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「非認知能力」についての記事にいただいたコメントのやりとり。「よりよい人生」って何?

2018年05月28日 | 子育て全般

こんにちは!

 

前のこちらの記事を、

世界トップが実践!子供の「非認知能力」を育むヒント

【非認知能力1】『オールアバウト』寄稿:世界トップが実践!子供の「非認知能力」を育むヒント

【非認知能力2】変革を支えるもの、教育現場での取り組み、ひといちばい敏感な子と自制心

フェースブックにアップしたところ、

友人の1人Hさんからコメントをいただきました。

 

今日は、そのやりとりを紹介させてください。

 

教育や子育てについての研究を参考にする際、

常に、思い出したいことだなあと思います。

 

 

「非認知能力」が広まるきっかけとなったヘックマン氏の研究もですが、

こうした研究では、しばしば、

「これこれをすると、その子は、将来よりよい人生を送ることができますよ」

と、報告されることがあります。

 

では、何をもって「よりよい人生」としているのかというと、

例えば、ヘックマン氏の研究では、

収入、学歴、持ち家率、離婚率の低さ、生活保護率の低さ、犯罪率の低さなどですね。

 

でも、そうした基準で、

本当に「よりよい人生」なんていうものをはかることができるわけ?

といったやりとりです。

 

(改行位置等、修正してあります)

 

 

―――――――――引用始まり

 

Hさん: シェリル・サンドバーグの「OPTION B」と

エリック・バーカー「残酷すぎる成功法則(原題Barking up the wrong tree)」にも

レジリエンスとグリッドのこと書いてあり興味持っていました。

 

これらの力が将来の収入の高さや持ち家率に影響するっていうところ、

測定しにくいからわかりやすい形で生活に困ってないことをあらわしてるのだろうけど、

少し違和感があります。。

 

うまく言い表せないけど…。

 

 

私: シェリル・サンドバーグ氏は、

実際に彼女の人生に起こった大きな悲劇を通して、

レジリエンスのステップを描き出してくれたね。

「残酷すぎる成功法則」には、グリッドのことが書いてあったんだね。



Hちゃんの気持ち、私なりによく分かる。

教育経済学の研究が「成功」とするのは、

結局、収入や持ち家率や学歴やということになるんだよね。


「だから、いついつに投資するのが一番リターンがいいですよ」と。

とっても物質的。


でも、そんなもので、

「こちらの人生よりあちらの人生の方がいいですよ」と決められるなんて、

あまりにも欠け過ぎてて、なんて視野が狭いんだろうと感じるよね。


「幸せ」って、もっと別のところにあるよねと。


Hちゃんも私も、身近に貧しい国を見てきて、

貧困の悲惨さというのは、きっと骨身にしみて分かっていると思う。

そして、貧困は何とか解決すべき問題だとも思っている。

 

でも、そうした人々が「敗者」で、

富を享受する人々が「成功者」かというと、

それはまた全く別だと感じるよね。

 

そんな「ものさし」で切り落とされてたまるかと。


「幸せを感じる力」とか「精神的な豊かさ」を指標にした研究が、

もっと必要だね。それは確かに、とっても数値化しにくいことだろうけれど。

 

 


Hさん上手く言い表してくれた


そう、

貧困の中でも創意工夫して収入を得て欲しいものを買って誇らしく過ごしている人もいるし、

ある程度の自由がある状況ならその人らしさを発揮できる。


自由を奪われた貧困の中で過ごすことの方が過酷だと思う。

フランクル(ビクトール・フランクル)が言うように

そういう状況でも自分がどのようにあるか選択できる余地はあるのだろうけどね。


たぶん私達が知りたいのは、お金持ちになる方法ではなく、

辛い時の心の持ちようなのかな。

 

だから、レジリエンスの効果としての指標に持ち家率とか出てくると

変な感じがするのかな。

 

 


私: 確かに!

「自分で選択できる余地=自由度」って人生の質を決める要因になるよね。



強制収容所といった極限状態をのりこえてきたフランクル氏の言葉、

本当に重みがある。そして、希望を与えてくれるね。


「そうだ、今のこの状態でも、自分で選ぶことができるんだ。

意味を見出すことができるんだ」と。


「つらい時の心の持ちよう」

うん、そこからどう立ち上がるのか。

ホント、次から次へといろんなことが起こるもの。

 

私にとっては

「雲に惑わされるな、その上には常に晴れ渡った空がある」という修行僧の言葉とか、

スーフィーのハーフェズの突き抜けた笑いの詩とか、

「ストックデールの逆説」とか、

ユダヤの「全ては善きことのために」とか、

そういう考え方や言葉が、その時その時で助けてくれた/るなあと思う。

 

フランクル氏もサンドバーグ氏もそうなのだけれど、

そうして絶望を乗り越えてきた人類の知恵ってありがたいね。

 

―――――――――――――――――引用終わり

 

私自身、

文化人類学を通し、経済的に貧しい国について理解しようとし、

夫も貧しい国出身で、学歴もありませんし、

若かりし頃は、家族で福祉にお世話になる生活をしたこともあります。

ですから、私なりにですが、貧しさのきつさというものを、体験してもきました。

 

でも、

何を「よりよい人生」とするのか、

何を「幸せな人生」とするのか。

 

それは、確かに、

そういった収入、学歴、持ち家率などとは、

また別のところにありますよね。

 

 

何を大切に思い、

子育てをしているのか。

 

みなさん、

子どもに日々向き合う大人として、

見つめていきたいですね。

 

 

 

・フェースブックのページ

 https://www.facebook.com/maiko.nagaoka.568

オリジナルのやりとりは、雑談も混ざってます。

たまにですが、「お友達間」だけに、プライベートの近況をアップしてます。

自己紹介していただければ、「お友達」になっていただいてます。

 

・コメントにある「ストックデールの逆説」について以前書いた記事:

子育て生活を支えてくれるマインドセット「ストックデールの逆説」、「最後は大丈夫と楽観的に信じる」と「目の前の厳しい現実に地に足をつけて対応する」

私にとって、子育てを支えるマインドセットです。

 

 

 

さて、こちら3連休、

連日コミュニティープールです。

今日は、下2人の子と近所の子たち10人近く連れてわいわいと。

帰り道。

 

中学生組は、「髪が整ってないからいや~」とカメラに映る範囲から外へ。

170センチ以上ある背の高い子は小学校5年生。

 

はじめは口数が少なかったお友達の1人も、

3日目には別人のようにしゃべりまくり、はしゃぎまくりでした。

学校でも、話す場と話さない場の違いが極端な子です。

 

こういう子にとって、家の外で、

人に囲まれながら自分を出せる場があるというのは貴いですね。

 

私自身も、小学生時代、知らない人の前では一切話さず、

慣れた途端、別人になって周りから驚かれていたのを思い出しますよ。

 

夕方から、近所のお友達の家で、焚火&花火。

次女撮影。

  

みなさん、温もり溢れる日々を!


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