メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

日本代表の戦術の変化と俊輔

2010-06-26 15:47:06 | 中村 俊輔
デンマーク戦は、これが日本代表かと思うような、素晴らしい勝ちっぷりでした。

体格に劣る日本が、戦術を徹底し、高い集中力と献身的な走りをすれば、十分に世界と渡り合える!!
このことは、すごく勇気と希望を与えてくれました。

今までと何が違うのか?

それは残念ながら、俊輔の不在によるものなのです。


俊輔は決定的なラストパスを通すパサータイプ。
それを受け取る選手(裏を走り抜けられる選手)がいて、輝けるのです。
右か左に俊輔を配置したら、もう一方はドリブルで駆け抜けられる選手というのが、これまでの戦い方だったのです。
(大久保とか石川ナオとかですね)

俊輔からパスを受け取る相手としては、長身の選手でもいいのです。
セルティック時代は、それで随分アシストを記録したものです。

俊輔が中盤からパスを右に左に振り、ゲームメイクしてました。
中盤でボールをタメて、落ち着かせることもしてました。
そうして、周りの上がりを待ち、攻撃の枚数を増やしてました。
攻撃の枚数が多い事で、バリエーションは増えました。
見てて楽しいサッカー。これが俊輔の魅力なのです。

アジア等、格下の相手には有効です。
ボールを支配して、確実に勝てます。
だけど、格上の相手にだったら。。??

これまでは俊輔のフリーキックで打開してました。
だけど、肝心の俊輔が不調なのでは、期待できなくて。


結果として岡ちゃんが打ち出したのが、ドリブル能力のある大久保と松井を両サイドに置くサッカーだったのです。
特に松井なら、ゲームメイク能力もある。
守って、守って、攻撃に転じたら、ドリブルで駆け上がって、攻撃にかける人数が少なくてもシュートまで持って行く!

デンマーク戦では、少ないタッチで前線まで持っていって、日本のチャームポイントである敏捷性を打ち出して攻撃していたと思います。
しかも、選手達に迷いがない!
さらに、本田にパスを出しておけば、ボールを奪われることなく、つないでくれる!

各個人の良さを最大限に引き出した、見事な戦術です。
世界的な流れとしては、守備重視で点を取られないようにする傾向なので、当分はこの戦術が続くんでしょうね。


俊輔は当たり負けする上に、足も速くはありません。
けれど、卓越したパスセンスと、パスの正確さと、技術の高さから、一流プレーヤーに昇りつめたのです。
本人の努力によって。
どこまでいけるか楽しみにしていたのですが、この戦術では出番がなさそう。
残念でなりません。

監督の戦術に合わない選手は呼ばれないというのは、当たり前のことなんですけどね。


気持ちを切り替え、次はパラグアイ戦。
アルゼンチンから帰化した選手が3人いて、穴がなくて強そうです。
でも、デンマーク戦で見せた力を出し切れば、勝てるよ!!


以前書いた2008年のパラグアイ戦のレビューを貼り付けときます。

http://www.amy.hi-ho.ne.jp/massh/2008-Paraguay.htm

この時は、まさに俊輔のチームでした。

予選リーグ勝ち抜け!!

2010-06-25 06:07:13 | 中村 俊輔
やった~、日本がデンマークに勝った!!

まさか3点も奪えるとは思ってなかったから、手放しでうれしい。
日本のいい面ばかり出てたね。
見てて気持ちの良い勝利で、気分爽快だ。


本田とヤットの、神懸かりなFK2発!
よくぞあのコースに決めてくれたよ。
練習でも、ああはうまく蹴れないだろうに。

この2点で、決勝トーナメント進出を確信した。
岡崎の3点目は、本田がよく見れていたと思う。
自分で決めるだけじゃなく、味方に点をプレゼントできるなんて。
本田がこんなに大きな選手だったとは思わなかった。

これも、既に1点決めていた余裕だろうか?
シュートコースがあれば、味方がいいポジションにいようと構わずシュートを打つ大久保とは違うんだな。

本田は、前線で張っていても、ボールを簡単に奪われることはほとんどなかった。
トラップが足元に落ち着き、危なげなかった。
ここまでできるとは。。


守備は、オランダ戦と同様、高い集中力で寄せが速く、必ず2~3人で応対していた。
この守備ができれば、そうそう点を入れられることはないだろう。
高さ封じは完璧。


今度はパラグアイとの対戦かぁ。
スピードのある相手には、どう戦うんだろう?
いろんなタイプのチームと当たれるのが楽しみだ。

決勝トーナメントは、ボーナスマッチだと思ってる。
レベルの高いチームと、胸を借りて戦える最高の舞台。
選手達にはがんばってほしい。
日本人であることを、久々に誇らしく思えた。
ただ、ケガだけはしてほしくない、相手チームの選手も。

俊輔は終わってしまったのだろうか?

2010-06-19 23:44:23 | 中村 俊輔
オランダ戦で、ようやく俊輔の出番が来た。
負けてる場面で、攻撃的布陣をする選手として、ピッチに送りだされたのだった。
俊輔が出るのがわかった瞬間、ものすごくうれしかったし、感動した。
W杯で活躍するために、サッカーしていたのだから。
チャンス到来!!

