メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

Leaves' Eyes の Meredead

2011-06-19 15:14:51 | メロディック・ハード
ジャーマン・ゴシック・メタル・バンドの4作目。
いや、正しくはジャーマンとノルウェーの融合でしょう。

前作『NJORD』は、持ち前の可憐なゴシック・メタルにヴァイキング・メタルを加えたものであったため、新作はこの方向性で行くのかと思われたが、いい意味で期待を裏切られた。
今作『Meredead』は、なんとトラッドに進んだのだ。

1曲目の“Apilit Masquarade”は、特にトラッドからの影響があり、Liv Kristineの透明で美しいボーカルは、まるでIonaかと思ったほどだ。
そのケルトちっくなトラッドを、ゴシック・メタルで味付けしている。
リフは重低音を使い、ゆったりとしたリズムには風格がある。

4曲目の“Krakevisa”は、トラディショナル・ソング。
フィドルやパイプやギターを使い、パーカッションにしても独特で、トラッドの空気感をよく表現している。

5曲目の“To France”は、トラッドと言えばこの人、マイク・オールドフィールドが『Discovery』で発表した曲のリメイクだ。
オリジナルは、マギー・ライリーの可憐でいて芯が強い、凛とした作品だった。
Leaves'Eyes版は、もうちょっと重低音が効いており、さすがメタル・バンドと思わせるが、“To France”ならではの儚さをきちんと伝えてくれる。

8曲目の“Mine Taror Er Ei Grimme”は、トラッドそのもの。
バックに流れるティン・ホイッスルの響きが、太古から続いている人間が生きて行く切なさと危うさを伝えてくる。
もの哀しく、どこか懐かしく、心細くなるのがいい。


ただ、トラッドっぽい曲が続くと物足りない。
トラッドっぽい曲も悪くないのだけれど、Leaves'Eyesの、攻撃的なサウンドにLivの柔らかくてしなやかなボーカルが乗るさまが好きだからだ。
せっかくの持ち味を消してしまいかねない。
土着ばかりでなく、荘厳で神々しくあってほしい!

そういった意味で、9曲目の“Empty Horizon”は、力強さがあって心地いい。
Alexander Krullのボーカルとも合っている。

11曲目の“Nystev”は、ここまで来るとトラッド・メタルと呼べるのでは?
12曲目の“Tell-Tale Eyes”、13曲目の“Sorhleod”は、
アコギなので、まるでBlackmore's Night!(笑)


同じジャンルにEluveitieがいるが、それよりもソフト。
いろんな方面にチャレンジしてくれるのは結構だが、今までのサウンド(ゴシック・ヴァイキング・ドラッド)を4曲ずつにし、バラエティ豊かにしてくれればと思うのは、欲張り過ぎだろうか?