しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

蒲公英 ( たんぽぽ ) <季> 三春

2011-04-11 |  春の草木 の 俳句

                            シロバナタンポポ ・カントウタンポポ

◉ たんぽ・鼓草 (つづみぐさ)・藤菜 (ふじな)・白花たんぽぽ・桃色たんぽぽ・蒲公英の絮 (たんぽぽのわた)・西洋たんぽぽ

たんぽぽに東近江の日和かな ・・・・・ 白雄 [白雄句集]
たんぽゝと小声にいひて見て一人 ・・・・・ 星野立子 [春雷]
たんぽぽの上に強風の村黄なり ・・・・・ 飯田龍太 [童眸]

道端や野原など、どこにでも見られます。
緑色の葉に鮮やかな黄色の花が印象的で、
春の暖かさを感じさせます。
春の野を代表して日本人に親しまれている
明るい花です。
タンポポとは、タンポポ属の総称です。
在来種には、古くから日本に生育している、
エゾタンポポ・シナノタンポポ・カントウタンポポ・
カンサイタンポポ・シロバナタンポポ・などがあり、
地域や生育地によって異なる種が見られます。
古典園芸植物の中の1つでもあります。
外来種には、明治以降に帰化した、
ヨーロッパ原産のセイヨウタンポポ(痩果が褐色)・
アカミタンポポ(痩果が赤褐色)などがあり、
繁殖力が強く、現在ではほぼ日本全国に広がっていて、
一年中見られます。
また、変異の幅が大きいので、
外見からは見分けづらい交雑種もあります。
ロゼット状の葉の間から、花茎をまっすぐに伸ばし、
早春から初夏にかけて、
多くの種では黄色い菊に似た頭花を付け、
朝に花が開き、夕方に花が閉じます。
晩春には、
白い冠毛(綿毛)の付いた種子(蒲公英の絮)が、風に乗って飛びます。
生薬や食用に用いられ、
また中が空の花茎を草笛にして遊びます。

  [ キク科タンポポ属の多年草 ]

しろばなたんぽぽを咲かす老夫婦 ・・・・・ みなみ

友人から戴いた
丈が低く、葉が地面にはりつくような関東蒲公英と、
園芸店で求めた
丈が高く、葉が立つ傾向のある白花蒲公英を、
育てています。
夏は、休眠するので葉が枯れて無くなってしまいますが、
秋には、比較的小さ目なロゼット状の葉が地面を覆い、
冬を越します。
春になると緑色が鮮やかになり、新しい葉が力強く広がります。

カントウタンポポ (関東蒲公英)
日本固有種で、
関東・東海地方の道端や草地などに自生しますが、
数が減りつつあります。
草丈は、10~30cm。
根は、牛蒡状。
根出葉は、倒披針形でやわらかく、羽状に深裂し、
多数ロゼット状に広がります。
花期は、3~5月。
花茎を根出葉の間から伸ばし、
茎頂に頭花を単生します。
頭花は、黄色で径4cm前後、
花弁は黄い舌状花からなり、
中央の花柱部も黄色です。
総包片は、先端に角状の突起があって、
外片は反り返らず内片に着きます。
果実は、褐色の痩果(そうか)で、白色の冠毛(綿毛)が傘状に付き、
果皮が堅く成熟しても裂開せずに、
風によって四散します。
どの種類のタンポポも、
花・葉・根を食用にします。
花をテンプラ・三杯酢など、
若葉をさっと茹で水に晒して和え物など、
やわらかい生の葉をサラダ・油炒めなど、
また、乾燥した根を炒めミキサーかけてタンポポコーヒーに、
と色々利用します。
根を生薬の蒲公英根(ほこうえいこん)として、
健胃・催乳剤に用います。
中が空の花茎を草笛にして遊びます。
名のタンポポは、冠毛が開いて球形となった形が
たんぽ槍の穂に似ていると言う説に、
関東地方を中心に分布することで付いたそうです。
漢字の蒲公英(タンポポ)は漢名からです。

ー在来種と外来種の見分け方 ー
総苞の大きさ、総苞片の形状や長さ、小角突起の状態などで区別します。

・在来種
< カントウタンポポ >
外側の総苞片が反り返らないで内側の総苞片に密着し、
その先にやや発達した小角突起があります。関東に多く、夏に休眠します。


       2013/04/05 撮影

< シロバナタンポポ >
外側の総苞片がやや反り返り、内側の総苞片から少し離れ、
その先に小さな小角突起があります。
花は白色で中心部は淡黄色、関西・四国に多く、夏に休眠します。



       2013/04/05 撮影

・外来種
< セイヨウタンポポ >
外側の総苞片が蕾のときから反り返り、
その先に小角突起はありません。
環境への適応力が強く各地に見られ、夏にも休眠しません。
・ 
 ・
 ・
       2013/04/05 撮影


