茎を伸ばして増え、茎は直立して束生します。
新しい茎は緑色ですが、やがて褐色になります。
枝は細くジグザグに折れ、緑色です。
葉は、短い柄を持ち、長さ4cm~8cmの倒卵形~長卵形で先が尖り、
基部は切形または浅い心形、質は薄く、表面は鮮緑色で支脈が凹み、
縁には鋭い重鋸歯があり、互生して2列展開します。
花期は、4~5月。
短い新しい枝の先に径3~5cm、鮮黄色の5弁花を1個ずつ付けます。
両性花で、やや大きく丸い5枚の花弁を持ちます。
黄色い雄シベは多数、雌しべは5~8個付きます。
萼片は深く5裂し、長さ約4mmの楕円形です。
果実は痩果(そうか)で9月頃に暗褐色に熟します。
茎の中に白い髄(ずい)があり、昔は灯心として、
また玩具などに用います。
古くから観賞用として栽培され、庭木などに広く用いられます。
名は、しなやかな枝が風に吹かれて揺れやすいから「山振(やまふき)」に、
それが転訛して「山吹」となったそうです。

園芸品種に、
・ヤエヤマブキ (八重山吹)
 ヤマブキの八重咲きで園芸品種として育種されてきまた。
 樹高は1~2m、花期は4~5月。
 ヤマブキより咲き出すのがやや遅く、
 黄色の八重咲きで径3~5cm、  
 雄しべも雌しべも退化して結実しません。
 太田道潅の逸話に出てくる歌の山吹は八重山吹です。
 別名はヤマブリ(山振)
・キクザキヤマブキ (菊咲き山吹)
 花は八重咲きで、花弁が7~8枚、細く菊に似ています。
・シロバナヤマブキ (白花山吹)
 花が淡黄色を帯びた白色です。
・フイリヤマブキ (斑入り山吹)
 葉に斑が入ります。
・キスジヤマブキ (黄筋山吹)
 小枝に黄色い筋が入ります。 
 などがあります。

シロヤマブキ (白山吹)は、
全体が山吹に似ていますが、同科異属(バラ科シロヤマブキ属)です。
日本では本州の中国地方に分布し、
樹高は1~2m、花期は4~5月。
茎は茶色、
葉は、長さ5~10cmの卵形で先が尖り、基部は円形または心形、緑色で葉脈が目立ち、
縁には鋭い重鋸歯があり、対生します。
側枝の先端に径3~5cmの白い4弁の両性花を一つずつ付けます。
萼は4枚、
果実は痩果で、1花に4個ついて黒色に熟します。
観賞用に植物園や庭など広く植栽されています。



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キバナノヤマオダマキ ( 黄花の山苧環 )

2014-05-15 |  6月 の花たち

2013/06/18 撮影

[ キンポウゲ科オダマキ属の多年草 ]

萼片と花弁が共に黄色のものを言います。
北海道~九州にかけて、
日当たりのよい山地・草原などに自生します。
草丈は、30~70cm。
太い主根があり、
茎は根茎から直立して多く枝分かれし、
白を帯びた緑色で軟毛があります。
根生葉は、長い柄を持ち、2回3出の複葉で、
小葉は2~3浅裂し、質が薄く、
表面は緑色で裏面は帯白緑色です。
茎葉は、下部では短い柄があり、
上部はしだいに小形で柄がなく、互生します。
花期は、6~7月。
花は、径3cmほど、茎の上部で枝分かれした細い枝の先に、
1個ずつ数個が下向きに付きます。
ガク片は5個、それぞれがせまい卵形で、半開し淡黄色です。
花弁は5片で円筒状を呈し、ガク片より短く、淡黄色です。
細長い距(きょ)が上に突き出ています。
雄しべは多数、雌しべは5個です。
果実は袋果で、5個が直立します。
名は、山地に生え、距の突き出た形が
糸車の苧環(おだまき)に似ているので
付いたそうです。


2022/03/17 撮影


<  2013 年  >
2013/06/18 撮影



〃…実
2013/07/02 撮影

2013/07/03 撮影


<  2011 年  >
2011/05/26 撮影

<  2010 年  >
2010/05/31 撮影
2010/06/06 撮影…つぼみ
2010/06/06 撮影


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シロバナオダマキ ( 白花苧環 )

2014-05-15 |  4月 の花たち

                                  ↑ 2014/04/26 撮影

2014/04/25 撮影

[ キンポウゲ科オダマキ属の多年草 ]

