生徒のお迎えのおばあちゃんにくっついて来る三歳の妹さんは今ハニカミ期なのか、
いつもは私の顔を見るとおばあちゃんの影に隠れちゃったりするのだが、
今日はなぜか積極的に出て来て私を呼ぶと、玄関に飾った三月のピカチュウを指さして
「ピカチュウ可愛い」とニッコリ言った。
おお!ピカチュウに反応してくれたのはキミが初めてだよ!
しかもわざわざ苦手としていた私に言うなんて、よっぽど可愛さに感激していたに違いいない。
私はついつい「あっ、ありがとうございます」と三歳児に頭を下げてしまった。
それを見ていたお迎えに来たおばあちゃんは私のことを「変な人」と思ったに違いない。