しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

タチツボスミレ ( 立坪菫 )

2011-04-08 |  スミレたち

                          ↑ 2011/04/08 撮影

2011/04/08 撮影

[スミレ科の多年草 ]

日本では、
北海道~沖縄にかけ、
山地や丘・道端などに普通にみられ、
群生していることもあります。
草丈は、5~30cm。
地下茎は短く木質化し、
横に這って枝分かれし、株を作ります。
根出葉は、柄を持ち、先のとがった心臓形で、
長さ1.5~2.5cm、幅2~3cm、
茎葉は三角状で、根出葉とほぼ同形です。
托葉は披針形で、細く深裂します。
葉の形の大小や厚さなどには多くの変異が見られます。
有茎種で、葉の間から数本の茎が立ち上がり、
花の時期には5~15cmと短く、
果実時には10~30cmに伸びます。
花期は、4~5月。
茎の先に径2cm前後の5弁花を付け、柄は無毛です。
5弁花は、上部の上弁2枚、左右の側弁2枚、下の唇弁1枚からなり、
唇弁には紫色の筋があります。
花の後方に伸びた距の内部に、蜜腺があります。
花色は個体による変異が多く、
淡青紫~濃紅紫など色々です。
花後、葉腋に閉鎖花が多数付き、実を結びます。
果実は朔果で、熟すと縦に3裂し、
種子をはじき飛ばします。
近縁種には、
花に芳香があるニオイタチツボスミレ・
葉が細長いナガバノタチツボスミレなどがあり、
また北海道や中部地方以北にアイヌタチツボスミレ・
日本海側にオオタチスミレ・テリハタチツボスミレなどが分布しています。
万葉集に詠まれた「つぼすみれ」は、
タチツボスミレではないかと言われています。
名は、坪すなわち庭に生えてるスミレの意から、
また姿がツボスミレに似ていて
茎がやや立つために付いた、
などと言われています。


2011/04/02 撮影
2011/04/05 撮影
011/04/07 撮影
2011/04/12 撮影





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