園芸店での名札は「白花深山苧環」となっていましたが、
「白花苧環」ではないかと思います。

苧環の花色が白い栽培品種です。
草丈は、20~30cm。 
花期は、4~6月。
径2~3cm、 白色。


以前にも植えたことがありましたが
いつの間にか消えてしまいましたので、
また求めました。

  「 4月の花たち:苧環 」参照


2014/04/15 撮影

2014/04/16 撮影

2014/04/17 撮影

2014/04/18 撮影

2014/04/20 撮影

2014/04/21 撮影

2014/04/22 撮影


2014/04/23 撮影

2014/04/24 撮影


2014/04/25 撮影


2014/04/26 撮影


2014/04/27 撮影


2014/04/28 撮影

2014/04/29 撮影

2014/04/30 撮影


2014/05/02 撮影

2014/05/03 撮影

2014/05/10 撮影

2014/05/24 撮影

2014/06/02 撮影

2014/06/15 撮影



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オダマキ ( 苧環 )

2014-05-15 |  4月 の花たち

                                2011/04/20 撮影

 2013/04/18 撮影


[ キンポウゲ科オダマキ属の多年草 ]

観賞用として広く庭に植えられているオダマキは、
多分北海道~本州中北部高山に自生するミヤマオダマキ(下記*)の園芸品種、
と思われています。
草丈は、20~30cm。
茎は直立し、なめらかな円柱形で
白色を帯びた緑色、毛はありません。
葉は、2回3出の掌状複葉、
小葉は2~3浅裂して広いくさび形、
裂片はさらに鈍い3歯をきざみ、質はやや堅く、
表面は白色を帯びた緑色で軟毛がまばらにあり、
基部は鋭形で短柄はなく長さ3~5cmの総柄に続き、
3~5本が根生します。
茎葉は短柄を持ち、小形で1回3出、茎の中部に付きます。
花期は、4~6月。
花は、径2~3cmで1~2個、
花茎の上部に、横向きまたは下向きに付きます。
ガク片は、青紫色5片の広い卵状披針形で、
花弁状に開きます。
花弁は、5片でガク片より短く、ほぼ長方形の淡黄色、
基部には先の曲がった長い紫色の距(きょ)が付き、
ガク片の間から後方に出ます。
果実は、袋果で5個が直立し、
熟すと縦に裂けて多くの細かい黒色の種子を出します。
名は、距の突き出た形が、
糸車の苧環(おだまき)に似ているので
付いたそうです。

環境が合っているとみえて
母の代から消える事なく
静かに咲き続けています。


2013/04/18 撮影
2013/05/18 撮影…実
2013/06/18 撮影


< 2011 年 >
2011/03/05 撮影…芽生え
2011/04/10 撮影
2011/04/15 撮影
2011/04/17 撮影
2011/04/18 撮影
2011/04/19 撮影
2011/04/20 撮影
2011/04/21 撮影
2011/04/22 撮影


< 2010 年 >
2010/04/20 撮影


*
< ミヤマオダマキ(深山苧環) >
北海道~本州にかけて、
高山帯の日当たりのよい砂礫地や草地などに自生します。
草丈は、10~25cm。
茎は、根茎から直立してわずかに枝分かれし、
白色を帯びた緑色で毛はありません。
花期は、6~8月。
花は、径2.5~3cmで1~2個、
( 他は上記オダマキとほぼ同じ )




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ツツジ ( 躑躅 )……「品種名不詳・紫紅色」

2014-05-15 |  4月 の花たち

                                2014/04/25 撮影

2014/04/30 撮影

[ ツツジ科ツツジ属の常緑(半落葉?)低木 ]

花期は、4下旬~5月。
大紫躑躅を小ぶりにしたような姿で、
紫紅色の漏斗状5花弁を2~3個ずつ付けます。


2014/04/22 撮影…蕾 
2014/04/25 撮影
2014/04/30 撮影


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熊谷草 ( くまがいそう ) <季> 晩春

2014-05-15 |  春の草木 の 俳句

◉ 布袋草(ほていそう) ・ ほろかけぐさ ・ おおぶくろばな ・ くまがえそう

熊谷草を見せよと仰せありしとか ・・・・・ 高浜虚子 [六百五十句]
熊谷草甲冑すでにほろびけり ・・・・・ 河野南畦
熊谷草見むと訪ねる山の寺 ・・・・・ 青柳志解樹

日本の野生蘭では最も大きな花を1個下向きに付けます。
扇形の葉を2枚対生し、
細長い左右の花弁は淡黄緑色の地で褐色を帯びます。
袋状の唇弁には白に紅紫色の網目があって、
下方に垂らします。
唇弁の形を、
熊谷直実が背負った母衣(ほろ)に見立てて名が付いたそうです。

