田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道日本ハム球団の課題

2010-09-01 13:33:37 | 講演・講義・フォーラム等
 順風満帆に思える北海道日本ハムファイターズ球団の経営だが、その球団にも大きな課題があったとは…。その課題とは? 

 8月26日(木)夜、札幌商工会議所主催で「スポーツビジネスと地域の共生」というテーマでプロ野球球団関係者などのパネルディスカッションがあると知り、興味が沸いたので参加してみようと北海道経済センタービルに赴いた。

        
        ※ スポーツビジネス界をリードする有能なビジネスマンと映った荒木氏

 パネラーは楽天野球団取締役副社長の池田敦司氏、北海道日本ハムファイターズ事業推進部長の前沢賢氏、北海学園大学教授の小田清氏、そしてコーディネーターは前ロッテ球団執行役員事業本部長を経て、現在スポーツマーケティングラボラトリーを率いる荒木重雄氏という布陣だった。

        
        ※ いまひとつ主張が伝わってこなかった小田氏
        
 4氏からプロ野球の経営についていろいろと教わることが多かったが、現在のプロ野球のビジネスというのは、球団事業経営と球場経営の二つから成り立っているということだった。
 そしてパリーグにおいては、日本ハムを除いた5球団は球団事業経営と球場経営を一体化して行っている。それに対して日本ハムの場合は球団事業経営(ソフト面)は日本ハムが、球場経営(ハード面)は〔株〕札幌ドームが行っている実状だそうだ。
(ちなみにセリーグは、巨人、横浜、ヤクルト、中日が日ハム同様球団事業だけを経営している。広島は一体経営。阪神は特殊な形態)

 球団事業経営と球場経営が別な場合によるデメリットは何かというと、プロ野球が地域貢献事業と位置づけたときソフト面、ハード面を一体化したトータルサービスができないというデメリットがあるとのことだった。

        
        ※ プロ野球界のビジネスモデルを改革し注目を浴びる池田氏

 ここで新規参入ながら革新的な球団経営を行いビジネスとしても成功しつつある楽天野球団の実例が池田副社長から紹介された。
 楽天野球団は球場をボールパークと位置づけ、野球はもちろんのこと、野球以外でも楽しめる要素を次々と球場あるいは球場周辺に仕掛けて来場者を楽しませているということだった。
 そして池田氏はプロ野球が地域に与える効果を次のように提示した。
《地域経済に与える効果》
   ① 集客波及
   ② 自家消費
   ③ 関連消費
《都市(仙台市)に与える効果》
   ① シティセールス
   ② 地域価値向上
   ③ 施設価値向上
 《地域住民に与える効果》
   ① マインドUP
   ② 青少年健全育成

        
        ※ 若いながらも厳しいビジネス界に生きている証か主張がはっきりしていた前沢氏

 そして日ハム球団の前沢氏は、「現在は日ハム球団のコンテンツのソフトしかサービスできていない現状である」、「ソフトとハードの融合こそが、より地元へのサービスとなる」と強調しました。

 日ハム球団側から見れば確かに言っていることは分かるのだが、一方別な角度から見ればいろいろと課題もあるように思えた。
 果たしてこの問題は今後どのように推移していくのであろうか?
 興味深く見守っていきたい問題である。


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2 コメント

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青少年健全育成 (三四五白のヨン)
2010-09-01 20:22:53
 その球団が勝ち続けると、その波及効果はいろいろとあるのだろうと思います。地域住民に与える効果に、青少年健全育成というのがあるとのことですが、これもやはり、勝ち続けて強いチームになればなるほど、その効果は抜群のものになりますよね。経済的な効果もいろいろあるのでしょうが、その地域に住む子供たちの夢を育むという効果は、何かしら別なものを感じましたし期待もし、また応援したいですね。
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Re:青少年健全育成 (田舎おじさん)
2010-09-02 16:00:43
 スポーツですから勝つこと、勝ち続けることは大切ですが…。
 たとえ勝ち続けなくとも、そこにプロチームが存在することによるメリットは大きいのではないかと思います。
 プロ選手を憧れ頑張る少年たちが増えるとか、また地域にプロの技術や心構えなどを伝える機会が増えるとか…。
 そこに存在することによって地域に与える影響には大きなものがあると思いますね。
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