インディオ通信

古代アメリカの共感した者の備忘録8年。

日本が餓え死にする、らしい。

2008-03-30 14:44:58 | 経済
 今週は『エコノミスト』を買った。タイトル通り、学者達による堅苦しい文章で論じられている。4月1日号では、特集で18ページにわたり、「日本が餓え死にする」(?なしの断言である)と論じられている。食料自給率はカロリーベースで39%しかなく、人口1億人以上の国家でこの現象は異常であるようだ。日本は加工貿易の島国だから、付加価値の高い製品を輸出して、農産物などは輸入すればいいと「国際分業容認の政策」が行われていた(る)。しかし「現実の国際社会は、最近の世界各国の輸出制限措置の頻発でもわかるように、日本の国民が考えるほど調和のとれたものでも、人道的なものでもない」らしい。
 
「食料は戦略物資、カネさえあれば買えるのは大間違い」と東大の教授様はいう。やはり(飢饉のとき)世界は自国の食料をまず優先するのだ。だから最近の世界の穀物需給の逼迫を受けて、穀物輸出国(インド、ロシア、ベトナム、アルゼンチンなど)がコメや穀物の輸出規制(輸出税の引き上げなど)を導入しているらしい。日本国内でも、来週(4月から)、政府が製粉会社に売り渡す輸入小麦価格が3割もあがるようだ。

 この前、原油帝国主義で出たトウモロコシのバイオエタノールの話にも続いていた。アメリカは他でも、大豆油を原料とするバイオディーゼル?をやり、ブラジルに至っては、サトウキビ・エタノールの生産が急増中らしい。日本でも米エタノールをやるしかないか。こりゃ、焼酎だわい。…なるほど、ガソリンより焼酎が安いってか。

 原油価格高騰→ バイオマス燃料ブーム→ さらに米国経済の混乱やら、地球温暖化による干ばつ→ 投機マネーが穀物市場に流入→ 穀物価格の高騰(小麦、トウモロコシ、大豆など)となり、それは「未体験ゾーン」に突入し、「激しさを増す世界の食料争奪、国家間の奪い合いが始まる」と某商社の研究所所長が論じている。

 最後に日本のコメがあった。インディオの実家も米を作っているから、書かれてあることが手に取るようにわかる。「地権者のエゴ」なんて、うちの周辺が正にそうだわい。農地は有効に使われなければならないが、「先祖代々の田んぼ」を老人たちが手放すとは思われない(若者は金ですぐ解決するかも)。

 小麦などに手が届かなくても、日本人はいざとなったら米を食べるだろう。
でもインディオの主食はトウモロコシだからね(ウソ)。

お人好しから滅びていく?

2008-03-30 02:45:00 | 苦しみを分かち合う
 人に頼み事をされたら、すぐに断れるか。
 インディオはどうも無慈悲にはなれない。
 多分、このブログを読む人もそうだろう(だからインディオ通信だ)。

「相手が困っている。可哀相だ。助けてやろう…」
 自分の出来る範囲内で、何とかしてやろうと手を差し伸べる…。

 しかしその重さで自分も一緒に谷底へ落ちることもある(かもしれない)。本当に困っている相手は、酷く追い込まれていて、地獄への身代わり(道連れ?)を求めているかもしれないから。鳥インフルエンザの感染者が助けを求めてきたら、献身的な看護婦でさえ逃げると思う。

 江戸のことわざに、「情けは人の為ならず」とある。「人に情けをかけるのは他人のためではない。回りまわって、わが身に返ってくるから、人には情けをかけなさいという意味である。近年このことわざは逆の意味に理解されている。つまり情けをかけると、その人を甘やかすことになるのでためにならない。情けをかけるなという意味である…」
 江戸時代の寺子屋の上級生は、「陰徳あれば陽報あり」(『童子教』)という言葉・理屈を学んでいたのですんなりと理解できたという…。

 江戸っ子は優しいから、インディアンに似ていなくもない。

 理屈抜きで誰でも助けられる人は凄いと思う。それで生き残れるのだから、強運の持ち主で、まさに陰徳陽報だ。

 インディオの場合、助けるか、助けないかはそのときの状況しだい(打算的だ)。相手に助かる見込みがあれば助ける(かもしれない)。相手に義理があれば助ける(だろう)。

「金貸して~」
「この商品を買って~」
「休みも働いて~」
「恵まれない人を救おう~」

 ぜんぶ金絡みだわい。

 したがって、お人好しの財布からはどんどん金が逃げていく(一方でどんどん入ってくるという説もある)。逆に、人が悪くなれば金を出さないから、現金はストックされる。冠婚葬祭、募金、血縁者からの援助要請、全部無視。誰にもおごらない。まあ、金は残るかもしれないが、あまり人は付いて来ないだろう。金以外に、知恵とか別に与えるものがあれば別だろうが。金は減るが、知恵や知識は減らないから、後者を増やした方がいいかも。でも世の中、「知っていても教えない」人が多いから。余計なことは言わない方が良い。襟が乱れていて忠告してくれる人もいれば、無視する人もいる。このブログも誤字や間違いが多いが、それを忠告してくださる方も、人が良いのだと思う(感謝します)。

 それにしても、お人好しは狙われやすい。狡猾な人間がキツネだとしたら、インディオはニワトリなのだろうか…。