  [ ラン科アツモリソウ属の多年草 ]

ひと雨に熊谷草の芽の一つ ・・・・・ みなみ

クマガイソウ (熊谷草)
日本では、

北海道南部~九州にかけて、
低山の森林内、竹林・杉林などの傾斜地に、
しばしば群生します。
草丈は、20~40cm。
地下茎は、1年に5~10cmほど伸び、節をつくり、
先端に芽を出し茎を立てます。
茎の先に、縦皺の多い扇形の葉を2枚、
対生状に付けます。
葉先は丸く、波形の鋸歯があります。
花期は、4~5月。
茎頂の2枚の葉の間から花柄を立て、
上部に小さいホウ葉を1枚付けます。
花は、淡緑色の地で褐色を帯び、
袋形の唇弁には、紅紫色の網目があります。
花弁は内面下部に毛があり、ガク片とほぼ同じ長さです。
近縁種のタイワンクマガイソウ( 台湾原産)は、
地下茎が短くクマガイソウほど伸びません。
名は、袋状の唇弁の形を、
熊谷直実が背負った母衣(ほろ)に見立てて付いたそうです。
・絶滅危惧種・


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クマガイソウ ( 熊谷草 )

2014-05-15 |  4月 の花たち

                           2011/04/29 撮影

2011/04/26 撮影

2014/04/25 撮影

[ラン科アツモリソウ属の多年草 ]

日本では、
北海道南部~九州にかけて、
低山の森林内、竹林・杉林などの傾斜地に、
しばしば群生します。
草丈は、20~40cm。
地下茎は、1年に5~10cmほど伸び、節をつくり、
先端に芽を出し茎を立てます。
茎の先に、縦皺の多い扇形の葉を2枚、
対生状に付けます。
葉先は丸く、波形の鋸歯があります。
花期は、4~5月。
茎頂の2枚の葉の間から花柄を立て、
上部に小さいホウ葉を1枚付けます。
花は、淡緑色の地で褐色を帯び、
袋形の唇弁には、紅紫色の網目があります。
花弁は内面下部に毛があり、ガク片とほぼ同じ長さです。
近縁種のタイワンクマガイソウ( 台湾原産)は、
地下茎が短くクマガイソウほど伸びません。
名は、袋状の唇弁の形を、
熊谷直実が背負った母衣(ほろ)に見立てて付いたそうです。
・絶滅危惧種・


2011/04/18 撮影
2011/04/21 撮影
2011/04/24 撮影
2011/04/25 撮影
2011/04/29 撮影
2011/04/29 撮影
2011/04/30 撮影
2011/0430 撮影
2011/04/30 撮影
2011/05/04 撮影
2011/05/06 撮影


虫に気が付かずに食べられてしまい、
駄目かと思っていたのですが、
虫食いのある大きな花を咲かせました。
2011/04/02 撮影
2011/04/06 撮影
2011/04/07 撮影
2011/04/09 撮影
011/04/11 撮影…虫食いの葉
2011/04/16 撮影…蕾も食べられました
2011/04/19 撮影…何とか咲きました
2011/04/20 撮影…虫に食べられながら咲いた花
2011/04/22 撮影
2011/04/24 撮影







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クマガイソウ の 育て方

2014-05-15 | 栽培のポイント

                                                                               クマガイソウ 

[ラン科アツモリソウ属の多年草 ] 

育て方の一例
・耐寒性: 中。  
・耐暑性: 中。
・日照: 午前中弱い日差しで午後は日陰~夏はやや薄暗い日陰。 
・植え付け適期: 3月。10~11月。
・用土: 赤玉土(小粒)4・日向土(小粒)5混合土 + 腐葉土2。市販の山野草やエビネの培養土。
・肥料: 追肥: 液肥…液体肥料の1000倍希釈液(4~6月と9~10。月に2~3回)。        
・鉢: 6~7号以上の大鉢。大型の育苗箱や菜園プランター、穴をあけたトロ箱など。
・植え替え頻度: 2~3年毎。
・増殖: 株分け。
・病害虫: ほとんど被害はないが、過湿による白絹病や根腐れなど
・潅水: 葉を痛めないように、表土が乾いたと思ったら水をたっぷり与える。
     春から秋の生育期は水やりに注意して湿気を保たせる。
 
