ライブでの、リズミカルでありながら柔軟な指の動きで、素晴らしく早弾きしていたテクニカルさは、Dream TheaterのJhon Myungのようだった。
素早くいいかげんに押さえているようでいて、驚愕のサウンドを鳴らしているのだ。
私自身は、Awakeはそれほど好きではない。
Metropolis Pt.2、Images&Words、と続いて聴いたので、あまりメロディアスでなく、フックも足りないサウンドは、ただメタルをやっているように聴こえた。
Dream Theaterは、こんなにHeavyな面があるのねで、おしまい。
が、デス声も一部なら聴けるようになったし、Heavyの中にメロディを捜すようになったので、今なら大丈夫かも知れない。。
ってことで、レビューを書く気になった。
わかりやすかったImages&Wordsと比べると、確かにわかりづらさはあるが、こんなの、AngraのTemple~や、Aurora~に比べると、遥かにわかりやすいじゃな~い。
しかも、ケヴィン・ムーアによるプログレシッヴさが薄まったと思っていたが、普通のパワー・メタルに比べると、ずっとプログレっぽいよ。
というより、コマーシャルな部分を削ぎ落とし、ギターオリエンティッドにしていると言えよう。
とっつきにくさは出てきたが、真髄はDream Theaterだ。何ら変わることはない。
回数聴けば、理解できるようになる。
「Train Of Thoughts」的サウンドは多いが、それよりもヘヴィーじゃないじゃ~~ん。
“Lie”のギターソロは、さすがジョン・ペトルーシだ。
テクニックとエモーショナルの両方がある。
“Voices”は、派手さはないが、重低音のリフに向かって、ジェームズ・ラブリエが魂の叫びをする。
また、緩やかなパートは、緊張感を漂わせながらも意外とキャッチーだったりして聴きやすい。聴きこなせば素晴らしい曲だ。
“The Mirror”は、これぞメタル。
が、プログレっぽさが入って中途半端な印象だ。
テンポを速めてマイクのドラムスをより生かし、キーボードを抑え、徹底的にメタルやったら最高だ。
“Space Dye Vest”は、暗く閉塞感があるが、「Octavarium」と同系列の流れで、空虚さの中に美しさがある。
製作時間があまり取れず、煮詰められなかったと聞く。
そのためか、キーボードとギターが乖離してるのが残念だが、質は高いと思う。
その後のケヴィンの脱退は、ペトルーシとのズレを感じるし、仕方なかったのかな。
とはいえ、その後の作品中にしっかりと「Awake」が根付いている。
彼らにとって、重要な作品だったんだろう。