京都の美術館のなかでも、ぜひ見逃せないのが、龍安寺や立命館大学のそばにある「京都府立 堂本印象美術館」です。


堂本印象は、京都を代表する日本画家のひとり。ただ日本画家に留まらず、その作品は、仏画、抽象へ、さらに洋画、陶芸、オブジェなど、幅広く、まさに人生をすべて美の表現に奉げた芸術家なのです。

現在、美術館では、

京都の造り酒屋の三男として明治24年(1891)に生まれた堂本印象。幼いころから、絵の才能を示し、京都市立美術工芸学校を卒業。その後、家庭の経済事情から、龍村平蔵の工房に働き、図案を描くことに。その後、京都市立絵画専門学校に進み、日本画を本格的に学び、入学した翌年に第1回帝展に出品し、入選を果たします。その後も多数の賞を受賞、日本画家として、その才能を開花させた印象は、大徳寺の襖絵、仁和寺、東福寺など、さまざまな寺院の障壁画や襖絵を手がけます。大きな作品を得意とする印象ですが、例えば、襖に作品を描く前に、緻密に題材を研究し、完成図となる絵を、別にあらかじめ必ず描いていたそう。
仏画など宗教画を描くときにも、多くの文献や書籍を読み、徹底して研究して臨んだと…。その真摯な姿勢が、多くの寺院などからの信頼をえていたのかもしれません。
83歳で、人生に幕を引くまで、精力的に作品を手がけ、その数は、美術館に所蔵されるだけでも2000点を越えるとか。
抽象絵画やモダンな感覚のポスターなどをも手がけますが、それに使われた画材は、日本画のものが大部分を占めるそう。
昭和41年(1966)に、自ら作品を展示する美術館を開館。平成3年に、作品および美術館を、京都府に寄贈、翌年、府立美術館として開館し、現在に…。
「ホント、すごい才能…生涯独身だったんだって~。まさに描くことが、印象先生に課せられた天命みたい」とミモロ。その作品の前で、思います。
美術館の作品は、ご紹介できません。実際に、自分の目で見て、感じて頂きたいものです。
さて、紹介できる堂本印象の作品は、この美術館の建物。自ら手掛けた、美術館自体が、彼の最大の作品です。





白い建物の外壁をうめる抽象図案の装飾。ポーチ、柱、窓枠、ドアノブなど、建物の細部に至るまで、印象の創造性が、エネルギッシュに表現されています。



「外壁の中央部にある顔は、印象さんのお母様なんだそうです」と、学芸員の方。「え?どれ?」と目を凝らすミモロ。


さて、この美術館を訪れる人が、見逃しがちなのが、お庭です。そこにも印象の作品を見ることができます。


「あ、ベンチがある…」


「わー素敵なお椅子…」ヨイショ…もう少し…がんばれーミモロ


もちろんこの椅子も作品。木漏れ日を浴びながら過ごす気持ちよさ…。林の中には、さまざまな異なったデザインの椅子が点在。それを探しながら歩くのも楽しみに…。



ミモロは、どの椅子が好き?「うーん、この渦巻のがいいなかな~」

「ここにご本持ってきて、読書するのっていいかも…」。美術館を訪れる人の多くは、このお庭の存在を知らないよう。
ぜひ、行ったら、お見逃しなく…。

京都を訪れたら、ぜひ足をのばしたい美術館です。
「作品の数が多から、とても1回では、見きれない…。また来よう…」
*「京都府立 堂本印象美術館」の詳しい情報は、ホームページから、どうぞ…。

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ブログを見たら、忘れずに、金魚をクリックしてほしいなぁ~ミモロ
美術館自体も芸術作品で凄いと思いました。色々な眼を持っていて、すごくエネルギーを感じました。
絶対おすすめなのー。
お寺でも、印象の襖絵がみられるところもあります。