*
・花期は4~5月。
・腐植質に富んだ、水はけの良い、ふかふかな土。
湿度を保つように、強風の当たらない、やや薄暗い湿った場所
・生育期は根を乾燥させないように、水切れに注意する。
・水の与え過ぎは枯れる原因になる。
・新芽には水がたまらない様に気を付ける。
・強い直射日光に当てると葉灼けを起こす。
湿度が不足すると葉の縁から枯れこむことがある
・枯れてきた花は、早めに花茎の付け根から切り落とす。 
・地植えは、杉林や明るい竹林内などが向く。
・鉢は、地下茎を伸ばすので、なるべく大きな容器を用意する。
植え付けは、地下茎を新芽が軽く隠れる程度に浅く植え付ける。
植木鉢での栽培は難しい種類です。
 
露地植え
・落葉樹の下など春は午前中薄日が差して午後は日陰、 
 夏はやや薄暗い日陰になるような場所を選ぶ。
腐葉土を全体の4~5割ほどすきこんでふかふかにして植える。 
乾燥し過ぎないように注意して、湿気を保たせる。


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モチノキ ( 黐の木 )

2014-05-15 |  4月 の花たち

                                 2014/04/04 撮影

[ モチノキ科モチノキ属 の常緑小高木 ]

日本では、
本州東北南部~沖縄にかけて、
海岸に近い山地に自生します。
樹高は、6~10m 。
幹は灰白色で滑らかです。
葉は、柄を持ち、長さ4~8cm、幅2~4cmの倒卵状楕円形で、
先は鈍く尖ります。
全縁ですが、幼木の縁には鋸歯があります。
厚い革質で無毛、表面は光沢があり濃緑色、
裏面は色が薄く、互生します。
ライターなどであぶると特有の黒い死環ができます。
雌雄異株です。
花期は、4月。
葉腋に黄緑色4弁の小さな単性花を束生し、
雄花は2~15個、雌花は1~4個ずつ付きます。
果実は球形で径約1cm、11~12月に赤く熟します。
果内に少数の核を含み、核の中に種子があります。
果実が黄色くなるキミノモチノキがあります。
強健で乾燥に強く刈り込みにも耐え、
実も美しいことなどから庭園や公園・庭木などに植栽されます。
名は、樹皮から鳥黐を作るので付いたそうです。
別名 ; ホンモチ


2014/03/31 撮影

2014/04/01 撮影

2014/04/04 撮影
  
2014/04/05 撮影

2014/04/06 撮影

2014/04/07 撮影

2014/04/08 撮影

2014/04/09 撮影

2014/04/10 撮影

2014/04/12 撮影

2014/04/15 撮影

2014/04/16 撮影

2014/04/17 撮影

2014/04/18 撮影

2014/04/20 撮影

2014/04/22 撮影

2014/04/24 撮影

2014/04/26 撮影

2014/04/27 撮影

2014/05/07 撮影

2014/05/14 撮影

2014/06/01 撮影


< 2013 年 >
2013/10/19 撮影
2013/11/20 撮影
2013/11/29 撮影
 2013/12/9 撮影


< 2010 年 >
2010/07/02 撮影…青い実
2010/11/12 撮影…赤い実




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モッコウバラ ( 木香薔薇 )

2014-05-12 |  4月 の花たち

2014/04/17 撮影

2014/04/17 撮影

[ バラ科バラ属の蔓性常緑低木・中国南部原産 ]

江戸時代中期に渡来し、
観賞用として庭園に植えられました。
樹高は、2~4m。
幹は、褐色で棘は無く、
枝はほぼ蔓状になって分枝します。
今年伸びた枝は淡緑色です。
葉は、短い柄を持ち奇数羽状複葉で、
楕円形または長楕円形の小葉が3~5枚、
表に光沢があり、縁には鋸歯があって、互生します。
花期は、5月。
枝先に、径約3cm、白または淡黄色の花を
散房状に沢山つけます。
通常八重咲きですが、一重咲きもあります。
果実はできず、挿し木で増やします。
白花には芳香がありますが、黄花のものは匂いません。
現在は園芸用に多く栽培されています。
名は、中国名「木香花」の音読みに由来するそうです。


< 2011 年 >
2011/04/13 撮影

2011/04/19 撮影…つぼみ



2011/04/20 撮影



< 2010 年 >
挿し木したものを
戴いたのですが、
幹も太くなり
花も沢山つけています。
棘がないのが何よりです。

2010/05/02 撮影


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センボンヤリ ( 千本槍 )

2014-05-08 |  4月 の花たち

                                  2016/03/18 撮影

 2017/03/17 撮影

  2016/03/18 撮影

2014/0416 撮影       
2014/04/16 撮影

2015/10/30 撮影



[ キク科センボンヤリ属の多年草 ]