期待を持って見つめていた。
キレのあるプレー、ピッチを広く使った幅のある攻撃をしてくれるものと信じていた。

結果、俊輔は攻撃の起点になれなかった。

パスは繋がったけど、バックパスばかりだった。
前を向いた攻撃はできなかった。
パス出しが遅く、状況判断もいいとは言えなかった。

こんなはずじゃなかった。
今年は、ケガもあって、プレーに精彩を欠いていたけど、ケガが治ったら本来のプレーができるはずだった。
それが、ケガが治ったのに、相変わらず精彩を欠いていた。
消極的なプレーばかりだった。


ショックですごく打ちひしがれている。
俊輔はどうしちゃったんだろう??
華麗なパス回し、キレのいいキックフェイントはどこへ行っちゃったんだ?

もうこれで、デンマーク戦は出られないだろう。
このオランダ戦が、俊輔の代表でのラストマッチになってしまう。
俊輔は終わったと思わざるを得ない。
残念でならない。
“引退”が頭の中を散らつく。

韓国戦を見て感動

2010-06-12 23:09:28 | 中村 俊輔
韓国がギリシャに勝利!!

素晴らしい快進撃だった。
序盤から、ボールへの寄せが速く鋭く、とにかく足が動いていた。
高いポジションからボールを追いかけ、ギリシャにボールを支配させなかった。
W杯という最高の舞台にいても、気負うこともひるむこともなく、力を出し切っていたと思う。

同じアジア民族として、韓国の勝利がうれしいっ!!
すごく感動したし、勇気づけられた。

日本と違うのは、攻撃が速いこと。
ボールを奪ったら、即座に攻撃に転じる。
そのカウンターへの変化が鮮やかだった。
そして、パスが正確だし、ボールを持ったら次の瞬間反転して、ボールを奪わせないようにしていた。
もちろん、日本よりもフィジカルは強い。
だけどそれだけじゃない、ボールを奪われないように身をかわしているんだ。
そして、味方のサポートも速い。
流動的に動きながらボールをつないでいた。

この日も、シュートをする場面では、付近の選手が一斉にゴールに集まっていた。
それも、直線的にゴールに突進するのではなく、ゴール前5m前の、少し離れた所を目指してからゴール前を目指す-緩やかなカーブを描きながらゴール前に集まっているように見えた。
その方が、ゴールに背を向けないからだろうか?

とにかく、選手達の戦術理解力が高く、同じリズムで同じ動きをして、選手達でポジションがかぶらないことが(当たり前のことだろうが)見事だった。
統率されていた。
チームとして完成されていた。


このことは、素直にうらやましい。
日本は大丈夫だろうか?
選手達のポジションをいじってる場合じゃないだろう。
チーム力は、選手間と監督間の信頼関係があってこそ。
猫の目のように変わるスタメンでやって、いいはずがない。

ここまで来たら、開き直って、部分部分でいいから、積み上げてきたものを出し切ってくれ~~。
調子いい選手は、チャンスだと思ってがんばってくれ~~。

どんな形でもいい、勝ってほしい。

Rhapsody Of Fire の The frozen Tears Of Angels

2010-06-12 19:45:57 | メロディック・ハード
イタリアのシンフォニックなメロディック・パワー・メタル・バンドの8作目。

この作品はすごい!!
正直、Rhapsody Of Fireになってからは、今までの焼き直しが感じられて今イチだったが、『The frozen Tears Of Angels』は、内容が凝縮された上に、さらなる高みに昇ったような高揚感がある。

確実にUPしたのが、スケールの大きいドラマティック感だ。
アレックス・スタロポリのオーケストレーションは、ファンタジー系のサウンドトラックにもってこいの、画像が浮かぶ壮大で崇高な造りだ。
広がりと高さ、奥行きまである。
それに絡む男女のクワイアの見事なことったら。背筋がゾクゾクして凍りつくようだ。
現世から、一瞬で天使と悪魔の棲む世界へと連れて行かれる。
クリストファー・リーのナレーションは相変わらずだが。。

そこにルカ・トゥリッリの攻撃的な早弾きリフが、闇を切り裂き緊迫感を伴って、2曲目の“Sea Of Fate”が始まる。
リフが実にカッコいい。パトリースのベースもカッコいい。
さらにファビオ・リローネの感情を込めた歌のうまさと説得感はどうだろう。
声が美しいこともあって、思わず聴き入ってしまう。
歌メロがキャッチーで最高!

教会音楽のように崇高なのに、邪悪なデス声で歌う4曲目の“Reign Of Terror”もいい。
対比によって、デス声と疾走感が増幅されている。

バラードもいい。
5曲目のイタリア語で歌う“不滅の炎 {Danza Di Fuoco E Ghiaccio}”は、リコーダーを使ったトラッド&バロック調で哀愁が漂う。
7曲目の“Lost In Cold Dreams”は、アコギをベースに、クサいほど情感的に高らかに歌い上げる。
間にこれらのバラードが挟まれるから、聴きやすいのかも知れない。


いつにも増して疾走曲が多いように思う。
ルカのエッジの利いたリフが冴え渡る。
が、どの曲も単純ではなく、リズムや曲調の変化があって静と動の対比がなされている。
これにより、作品に深みを与えることになった。

バロック調のクラシックと教会音楽、トラッドとヘヴィー・メタル。
これらが自然に共存している奇跡。
Rhapsodyでしか成し得ない。
この唯一であることの“凄味”こそがRhapsodyの魅力なのだ。