インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

生まれた場所

2010-06-14 20:26:55 | 考えるインディオ
 ブログに書こうと紙袋に新聞記事が放り込んであったのを、思い出した。山奥で実家の新聞(とっているのは何故か朝日…)を読んでいると、はっと驚かされた写真を目にしたからだ。

 

 これを見て、「アメリカの先住民か?!」と思ったが、読んでみると、沖縄の演劇のようだ。平田大一氏(南島詩人・脚本・演出家)なる、八重山諸島の小浜島出身の人が、舞台活動をしているようだ。

 東京に出たらしいが、また地元に戻ってきたようである。新聞記事を読むに、

   ―島に戻ったのはなぜ?

   自分の居場所が分からなくなった私は、むかし祖母が語ってくれた「人は生まれてくる時、生まれる場所を選んでくるんだよ」という言葉を思い出し、島に帰ろうと決めた。


  …らしい。なるほど、山奥の故郷で読んでいたから、なかなか説得力があった。

 『リトルターン』ではないが、自分はメキシコでもなく、沖縄や奄美大島でもなく、ココで生まれたのは、それなりに意味があるのだろう。

 自分が自分らしく生きるには、きっと、この原点に戻ることが重要なのだろう。日本人がお盆の墓参りとかで帰省するのも、意義があることなのかもしれない。

 ただ現実は、出生地ではなかなか生活できないので(田舎であるとか、家族の事情とかで)、大勢に混ざって生活し、自分の起源というものから離れて行くのだろう。

 自分も大都会とかで暮らしていた時(実家にあまり戻らない)、本当の自分というものを見失っていたような気がする。

 本当の自分は、子供の頃からずっとそこにいて、永遠に変らないのだろう。