日本では、
北海道~本州にかけて、
山地や丘陵など日当たりの良い草地や林縁ほかに自生します。
草丈は、約10cm。
根茎は短く、
根生葉はロゼット状となります。
春の葉は小さく卵状心臓形で、縁にやや欠刻があります。
裏面に白いクモ毛が密生します。
夏~秋の葉は大形の倒披針状長楕円形で、
羽状に中裂します。
花期は、春4~6月 と 夏秋9~11月(閉鎖花)。 
春の花は花茎が高さ5~15cmで、
先に径約1.5cmの頭花を1個付けます。
頭花は、中心の筒状花と周りを1列に囲む舌状花からなり、
舌状花は通常表が白色で裏面が紫色を帯びていますが、
全体が紅色のものも見られます。
夏~秋の花は花茎が30~60cmで、
先端に筒状花だけ集まった閉鎖花を1個つけます。
閉鎖花は長さ約1.5cmの総苞に包まれています。
果実は痩果で、冠毛が長さ約1cmの淡茶褐色、
風に乗って飛びます。
名は、秋の閉鎖花を槍に見立てて付いたそうです。
別名 ; ムラサキタンポポ(紫蒲公英)


2015/03/12 撮影…芽生え
2015/03/14 撮影
2015/03/20 撮影
2015/03/22 撮影

2015/03/27 撮影
2015/04/03 撮影
2015/04/09 撮影


< 2014 年 >
2014/04/14 撮影


2014/04/15 撮影



2014/04/16 撮影





2014/04/17 撮影


2014/04/20 撮影

2014/04/22 撮影…午前
〃…午後


2014/04/23 撮影

2014/04/24 撮影

2014/04/26 撮影

2014/04/27 撮影

2014/04/28 撮影

2014/04/29 撮影
〃…冠毛


2014/04/30 撮影
〃…葉

2014/06/11 撮影…葉


夏~秋の閉鎖花
2014/08/09 撮影


2014/08/11 撮影

2014/08/13 撮影

2014/08/17 撮影

2014/08/30 撮影…閉鎖花

2014/09/22 撮影


2014/10/25 撮影

2014/10/27 撮影

2014/11/07 撮影

  

2014/04/13 撮影…神代植物公園


 


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スズラン ( 鈴蘭 )

2014-05-08 |  4月 の花たち

                            ↑ 2014/05/04 撮影

2014/04/24 撮影


[ ユリ科スズラン属の多年草 ; 毒 ]

北半球に数種分布し、
日本には1種があります。

日本では、
北海道・本州・九州の山地や亜高山の草原に
自生します。
草丈は、15~30cm。
葉は、2~3枚根生し、
卵状楕円形で長さ10~18cm、
表面は濃緑色、裏面は薄い緑色で粉を帯び、
基部は長い鞘となります。
葉に比べて短い花茎です。
花期は、4~6月。
花茎の上部に総状花序を付けます。
長さ6~8mmの鐘型で白色の小花を開き、
芳香があります。
花被は上部が6裂し、先端が外に反り返り、
短い柄で下向きに付きます。
果実は液果で、径6~8mmの球形、赤く熟します。
有毒ですが、全草を強心剤・利尿剤とし、
また香水の原料とします。
名は、花の形を鈴に見立て、
蘭のように香りが高いので付いたそうです。
別名 ; キミカゲソウ(君影草)

日本自生種のスズランは、
園芸店などでは近頃あまり見かけません。
以前にお隣から頂いたものです。


< ドイツスズラン >
ヨーロッパ~アジアにかけて
分布します。
草丈は、15~30cm。
葉は3枚、裏面が濃緑色です。
花茎は葉と同じくらいの高さです。
花期は、4~6月。
日本の自生種と比べ、
丈夫で育てやすく、
一般に多く栽培されています。


2015/03/29 撮影
2015/03/30 撮影


< 2014 年 >
2014/04/04 撮影


2014/04/05 撮影


2014/04/06 撮影


2014/04/07 撮影


2014/04/08 撮影

2014/04/09 撮影


2014/04/10 撮影


2014/04/12 撮影

2014/04/14 撮影

2014/04/15 撮影

2014/04/16 撮影

2014/04/22 撮影

2014/04/24 撮影
〃…葉

2014/04/25 撮影


2014/04/26 撮影
〃・

2014/04/27 撮影


2014/04/29 撮影


2014/05/02 撮影

2014/05/03 撮影

2014/06/01 撮影…実


2014/07/30 撮影



2014/09/30 撮影


< 2011 年 >
2011/05/04 撮影




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