メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Jimi Jamison の Crossroads moment

2008-12-30 23:10:57 | メロディック・ハード
元SurvivorのボーカリストだったJimi Jamisonのソロアルバム。

80年代に一世を風靡したアメリカン・ハード・プログレの中でも、Survivorの『Vital Sighns』が、キャッチーさとメロディの美しさ、切なさで群を抜いていたと思う。
Jimi Jamisonの今作は、その頃の黄金メンバーであるJimiのボーカルとJim Peterikの楽曲が復活しているではないか!
しかも、バックを支えるのは、Jim Peterikの所属バンドであるPride Of Lion!
いやが上にも期待を抱かせる。

1曲目は、どこか開放的で大味な作り。
きっちり作り込まれた切なさを感じさせる曲の展開や、胸を締め付ける珠玉のバラードはないのかと心配したが、聴き進むにつれてやっぱりSurvivorだと実感した。
Jimiのボーカルは、80年代に比べればさすがに声が太くなってしまったが、ウィークポイントではない。
むしろ貫禄が出たようだ。
ややかすれながらも甘さをたたえ、以前からSteve Perryに似ていた声は、全く衰えていない。

6曲目の“Bihind The Music”はアコギ使用のスローなマイナーコードで始まる。
次第に盛り上がり、サビでガーンと突き抜けた後、切ないメロディで締めるという、私にとってのSurvivorの魅力を存分に集めた曲だ。
間奏の泣きのギターソロもいい。
こういうキラーチューンが、アルバムを一層レベルアップさせる。

続く7曲目のバラード“Lost”も、切なさで期待を裏切らない。

ジャケットは名前の通りジミだが、中身はきらびやかでカラフル。
キャッチーでメロディアスで耳なじみのいいハード・ロックをお求めの人には、是非おススメだ。

Within Temptation の Black Symphony

2008-12-13 23:11:35 | メロディック・ハード
オランダが誇るゴシック・メタルのWithin Temptationのライブ盤。
The Metropole Orchestraとの競演である。
1枚目のDiscがCDで、2枚目がリージョンフリーのDVDになっている。

まず1曲目の“Overture”のオーケストラだけの演奏に驚かされる。
隠者のような、フードをかぶった男女のコーラス陣からして、格調高くクラシカルな雰囲気だ。
演奏は、まるっきりクラシック。
これは、オーケストラ主体かと心配はするものの、杞憂だった。

2曲目の彼らにしては比較的おとなし目の“Jullian(I'd Give My Heart)”が始まると、様子は一変してすっかりWithin Temptationの演奏そのものに激変する。
それは、シャロン嬢の堂々とした歌いっぷりと、もともとシンフォニックな演奏によるものだろう。
軸がぶれないし、生演奏を受けてパワーアップさえしている。

シャロン嬢の歌は、本当に見事だ。
スタジオでオーバーダビングしたかどうかは不明だが、来日公演でもスタジオ盤以上の歌声を聴かせてくれたから、本物なのだろう。
音程を外さないし、感情をより込めているし、自信がみなぎっている。

それは6曲目のKeth Caputoとのデュエット曲“What Have You Done”で顕著だ。
Kethは普段どおりに不可なく歌ってるのに、シャロンに負けている。
高音で強いシャロンの美しく通る声には、誰も敵わない。
美しくスタイルのいいその存在自体が、全身からオーラを発しているのだ。

シャロンは、ビクトリア調のコルセットをしたドレスを着ている。
裾はとんでもなく長くて、引きずって歩いていた。
それが、歌が進行するうちに、裾は短くなり、たてがみのように立っていた襟と袖は外され、肩をあらわにし、ついにはロングスカートも外されてミニスカートになってしまった。
その変化は、同性である私でさえびっくりさせた。

演奏もさることながら、艶やかなシャロンを見たい人には外せないDVDだろう。