海外のニュースより

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「退役将軍達、ラムズフェルド国防長官を激しく非難」と題する『ワシントン・ポスト』の記事。

2006年04月13日 | イラク問題
イラクにおけるアメリカ軍の元司令官が、昨日、ラムズフェルドに辞任するよう呼びかけ、軍事的任務をより困難にしたという理由で、国防長官の権威主義的なスタイルを厳しく批判した何人かの他の司令官に加わった。
「私は新たなスタートが必要だと思う」とペンタゴンのトップである陸軍少将ジョン・バティストは言った。彼は2004年から2005年までイラクの第一歩兵師団の司令官であった。「われわれに必要なのは、軍隊が彼らを尊敬すると期待するのと同様に、軍隊を尊敬する指導者なのだ。そして、この指導者は、チームワークを理解するが必要だ」と彼はインタービューで述べた。
バティストは、彼の仲間の多くが同じように感じていると述べた。「私のような男が国防省の指導者の雰囲気について率直に話すことが重要だ」と彼は昨日、CNNで語った。
バティストのコメントは、特に陸軍内部では共感を呼んでいる。イラクに戻って米軍のナンバー2の地位に就くなら、三つ星(大将)に昇格させるという申し出があったが、自分はもはやラムズフェルドの下で勤務する気がないと言う理由で、彼はそれを断った。イラクへ行く以前、彼は当時国防次官であったポール・ウォルフォウィッツの軍事補佐官として勤務していた。
バティストは、ブッシュ政府のイラク戦争の扱いは、命令の統一、努力の統一という基本的な軍事上の原理を犯していると思うと言った。別のインタビューでは、バティストは、他の軍事上の原理の侵犯によって、多すぎる責任を無能な将校や訓練が十分でない部隊に押しつけたことによって、アブグレイブ刑務所のイラク人虐待事件が引き起こされたと考えると言った。
彼のコメントは、ラムズフェルドに対する最近の同様の上級将校の攻撃に続くものである。
「われわれは二度とだまされたくない」とグレゴリー・ニューボルド海兵隊退役少将は言った。彼は2000年から2002年まで、統合参謀本部のスタッフとして作戦指揮の地位にあった。「マクナマラ元国防長官のミクロのマネージメント」のような一連の間違いをやり玉に挙げて、彼はラムズフェルドや他の自分たちのアプローチを根本的に変えたがらない連中の交替を要求した。
先月、イラクに勤務した退役陸軍少将ポール・イートンは、『ニユーヨーク・タイムズ』紙に意見を寄せ、その中で彼はラムズフェルド国防長官を「戦略上、作戦上、戦術上、無能である」と呼んだ。2003年から2004年までイラク陸軍部隊の訓練を視察したイートンは、「ラムズフェルドは、辞任するべきだ」と言った。(以下省略)
[訳者の感想]ライス国務長官以外にもラムズフェルド国防長官に対する非難が退役高級将校の間から噴出してきたようです。イラク戦争開始のときの勢いはどこかへ行ってしまったようです。ブッシュ大統領に果たして彼を辞めさせる気はあるでしょうか。
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