ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

着物の刺繍のお話を聞きに、祇園の和装用品の「弓月」の講座へ。洋装でも使いたい品々が豊富。

2011-12-19 | 京都
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ある日、お友達から「ミモロちゃん。お着物に興味ある?和服の帯や半襟などを飾る刺繍のお話が聞ける講座があるんだけど、行ってみる?」とのお誘いを…。もちろん「行く!行く!」と即答するミモロです。

講座が開催されるのは、祇園にある和装のお店「弓月(ゆげつ)」です。
京都らしさいっぱいの祇園花見小路をトコトコと歩き、西側の方向の筋に。その町家の連なる一角へ向かいます。「あ、ここ、ここ」と、白い暖簾が揺れるお店へ。

「早く入ろうよー」と、暖簾から手招きするミモロです。


今日は、このお店「弓月」の2階のお座敷が、文化講座の会場に。
すでにお座敷には、受講生のみなさんが。ミモロも席に着きます。


本日の講座は、「和装の刺繍のお話」を、明治時代から和装小物などの製作を手掛ける宮川雅宏さんに伺います。
半襟や帯などに施される刺繍は、手で行う手刺繍と精巧な機械による機械刺繍があります。
宮川さんが手掛けるのは、機械刺繍。生地の素材感を大切に、新たな感覚や素材を導入した斬新なデザインが魅力です。

「刺繍は、そもそも中国から仏教と共に日本に伝来したと言われています。本来は、仏教に関するものに使われた技法だったようです。その後、小袖など着物に用いられるように…。刺繍の「繍」の字には、糸で柄を表現するという意味があるようで、生地に針で糸を刺し、柄を描くのが刺繍です」との、宮川さんのお話に耳を傾けます。

刺繍のことがよくわかるように、図案帳や糸も見せていただきます。


ここ「弓月」の帯や半襟も、宮川さんの工房で作られたものも多く、「弓月」から依頼された図案をもとに、繊細なデザインや新しい技巧などを、実際製品の生地を同じものを使い、サンプル制作し、さまざまに検討を重ねて、やっと完成するそうです。
(写真は、図案と実際の製品の帯)

機械刺繍の良さは、帯など力を入れて結ぶものでも丈夫なこと。
同じ柄の色違いの製品が、作りやすいこと。(選ぶ幅が広がります)
非常に細かな図案も対応できること。
もちろん価格も抑えられることなど…いろいろ。



また、和服の襟元を飾る半襟にも、刺繍により、遊び心をさりげなく表現できます。
クリスマスの半襟は、雪の結晶に雪だるまや、柊など、装う人のセンスの良さを感じさせるもの。

「わーカワイイね。大人の遊び心って感じ…」。着物に興味のあるミモロは楽しそうに半襟を見ています。
刺繍ひとつで、着物の表情は、大きく変わるもの。精巧な技による刺繍は、着る人の個性をいっそう際立たせてくれるよう。「日本の技術って、スゴイねぇー」と改めて感心するミモロです。


講座が終了して、ミモロは、1階のお店へ。そこには、オシャレな和装小物がいろいろ。お財布やバッグなど、オリジナルな品々が豊富に揃っています。

「わー素敵なものがいっぱい!和服を着ない人でも、きっと欲しくなるね。あ、これカワイイ…」
家紋をオシャレにデザインしたブローチも。コートなどの襟につけたら素敵です。


>「弓月 祇園店」京都市東山区祇園町南側570-120 電話075-533-7100
営業時間:平日11:00~18:00 土・日曜・祝日10:00~18:00 無休(年末年始を除く)

「弓月」は、西陣の織元の直営店。店内には、和装小物のほか、御召の反物やそれにぴったりの帯なども揃っています。気軽に和服を楽しみたいという方や、着物初心者にも、いろいろアドバイスをしてくれます。


旅のポイント:
京都で和服を着ると、お得なことがいっぱい。
「きものの似合うまち・京都」実行委員会が主催する「京都きものパスポート」というのがあり、着物を着て、それを提示すると美術館へ団体料金で入館できたり、加盟しているお店で食事代の割引やワンドリンクサービスがあったり、またMKタクシーでは、乗車料金が割引になったり、いいこと尽くめ。
詳しくは「きものパスポート」を検索してください。

京都で、着物を着るなんて、とても怖くて…と尻込みしがち…でも…
東京に比べ、京都では、和服姿の人によく出会います。「和服の本場で着るなんて…」と、初めは思っていましたが、もちろんビシーッと決めた方もいらっしゃいますけれど、多くは、ごく気軽に和服を楽しんでいらしゃる方で、その着方もいろいろ。「こんな着方でいいの?」と思う方も…。東京よりも、自由で気負いがない感じがします。また、万が一、着崩れても、京都は、和服が着られる人が多いので、だれかが助けてくれます。デパートの呉服売り場でも、直してくれます。また、着付けもしてくれるレンタル着物店も多く、手ぶらでも。ぜひ、京都観光を着物で…。きっといっそう趣のある旅になるはずです。

コメント
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