ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

上京区の住宅地にある、子供から大人まで楽しめる人形劇「糸あやつり人形劇団みのむし」。

2016-05-18 | アート


上京区の「上御霊神社」と「相国寺」の中間くらい…寺町通を少し西に入った住宅地に、ミモロが以前から気になるお家があります。
  
花に覆われたお家・・・前には小さな窓があってそこにはかわいい人形が並んでいます。
その前を通るたびに、ミモロは立ち止まってガラスの窓の中を覗きます。

ここは、糸あやつり人形劇団「みのむし」の本拠地であり、劇場なのです。毎月1回、人形劇を上演しています。
 
ゴールデンウイークの時期は、「怪奇短編ご当地マリオネット人形劇 ドクロ屋敷の謎 第3話 烏丸―の野望の巻」という上演時間30分の短編です。
「どんな人形劇だろ…ドクロ屋敷だって…なんかちょっとドキドキしちゃう…」と、さっそく電話で予約して出かけました。

お家の中に入ると、そこはシアターになっています。
 

入ったところには、たくさんの人形がお出迎え…
 


壁面だけでなく、天井からも、今まで上演された作品に出演した人形たちが下がります。
 

さて、この「糸あやつり人形劇団 みのむし」を主宰するのは、京都出身の飯室康一さんと奥様の牧子さん。

飯室康一さんは、東京の竹田人形座というあやつり人形の名門劇団で活躍後、1975年に尼崎で人形劇団「みのむし」を設立。実家である京都、上京区の現在の場所に、シアターをオープンしたのは、6年前のこと。以来、ここを本拠地に月1回の上演を企画しています。

人形劇は、日本では浄瑠璃や文楽など、すでにその原形は、安土桃山時代には登場し、江戸時代には広く人々の楽しみになりました。近松門左衛門の「仮名手本忠臣蔵」「曽根崎心中」など、二人の人形遣いが、1体の人形を操作してゆきます。

あやつり人形は、ヨーロッパで発達しました。「ピノキオ」もあやつり人形でした。
ほかに、棒で動かすもの、また指人形や影絵など、世界中には、様々な人形劇が昔から人々を楽しませてきたのです。

人が語りたいことを、人形が替わって語る…そこには、直接、人間が伝えられないことも人形なら可能にできる、不思議な世界があります。社会主義体制下のチェコなどは、人形劇で、チェコの伝統文化を守り続けたと同時に、社会風刺をすることで、民衆の心を代弁した歴史もあります。


「糸あやつり人形劇団 みのむし」を主宰する飯室康一さんは、そんな人形のパワーに魅せられたおひとり。
竹田座のメンバーとなり、NHK教育番組「いってみよう やってみよう」などさまざまなテレビの仕事でも活躍なさいました。

そう、昭和30年代は、NHKで夕方、人形劇の番組がありました。「ちろりん村とくるみの木」「ひょっこりひょうたん島」など、当時の子供達を夢中にさせて番組です。「ブーフーウー」も一部人形が動きます。今も、懐かしいと思う人も多いはずです。

竹田座は「空中都市008」を担当。

テレビにおける人形劇は、アニメに替わられましたが、今も人形だからこそ、伝えられることもあるのです。

「すご~くよくわかる…」と隣りでミモロがうなずいていました。

飯村さんは、劇団時代に知り合った奥様と共に独立し、自ら人形を作り、そして演目作品のストーリーを書き、舞台を作ったり、もちろん舞台演出などを手掛けます。


ご実家である京都の家を改装したシアターで上演される作品は、子供向けのものだけでなく、経験を積んだ大人だからこそ楽しめる、心情に訴えかける作品など、バラエティーに富んだもの。
ここにある時代ものから怪奇もの、かわいいものなどの人形たちを見ても、その演目の多彩さが伺えます。
 

人形は、それを作る人にどこか似てくるもの。飯室さんが作る人形もやはり、どこか飯室さんに似ています。
「なんか愛嬌があって、特に視線が温かいね~」とミモロが好きな人形なのだそう。

さぁ、お話はこれくらいにして、そろそろ人形劇が始まります。

ミモロは、一番前の席に…「わ~ドキドキしちゃう…」演劇などが始まる前の心躍る時間です。
 


今回の演目「ドクロ屋敷の謎  第3話 カラスマ―の野望の巻」の出演者
 
天才科学者 今出川毒郎博士、その孫娘の謎の美少女 鞍馬口クララちゃん、ご近所の小学生の枡形とおる君、そして闇の帝王 カラスマーが登場します。

京都らしく人形の名前も、この地域の地名にちなんだもの。

天才科学者の今出川博士が、ノーベル賞を狙って研究を続け、ついに「さかさま爆弾」という画期的なものを発明。それをめぐって京都の町を支配しようとするカラスマーが…。物語は、思わぬ方向へと進みます。

上演中は、撮影できないのであしからず…

ミモロは、ステージにくぎ付け。ハラハラしたり、笑ったり、そしてなんと涙ぐんでいるではありませんか。

「すごく感激しちゃった~」と興奮気味のミモロ。

この日も観客は大人だけ。でもみんな、すごく楽しんでいらっしゃいました。

さて、幕が下りると、人形や飯室さんたちスタッフとの交流する時間が始まりました。

[すごい感激しました~」とミモロは、出演者のカラスマーに掛けより握手…。「あ、どうも…」ちょっとミモロのパワーにカラスマーもビックリした様子…。

「あ、今出川博士とも握手したい~」と、ミモロは、博士に駆け寄ります。


*「糸あやつり人形劇団みのむし」の詳しい情報はホームページで 


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