チェコのシンフォニック・メタル・バンドの2作目。
ディオニソスやルカ・トゥリッリ(Rhapsody Of Fire)のソロで歌っていたオラフ・ヘイヤーが、今作から参加している。
なお、エンジニアはサシャ・ピート。
おおっ、これは期待が持てると、聴いてみた。
悪くない。
壮大なオーケストレーションを従えて、ストラトヴァリウスやジャーマン・メタルのようなリズムがドコドコ続く。
それでいて、リボール・クリヴァクギターソロはネオクラシカル。
オラフのボーカルも、ソツなくこなしてる。
ただ、だけど。。がついてしまうのだ。
何ていうか、過去にあった曲をシンフォニック調に焼き直した感が、どうも耳についてしまう。
ストラトヴァリウス + Rhapsody
って感じか。Angraもある。
コーラスや、シンフォニックな面で顕著だ。
が、それに慣れてしまえば、曲の展開はドラマティックだし、演奏レベルは高いから、スムーズに聴ける。
緊迫感や切迫感もまずまず。音圧もいい。
やや1本調子なのが弱みか。
オラフ・ヘイヤーは、ディアニソスのように暑苦しくは歌ってはいない。
踏ん張るよりも、声を張り上げて流れるように心掛けているようだ。
この歌い方も悪くない。
リボール・クリヴァクのギターは、ほとんどリフで、リフの間に短いギターソロを弾く。
印象は残るが、単調で感動的ではないのが難点。
曲は、シンフォニックさとメタルバランスがいい2曲目の“Give Me Your Helping Hand”と、6~8曲目の“The Silence”を冠した壮大な組曲が素晴らしい。
なかなか良いのだが、欠点も目に付いてしまうのが惜しい。