ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

日本経済新聞紙朝刊に掲載された「サントリー社長に新浪氏」を拝読しました

2014年06月26日 | 日記
 2014年6月24日発行の日本経済新聞紙朝刊の一面に掲載された見出し「サントリー 外部から社長、新浪ローソン会長」を拝読しました。

 サントリーホールディングスは、現ローソン会長の新浪剛史さん(55歳)を10月1日付けで社長に迎え入れる方針を明らかにしたと伝えています。

 日本経済新聞紙のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「サントリー社長に新浪ローソン会長」と掲載しています。



 この結果、現在のサントリー会長兼社長の佐治信忠さん(68歳)は代表権を持つ会長職に専念するとのことです。創業家の佐治家以外の経営トップは、サントリーでは初めてのことです。

 サントリーのグローバル化などの当面の大課題を解決するために、経営者として実績のある新浪さんを外部から迎え入れるものです。

 ローソン会長の新浪さんは6月24日に、東京都内で記者団に対して、サントリーホールディングスの社長就任を受諾したことを明らかにしています。

 このことは、6月24日発行の日本経済新聞紙の夕刊に記事として掲載され、6月24日のWeb版である日本経済新聞 電子版では、見出し「新浪氏『新しい価値つくる』サントリー社長就任受託」との見出しで掲載しています。



 新浪さんは「新しい価値をつくることをサントリーの社員のみなさんと世界中でやっていきたい」と抱負を語ったとのことです。

 新浪さんはは7月末にローソンに辞表を提出し、サントリーに移籍します。その後、同社の顧問を経て社長に就任する予定だと報じています。

 小売りトップの立場から飲料品メーカーの社長になることについては「顧客に身近な所で心理分析やデータを使っていた経験が生かせる」と、新浪さんは強調たようです。「積極的に勉強し、良いアイデアを出していきたい」と話したそうです。

 さて、これからが実は本論です。6月24日に日産自動車は株主総会を開催しました。その株主総会の場で、社長のカルロス・ゴーンさんの役員報酬は、9億9500万円と、日本企業の中で、一番多い役員報酬をもらっていることを明らかにしました(正確には、全ての日本企業がこの時点で役員報酬を公表している訳ではありませんが、現実的にはゴーンさんが一番多いと推定されています)。

 日本経済新聞紙の別のコラム記事によると、日本企業の中で二番目に多い役員報酬をもらっているのは、LIXILグループの社長の藤森義明さんです。その額は3億3500万円です。

 日本の自動車メーカートップであるトヨタ自動車の社長の豊田章男さんは、同2億3000万円だそうです。ゴーンさんの4分の一にも達しません。

 この原因は、日本企業の役員報酬と米国と欧州の役員報酬のあり方の違いです。日本企業では、これまでのサントリーのように、自社の取締役の中から次期社長を選ぶことがふつうでした。

 これに対して、米国や欧州では、与えられた任期の中で、その企業業績を最大化する・事業収益を最大化するとのミッションがその新社長に課せられます。日本のプロ野球の監督のようなもので、シーズン優勝のミッションが課せられます。

 このため、欧州や米国の社長は任期期間内は当該企業にかかわりますが、社長を解かれると、原則は無関係になります。その限られた期間内の役員報酬なので、日本企業に比べて多額の役員報酬を受け取ります。

 欧州や米国の社長などの役員たちは、日産社長のゴーンさんはかなり安い役員報酬で働いていると考えています。もし、ゴーンさんが欧州や米国の企業の社長に引き抜かれるとしたら、かなりの役員報酬でスカウトされると予想されます。

 さて、サントリーは次期社長の新浪さんにどのぐらいの役員報酬を支払うつもりなのでしょうか。他人の懐ですが、興味は尽きません。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
大リーグの年俸 (レレレのおじさん)
2014-06-26 14:54:52
米国の有名企業のCEOの年俸を聞くと、驚いてしまいます。しかし、大リーグのヤンキーズに今年移った田中投手の年俸を考えれば、そう不思議なことではありません。
元ヤンキーズの松井選手も高額の年俸でした。
米国と日本の考え方の違いは大きいです
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社長は高給 (外郎太郎)
2014-06-26 16:34:26
日本の企業の社長も億単位の報酬をもらっているのですね。うらやましいです。
税金はどのぐらい取られるのでしょうか。
こんなことを悩んでみたいものです。
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サントリー新社長 (Catcher)
2014-06-26 18:11:24
サントリーは国内の事業重視から国際的な事業展開に切りかけるためには、従来の同社の事業手法に慣れた人物では国際化はできないと判断したのでしょう。
新浪さんは、ワンポイントリリーフなのかどうか、将来分かることになるでしょう。
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欧米のCOE (営業部長)
2014-06-27 08:23:05
欧米の企業は事業不振に陥ると、外部の腕前の有名な経営者をスカウトして、事業再編を頼みます。
このため、その業界に精通したライバル企業の経営者をスカウトすることも珍しくありません。
このため、高給でスカウトする形になります。
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サントリーの社長スカウト (カブトガニ)
2014-06-27 17:28:30
日本の大手企業も国内では合併を繰り返し、国内では同じ業種では数社に集約されました。今後は国際市場で、欧米などの大手企業との競合に直面します。
こうなると、国内市場での成長の仕方を知っている社内の人材よりは、国際市場での戦い方を知っている社外の専門家を呼んで任せた方がリスクは低いです。
国際化に成功すれば、また社長選びを元に戻すことになりそうな気がします。
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