* 桃色蒲公英
南ヨーロッパ原産のキク科で、
タンポポ属でないクレピス属の耐寒性一年草です。
草丈は30~50cm。
秋にタネをまくと翌年の春に、
株元から多数の茎を長く伸ばし、
茎頂にタンポポに似た淡桃色又は白色の花を付けます。
学名;クレピス・ルブラ、
和名;モモイロタンポポ、
別名;クレピス・センボンタンポポ(千本蒲公英)。



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シロバナタンポポ ( 白花蒲公英 )

2011-04-11 |  4月 の花たち

                                  ↑ 2011/04/02 撮影

2011/04/15

[キク科タンポポ属の多年草]

日本固有種で、
関東地方以西~九州にかけ、
道端や草地などに自生します。
草丈は、15~30cm。
根は、牛蒡状。
根出葉は、倒披針形で縁が羽状に裂け、
ロゼット状です。
葉はやや斜めに立つものが多く、
他のタンポポより幾分大形です。
花期は、3~5月。
花茎は直立し、茎頂に頭花を単生します。
頭花は白色で、径4cm前後、
花弁は白い舌状花からなり、
舌状花は他種と比べて比較的少なめで、
中央の花柱部は黄色です。
総包はやや反り返り、先に小さな突起があります。
果実は褐色の痩果(そうか)で、
白色の冠毛(綿毛)が傘状に付き、
果皮が堅く、成熟しても裂開することなく、
風によって四散します。
全草を食用とし、
根は生薬の蒲公英根(ほこうえいこん)として
健胃・搾乳剤に用います。
名は、冠毛が開いて球形となった形が
たんぽ槍の穂に似ていると言う説に、
花弁が白いから付いたそうです。


2012/03/08 撮影
2012/03/12 撮影


< 2011年 >
2011/03/11 撮影…花芽
2011/03/23 撮影・・・つぼみ
2011/03/28 撮影
2011/04/02 撮影
2011/04/02  撮影
2011/04/02  撮影
2011/04/04 撮影
2011/04/05 撮影
2011/04/05 撮影
2011/04/06 撮影
2011/04/07 撮影
2011/04/07 撮影
2011/04/16
2011/04/16 撮影・・・痩果(そうか)で冠毛
2011/04/17 撮影…ワタの飛んだあと
2011/04/17 撮影
2011/04/17 撮影
2011/04/22 撮影
2011/04/22 撮影




<  2010 年  >
触れれば今にも壊れそう
壊れる前に撮りました
雨より早く風よりもー
ブログに残してあげましょう
2010/04/24 撮影

2010/12/10 撮影…冬の葉


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カントウタンポポ ( 関東蒲公英 )

2011-04-11 |  4月 の花たち

                         ↑ 2011/04/06 撮影

2011/04/15 撮影

[ キク科タンポポ属の多年草 ]

日本固有種で、
関東・東海地方の
道端や草地などに自生しますが、
数が減りつつあります。
草丈は、10~30cm。
根は、牛蒡状。
根出葉は、倒披針形でやわらかく、羽状に深裂し、
多数ロゼット状に広がります。
花期は、3~5月。
花茎を根出葉の間から伸ばし、
茎頂に頭花を単生します。
頭花は、黄色で径4cm前後、
花弁は黄い舌状花からなり、
中央の花柱部も黄色です。
総包片は、先端に角状の突起があって、
外片は反り返らず内片に着きます。
果実は、褐色の痩果(そうか)で、白色の冠毛(綿毛)が傘状に付き、
果皮が堅く成熟しても裂開せずに、
風によって四散します。
どの種類のタンポポも、
花・葉・根を食用にします。
花をテンプラ・三杯酢など、
若葉をさっと茹で水に晒して和え物など、
やわらかい生の葉をサラダ・油炒めなど、
また、乾燥した根を炒めミキサーかけてタンポポコーヒーに、
と色々利用します。
根を生薬の蒲公英根(ほこうえいこん)として、
健胃・催乳剤に用います。
中が空の花茎を草笛にして遊びます。
名のタンポポは、冠毛が開いて球形となった形が
たんぽ槍の穂に似ていると言う説に、
関東地方を中心に分布することで付いたそうです。
漢字の蒲公英(タンポポ)は漢名からです。


2012/03/08 撮影

2011/03/06 撮影…花芽
2011/04/02 撮影
2011/04/02 撮影 
2011/04/04 撮影
2011/04/05撮影
2011/04/05 撮影
2011/04/05 撮影
2011/04/07 撮影
2011/04/07 撮影
2011/04/10 撮影
2011/04/11 撮影
2011/04/15 撮影
2011/04/17 撮影
2011/04/22 撮影  



<  2010 年  >
2010/05/16 撮影

2010/12/10 撮影…冬の葉


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