オリンピアンのお話よりは、コンサートの色合いが強いイベントだったように思えた。オリンピアンとして鈴木靖さんと小塚崇彦さんが登場したが、私にはそのことよりアンサンブルグルプの「Les pommes²(レ・ポムポム)」の演奏の方が強く印象に残ったイベントだった。
※ 会場前に掲示されていたイベントを告知するポスターです。
本日(2月2日)午後、道庁赤れんが庁舎において「音楽で楽しむ オリンピック in 赤れんが ~フィギュアスケート 氷上の芸術~」というイベントが開催され参加した。参加の動機はオリンピアンである小塚崇彦さん(2010年バンクーバーオリンピック出場)の生の姿に接してみたいというミーハー的なところが大きかった。ところがマイクを持ちながらもボソボソと話す小塚氏にはオリンピックの意義を啓蒙・宣伝する役割として相応しいのかな?という思いを持ってしまった。
※ 元フィギュアスケーターの小塚崇彦さんです。
一方、鈴木靖さんは懐かしい名前である。北海道のスピードスケート界において高校生の頃から逸材として注目され、1984年のサラエボオリンピックに出場したことを憶えている。その後の鈴木さんについて、私はまったく知らなかった。ところが現在、スケートチーム「Vortex」の代表を務めたり、北海道オリンピアンズの創設に関わったり、救急医療・災害医療・教育の分野で活躍したりと、多方面で活躍されているようである。鈴木さんはスポーツマンらしく、今も爽やかでユーモアがあり、会場を和ませるトークを展開した。
※ 元スピードスケート選手の鈴木靖さんです。
その二人は2020東京オリンピック・パラリンピック、さらには将来立候補を取りざたされている札幌冬季オリンピック・パラリンピックが必ずしもスポーツだけの祭典ではなく、文化芸術に関しても意義のある祭典であることを広く周知するために登場したようだ。しかし、その目的がどの程度浸透したのかについて、私はやや懐疑的な感想を持った。
※ 会場の片隅には、東京オリンピックのマスコットのミライトワ(左)とソメィティ(右)がさりげなく置かれていました。
一方で、もう片方の主役であったコンサートの演奏を担ったLes pommes²(レ・ポムポム)であるが、弦楽器を主とした11人のメンバーは実力的には十分な力量を備えた人たちだった。趣旨が趣旨だけに演奏した曲は、オリンピックのテーマソングだったり、フィギュアスケートに取り入れられている曲だったりが中心だった。曲目を羅列してみると、
◇安室奈美恵歌『Hero』
◇ヴィヴァルディ作曲『四季』より“冬”
◇プッチーニ作曲『トゥーランドット』より“誰も寝てはならぬ”
◇サン=サーンス作曲『序奏とロンド・カプリチオーソ』
◇久石譲作曲『風の谷のナウシカ』
◇ピアソラ『リベルタンゴ』
◇トワ・エ・モア歌『虹と雪のバラード』
◇ゆず作曲・歌『栄光への架け橋』
見事な演奏を披露したレ・ポムポムのメンバーです。(出演者の写真は全てウェブ上から拝借しました)
ラインナップに親しみを感じたが、それ以上にポムポムの面々の技量が確かだった。
開催の趣旨が参加した方々にどれだけ伝わったかはやや疑問も残るが、ポムポムの演奏には皆さんが満足されて帰路についたものと思われる。
本物に触れる機会が多くていいですね。
鈴木靖氏は、苫小牧にゆかりが有るので懐かしいです。
フィギュアスケートに取り入れられている曲など、解説付きでじっくり聞いてみたいものです。
鈴木靖さんは新聞紙上でしか知らない人ですが、当時はとても有名な方だったので、とても懐かしく拝見し、お話を聴かせてもらいました。