メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Dream Theater の Black Clouds & Silver Linings

2009-07-14 22:33:36 | メロディック・ハード
テクニカルなプログレ・メタルのDream Theaterの10作目。
今回は、前作、前々作よりもヘヴィーさを増している。

全6曲中、10分を超える大作が4曲もある。
今回も、演奏は体温を感じさせない硬質なサウンドだ。
変リズムや、不協和音、曲調の変化によって、何回か聴かないと理解できないというとっつきにくさは相変わらず。

が、そんな無機質なサウンドも、ジェームズ・ラブリエの歌が入ることにより、人のぬくもりを多少感じさせる。

曲数が少ないので、全曲レビューしてみる。


1.A Nightmare To Remember

私が好きな曲。1番ストレートなメタルっぽさがある。ゴシック・メタルのようなシンフォニックさもある。
この曲で一番好きなパートは、7分くらいの歌メロのサビ。“Surounded”のように感動的で広がりがあり、胸を締め付けられる。
16:10もの長さも、曲調の変化によって聴き飽かせない。

2.A Rite Of Passage

映画『天使と悪魔』にも出てきたフリーメイソンを題材とした曲。
冒頭からのリフが印象深い。
ジョン・ペトルーシのテクニックを駆使した縦横無尽に走るギターソロが楽しい。ジャムセッションのように天衣無縫だ。

3.Wither

5:25で、一番短い。
ジェームズ・ラブリエの歌がたっぷりと堪能できる。彼は丁寧に情感を込めながら、抜け出そうとしても抜け出せないもどかしさを切々と歌い上げている。
ブライアン・メイを明らかに意識したギターソロに、にやっとする。

4.The Shattered Fortress

“Glass Prison”から続いた「アルコール依存症を克服する12のステップ」の最終章。
これまでの曲が、随所に散りばめられている。ヘヴィーだ。
最終章に至るまでの経緯は、私にはとても書けません。

5.The Best Of Times

マイク・ポートノイの最愛の父であったハワード・ポートノイに捧げる曲。
やさしく、ゆったりと包み込むようなスローな曲調が切ない。
が、中間部は一転して明るいややアップ・テンポになる。これはまるでRushだ。
ダイナミックでテクニカルなドラミングといい、ギターの音質やリフといい、軽いヌケといい、そっくりだ。
『Thank you for the inspiration Thank you for the smiles』 等の歌詞が深い感銘を与える。
メローでやさしいギターソロもいい。

6.The Count Of Tuscany

19:16もの長い曲。さすがに冗漫さを感じる。この半分でいい。
前半のアコギ使用の演奏の部分はこれまたRushに似てていい。
変リズムでいとも簡単に弾いてしまうギターソロやキーボードソロに聴き入ってしまう。
が、歌が単調で、同じ歌メロで延々と続いてしまうのだ。


ここ4作の中では、一番いいと思う。
わかりやすく、多少叙情的であるからだ。

Northern Kings の Rethroned

2009-07-05 16:40:44 | メロディック・ハード
北欧のシンフォなメタルバンドのメンバー達が作った、豪華カバーバンドの2作目。
メンバーは、
マルコ・ヒエタラ(ナイトウィッシュ、タロット)
トニー・カッコ(ソナタ・アークティカ)
J・アホラ(テラスベトーニ)
JP レッパルオト(カーロン)

今回は、知ってる曲は残念ながら半分弱だが、曲としての完成度が高いので、すごく聴かせる。
むしろ、アレンジが原曲と違うので、2曲目のBon Joviの“Wanted Dead Or Alive”は、なかなか気付かなかったくらいだ。
8曲めのa-haの“Take On Me”を聴くと、原曲を知らなければ良かったと思える、低音の地を這うような声やはちゃめちゃさに驚く。

Frank Sinatraの“My Way”には、Sex Pistolsの影響を感じさせつつ、バラードとして感動的に完成させてしまう手腕に舌を巻いた。
遊び心も忘れていないのだ。
で、一番の驚きが7曲目のDepeche Modeの“Strangelove”
これは聴いてのお楽しみ♪

マルコはじめ、参加者の力強い歌声は、迫力満点。
コーラスも絶品で、厚みといい、前面に繰り出す感じといい、私が求める通り展開してくれて
心地いい。
それそれが、それぞれに対し、歌では負けられないという意気込みを感じる。

楽曲は、シンフォニックで、曲の展開が多いので、シンフォニック・メタル・ファンをきっと
満足させることだろう。
私なんぞは、30秒聴いただけで、『これだ!』と、自分のサウンドに戻ってきたような居心地の
良さを感じた。
音圧といい、シンフォニックさやボーカルのバランスといい、すべてが聴きやすい。
アレンジは、これぞ北欧!で、バイキングさやダークさもある。

スピーディな曲はないが、どっしり聴くのに最適だ。