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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

我が国の財政は大丈夫だって!?

2022-06-18 15:58:25 | 講演・講義・フォーラム等

 講師は言う。国の借金は1,000兆円というけれど、それはまやかしであると…。国には671兆円の資産があり、差額は568兆円となり、その額は国としては問題のないレベルであるという。はてさて?もう少し詳しく話を聞いてはみたが…。

 昨日(6月17日)午後、西区民センターで開催された「札幌市高齢者市民講座」が開催され受講した。それは講座題が「わが国の財政の現状は」と知って、経済音痴を自認する私だが多少は国の財政のことも聞いてもいいかな?と思いから受講を決めた。

   

 講師は二木康博さんという方だったが、二木さんがどのような経歴をお持ちの方かは分からなかったが、お話しぶりからは公認会計士の方かな?と思いながらお話を聞いた。   

 二木氏は昨年の文藝春秋誌の11月号で財務省の事務次官だった矢野康治氏が「このままでは国家財政は破綻する」と題する論文を投稿した内容を批判した。二木氏は財務省のエリート官僚には「会計」に対する基本的認識が欠如していると強調した。二木氏は同大の法学部や経済学部では会計(学)をレベルが低い学問と軽視する傾向があるという。そのことを氏は公認会計士の合格数で東大は第5位でしかないと数字を明示して指摘した。つまり二木氏が言いたかったこと、財務省のほとんどの幹部は東大の法学部や経済学部卒であるが、彼らは「資産」と「負債」のバランスを見て判断するという会計の本質を理解していない、と言いたかったのではないかと私は受け取った。

 話はここから国の「資産」と「負債」のバランスを見る「貸借対照表」や「損益計算書」の細かな数字が羅列する表を参照しながらの説明に移っていった。さらには国と日本銀行の関りなどについても言及された。しかし、経済音痴の私にはこのあたりからはほとんど頭に入ってこなかった。

 購読している文藝春秋誌の11月号に前述の矢野氏の論文を読んだ時には暗澹とした気持ちになった。それほど経済を知らない者にとってはショッキングな内容だったが、その後の反響は必ずしもはかばかしくなかったように感じていた。それは矢野氏の見方・考え方が二木氏の言うように「資産」と「負債」のバランスを見た判断ではない、とする見方が一方ではあったからのようだ。

 経済音痴の私にはどちらがより正しいのか判断はつきかねるが、少なくとも矢野氏が指摘した「今の日本の(財政)の状況を喩えれば、タイタニック号が氷山に向かって突進しているようなものです。」という表現は、タイタニック号がやがて氷山と衝突し沈没してしまうことから、我が国もやがて経済が破綻することを暗示する表現と受け止めた。しかし、その後の反響は必ずしも矢野氏が期待していたような動きにはなっていない。ということは二木氏が指摘するような考え方が相当数国内に存在することを暗示しているように受け止められる。

 全くの素人判断ではあるが、ひとまず矢野氏が言うほど日本が危機的状況にはなさそうだと二木氏のお話を伺いながら思っていた。

 なお、二木氏は二本の年金制度についても広範に流布されている「年金破綻論」も誤解であり、年金制度が破綻することはない!と断言され、年金生活者の一人としてひとまず安心した私だった…。

 本日の原稿を投稿してからしばらく経って見返したところ、単純な計算の間違いに気が付いた。冒頭のリード文で、国には資産として671億円があるという。すると借金と言われている1,000兆円から資産額を差し引くと329億円となるはずなのだが、講義の中での説明では講師は確かに差額は568兆円と話され、その資料もいただいた。今も資料を見返してみたが間違いはない。講師の方がその事情をお話されていたのに、私が聞き逃したのかもしれない。というほど、このレポートはあやふやなものであることをお断りしておきます。                           



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