海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

アメリカはケチか?

2005年01月01日 | 災害と事故
インド洋周辺諸国の災害に対してアメリカ合衆国政府は、最初15億円、次に35億円の援助資金の提供を発表したが、昨日になって、その額を350億円に増やした。これは国連の緊急援助調整室長のイゲランド氏が「金持ちの国ほどケチだ」と批判したためである。「ニューヨーク・タイムズ」紙も、「アメリカはケチか?そうだ」と題する社説で政府を批判した。ブッシュは別荘に籠もったきりでようやく29日にワシントンへ戻ってきて、タイ、マレーシア、インドネシア、インド、スリランカなどの国々の首脳にお見舞の言葉を送ったという。現アメリカ政府の外交のまずさが露骨に現れたように見える。韓国でも経済力に見合った援助資金を提供しておらず、「朝鮮日報」は、韓国の援助を「雀の涙」程度であると政府を批判している。ドイツは最初27億拠出予定であったが、その後680億拠出を申し出た。民間からの寄付金は、非常に大きな額になっていると新聞が報道している。日本政府も最初は50億円と言っていた災害援助金額を500億円に増やした。これはいまのところドイツに次いで二番目に多い額の災害援助金額である。中国はこれまで津波災害について報道さえ十分にせず、仏教界と香港の金満家が個人で何億かの義捐金を申し出ただけであったが、昨日になってようやく60億円の災害援助金を出すという声明を発表したようである。アメリカや日本が多額の援助金を出したことの裏にどのような野心があるのか見極めたかったようである。
このほかの国々の援助金額は次の通り。
英国は、95億、スエーデンは、75.5億、スペインは、68億、フランスは、57億、オーストラリアは、46.7億、カナダは、33億だそうである。(『ヴェルト』の1月3日の記事による。)
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