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私の優しくない先輩を観た

2010-07-19 00:37:15 | 映画
夏休みシーズンに入り映画界では大作・話題作が一斉に封切されるなか、
いまいち注目されていない、「私の優しくない先輩」を観た。
キャストは、いまや向かうところ敵なし、レプロのニューエース・川島海荷と、
はんにゃの「じゃないほう」じゃないほう・金田哲のW主演。

監督は「涼宮ハルヒの憂鬱」でおなじみの山本寛。その流れで音楽は神前暁。
ヤマカンは今作が実写作品での初監督作品。

あらすじ:
九州の小さな町に引っ越した女子高生・西表耶麻子は、先輩・南愛治に想いを寄せているが、なかなか想いを告げられずにいた。
ところが、ある日、不破風和にラブレターの存在を知られてしまった事を機に、彼は勝手に「南くんへの告白大作戦」を始めてしまうのであった。
九州の小さな島に住む女子高校生の青春ラブコメディ。
(wikipedia)

うーん、残念な作品だったわ。いや、「もったいない」という表現の方が良いかな。
もしこの作品を実写ではなくアニメーションで作っていたら、「時をかける少女(アニメ)」みたいな
メジャーではないかもしれないけど、ピリッと残る名作として語られてただろうなぁ…。

ヤマカンがメガホンをとっただけあって、
作品の内容や演出・撮影・進行が完全にアニメのそれなんだよね。
アニメ的な物を実写でやってしまった結果、なんかヘンテコで安っぽい感じに仕上がってしまったわけだ。

特に背景の画なんかで顕著に表れるかな。

アニメの場合って、当然のことながら背景も「絵」なわけだから簡単には動かせないじゃん。
だから必然的にカメラアングルは固定されてしまうし、カメラワークも制限される。
例えば学校の全景を撮るシーンの場合だったら、毎回同じ位置からの撮影になる。

でも実写の場合って、カメラワークに制限はないわけよ。
カメラが動けばそれに合わせて背景も勝手に動く。
だから別に、同じアングルでの撮影にこだわる必要ってまったくないんだよね。

同じ背景をいかに「使いまわすか」っていうのはアニメ演出におけるひとつの肝だけど、
実写作品では「使いまわし」ても撮影労力はいっしょなわけで…。

この作品は実写にも関わらず、アニメの演出技法で作っちゃったから、なんか変な感じになってしまったんだなぁ。
アニメとしてみたらすごく上手く作られているだけに、本当に残念な気がするわ。

ま、たまにはこういうのも良いかもな。
個人的にはそれなりに楽しめたしね。

作品のアニメ化にうすーく期待します。



追記:
ところでこの作品、アニプレックスを中心に、出版社や配給会社などからなる、製作委員会方式で製作されているんだけど、
どういうわけか製作委員の中に、フィギュアメーカーのグッドスマイルカンパニーも入っているんだよね。
一体なぜ?どういう経緯で?川島海荷のフィギュアでも作るのか…?