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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

小桧山博が語る「ひとりでは生きられない」 & 桜情報

2018-04-24 15:24:06 | 講演・講義・フォーラム等
 北海道が誇る作家の一人、小桧山博は滝上の山奥の炭焼きの息子として極貧の中に育ったという。そのように育った彼がこれまでになった裏には、多くの人たちの助けがあったという。小桧山博の人生観、文学観を聴いた。


             
 
 4月23日(月)午後、道民カレッジが主催する「ほっかいどう学」かでる講座の4月講座が開催され参加した。今月の講師は作家の小桧山博氏「ひとりでは生きられない」と題して講演した。

 小桧山氏は多くの講演をこなされているようで、ノー原稿での講演ようだった。そのため話があちこちへと飛び回り、聴いているほうとしては小桧山氏の真意を推し量るのにとても苦労しながら聴くこととなった。
 そこで氏の話を私なりに解釈したことをレポすることにしたい。

             

 小桧山氏が話の中で多くの時間を割いたのが、氏の母校である苫小牧工業高校の電気科に学んだ時のことだった。
 滝上町(道東の小さな町)育ちの小桧山氏がさまざまな偶然と幸運の結果、故郷から遠く離れた苫小牧の高校に入学した経緯は複雑だが、その経緯は省略したい。
 ともかく大変な経済的な苦労をして高校を卒業したそうだが、その影には多くの級友たちの支援があったそうだ。

 さらに、北海道新聞社の工場(印刷工場?)に就職してからも、上司の配慮により記者職への転属を勧められ記者をしながら文章修行することができたそうだ。
 そして、39歳のときに小説「出刃」で北方文芸賞を受賞し作家生活に入ろうとした時も、当時の社長から北海道新聞在籍のまま、自由に文章を書き綴ることを許され、定年まで北海道新聞社に在籍することができたという。

             

 このように氏は、多くの人との出会いによって、彼の歩む道が切り拓かれてきたことを語った。それは氏がただ幸運だったのではなく、氏の努力が、氏の人柄が幸運を呼び込んだということなのだろう。

 そうした自身の来し方を語りながら、氏が強調したことがもう一つあった。それは日本人の劣化を嘆くことだった。今の日本人の関心事は「金と長生き」のことばかりではないかと指摘した。そのことを指摘する中で、日本人の考えは、「今だけ、金だけ、自分だけ」
であるとの言葉が印象的だった。

 さらには、作家らしく日本人が本を読まなくなったことを嘆いた。親や地域はもっと母語(日本語)を伝え、教えることが必要であると…。その中で、政治家の話す言葉の劣化も激しいと嘆いた。
氏は最後に「言葉を抽象化する作業にでしか脳は発達しない」と指摘した。
「本を読まなくなった日本人」という指摘は、私自身のことを指摘されているようで、大いに反省したい。
 



🌸札幌桜情報             

 我が家から最も近いところでいち早く桜が開花するのは、例年札幌管区気象台の庭に咲く、エゾヤマザクラです。今年も昨日開花したのを確認し、本日(24日)カメラに収めてきました。

             

             

 一方、同じ気象台の庭にあるソメイヨシノの方は、蕾の状態でまだ4~5日かかるかなぁ、といった状況ですが気温によっては前後することも考えられます。

             


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