メロディック・ハード/メタルが好き~♪

シンフォニックでメロディアスなのHM/HRのCDを中心に感想を書いていきます。サッカーやバレーのことも。

DGM の Frame

2009-01-31 14:48:24 | メロディック・ハード
イタリアのテクニカル・プログレッシブ・メタル・バンドの7作目。

前回から見られた、メタルに傾いてきた傾向は、そのまま続き、そこにDream Theater調のプログレさが増量され、サウンドがさらに飛躍した。
私にとっては、過去最高とさえ思える。
一聴した感じでは、よりプログレがかったCircus Maximusのようで、素晴らしい。
ボーカルがかなり違うが。

そのボーカルだが、ハイトーンが突き抜けるようでうまい!
B.R.E.A.Kというバンドにいたマーク・バジルで、新加入だ。
声の質や歌い方が、ファズがかったデニス・デ・ヤング(Styx)みたいだ。(古いたとえですみません。他に思いついたら書いてみます)
デニスの声は大好きだったので、ちょっとうれしい。甘さももちろんある。

Dream Theaterからの影響&使い方は、まさにCircus Maximusと同じ。
重低音で複雑なリフ、変拍子多用で変化の多い楽曲。
これでもかと複雑なリズム隊、滑るようなスピード感。

シモーネ・ムラローニのギターソロは、とにかくテクニック重視で、あまりのうまさに複雑なことを忘れさせる。
また、『Systematic Chaos』のようなメローなパートもあり、緩急に富んだギターソロのバランスが魅力的だ。
そして、ココが肝心なところだが、歌メロが素直で聴きやすいので、全体として非常に聴きやすい。
また、『Images&Words』の頃のような、ミディアムテンポが一転してスローになり、そこから日本人の琴線をくすぐるようにじわじわ盛り上がっていくのがいい。
キーボードのエマニュエル・カサーリは、オーケストレーションがケヴィン・ムーアのようにドラマティックでありながら、ジョーダン・ルーデスのような速弾きができるのがポイントだ。

メロディアスでテクニカルでスピーディで重低音なメタルが好きな人にはぜひ。

Edguy の Tinnitus Sanctus

2009-01-19 20:04:47 | メロディック・ハード
ドイツのメロディック・ハード・メタルのEdguyの7作目。
前作『Rocket Ride』でのLAメタル的なスカスカで大味、大衆志向に走った楽曲にがっかりしたので、今回のアルバムもドキドキもので聴いてみた。

うん、『Rocket Ride』よりはメタルしてていい。
だけど、素晴らしい作品かと言うと。。困ってしまう。

70年代のHRのようなシンプルさが、まず感じられる。
余計な贅肉は削ぎ落とし、楽曲で勝負したってことだが、70年代メタルがさほど好きでない私にはアピールしない。
やっぱり『Hellfire Club』のような、Avantasiaに影響された、クラシックを取り入れつつも、曲の展開が多くてじわじわ盛り上がる曲を求めてしまう。

そうは言っても、70年代メタルのような曲にトビアス・サメットの強力なのに甘さのある声が入ると、楽曲がに生命を吹き込んだようにいきいきとしてくるから、おもしろい。
軽さとウェットが同居するトビアスの声に救われている感もあるほどだ。

曲でいうと、マイナーな曲調の中盤以降がいい。
5曲目の“Wake Up Dreaming Black”が重々しさのあるややアップテンポな曲で、気に入っている。
繰り返されるサビが印象的だ。
6曲目の“Dragonfly”もいい。
気だるいブルースから、荘厳なコーラスに移るさまにゾクゾクする。
♪Calling you Calling you~ が、ロニー翁みたいに聴こえるのはなぜ??
7曲目の“Thorn Without A Rose”もAvantasiaみたいで感動する。“The Story Ain't Over”みたいだ。

前半の曲に慣れてしまえば、なかなかの作品だ。
聴いてて、なぜかいろんなアーチストを思い出させるのが玉にキズか。

Evil Masqurade の Fade To Black

2009-01-04 22:31:25 | メロディック・ハード
デンマークの、ネオクラシカル・・パワー・メタル・バンドの4作目。
今回も、(Vo)はFirewindのアポロ・パパサナシオだ。

3作目の『Third Act』では、SymphonyXのラッセル・アレンのような骨太な声が聴けたが、今回はもうちょっと伸びを感じる。
いわば、第2期RainbowのRonnie James Dioの声に、元Deep Purple、現WhitesnakeのDavid Coverwellを加えたよう。
さらにわずかにソウルフルさを感じる。
Rainbowいや、Richie趣味も、ここまでくれば立派なものだ。

(G)のヘンリック・フライマンの個性が4作目でも炸裂で、Rainbowのような中世がかったメタルが一貫して聴ける。
重低音のリフがあるため、パワー・メタルという位置づけだが、やってることはRainbowとそれほどは変わらない。
ギターは中世の音階を使いながらも、歌メロはメロディアスではっきりしてわかりやすい。
ギターの音圧や音色が、Richieのそれと変わらなく感じる。
が、裏ジャケを見ると、ストラトじゃないから驚きだ。

フレーズは、2作目や3作目のRainbowを感じさせつつも、ジョー・リン時代の4、5作目Rainbowからの影響を色濃く感じる。
1曲目は、ドゥギー・ホワイトの時代だけどね。

ヨハン・ニエマンとダニエル・フローレスのリズム隊は、Mind's Eyeからだ。
Mind's Eyeのメロディック・パワー・メタルも私は好きだからなぁ~。
結局は似た傾向は、類友なんだろう。

なお、1曲目の“Lights Out”で、元RainbowのTonny Careyがキーボードを弾いている。
前作のDave Rosenthalといい、Henrik FlymanはよっぽどRainbowサウンドに撞着があるのだろう。
よくある個性と思いながらも、アポロの歌は随分進歩して、実に安定している。

Rainbowからの影響を感じても、楽曲のレベルは高く、ギターソロはほど良く保たれている。
ネオクラシカル好きにはいいが、ちょっとマンネリかも。