虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

3歳児さん 4歳児さんのレッスンで。 学び方、考え方の個性のいろいろ 1

2019-10-12 17:34:10 | 通常レッスン

 

教室で見ていると、3歳や4歳の子にも、学び方や考え方に得意不得意、好き嫌いのような

個性があるのがわかります。

 思考スタイルは、大きく分けて、

新しいことを考えるのが得意な立案型

決まった手順に従う順守型

批判的に考える評価型

の3つがあるとされています。


また、勉強ができる分析的なあり方、

創造、発明的なあり方、

日常の知恵が働く実際的なあり方という捉え方もあります。

 

そのどの思考スタイルを主としているかで、幼い子であっても、ある活動では落ち着きがなくうろうろし、

別の活動では他の誰よりも熱心に集中するという違いがでます。

 

それでは虹色教室で実際にどんな風に子どもの

学び方の個性と関わっているのか、3,4歳の子らのグループでのレッスンの様子から

紹介しますね。

 

もうすぐ4歳になるAくんは、「こんなことをしましょう」と大人から何かを提案されると、

「いっやだよー」というのがお決まりの第一声です。

他の子らが、工作やゲームを始めると、ふざけて踊ったり、面白い言葉を連発したりして

ちゃちゃを入れるばかりで、活動への参加をしぶることがよくあります。

Aくんは先の思考のスタイルでいうと次々面白いアイデアを思いつく立案型の子で、

日常生活上の知恵が

よくはたらく実際的な考え方をする子です。

ですからただ単にふざけているように見える時も、そこで他の子らが何をしているのかよく観察していて、

好奇心が大きく動かされているのがわかるし、

他の子らの活動について、自分の意見を言ったり、問題を解決するためのアドバイスもしています。

 たとえば、お友だちのBちゃんが「ゆうやけ」の絵を描いて絵本を作っていた時も、

私が、「ゆうがたって、朝、目が覚めた時とちょっとちがうね」と言うと、

Aくんがすかさず、「ちがうよ。ゆうがたは、あさじゃなーい。もっと後ろ」と言い、

「ゆうがたは昼ごはんの時間ともちがうね」と言うと、

「ちがうよ。ゆうがたは、ひるじゃない。夜もちがう」と言いました。

そこで、絵本を描いたBちゃんが、「ゆうがたっているのは、お昼と夜の真ん中にあるんだよ」

と説明すると、「そうそう、そうだよ!」と身を乗り出してうなずいていました。

Aくんは順守型の子たちのように

大人の説明をきちんと聞いて、その通りに動いたり学んだりすることは

苦手ですが、自分なりの意見を表現する場面では、

独創的でしっかりした考えを口にし、

そこでちょうど関心を持っていたテーマの課題を出してあげると、

他の誰よりも集中して取り組みます。

また、踊ったり、スポーツの型を真似たりするのが好きな子なので、

学ぶ際、身体全体を動かしながらできるよう工夫すると、

長い時間集中して学ぶ姿があります。

今回も、1から50までの数字が書いてある

生物の絵カードを並べていく数遊びをすると、

32の隣は42であること、25の隣は35であることを知って、

「へぇぇぇ~!」と面白がって、それは熱心に数を置いていました。

こうして数を並べた後で、

「33はどーこだ?」

「16はどーこだ?」といった

数を探す遊びも進んで参加していました。

 

途中ですが、次回に続きます。

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算数なんて必要ないんだと力説していたYくん。算数の面白さを発見する。

2019-10-11 08:51:55 | 子どもたちの発見

昨年、虹色教室のユースホステルでのレッスンに参加したYくん。

工作や遊びなど自分のしたい活動はしたいけれど、算数は必要ないからやりたくないと言い張っていました。

そんなYくんとのやり取りを、こんな記事にしています。

「算数なんて必要ないんだってことを先生に説得する」とYくん

 

それから1年。

何度か教室でいっしょに過ごすうちに、Yくんの算数への思いは大きく変化してきました。

大好きな工作の世界と算数の世界のつながりに気づくうち、図形のまわりの長さの計算

では、算数が得意な同学年の男の子と肩を並べて競いあう姿がありました。

そんなきっかけから次第に算数に興味を持つようになり、

今年のユースでは1学年上の子の算数の学習につきあっていました。

 

今年のユースの後で、Yくんが

100歳の人は、何日生きたのかな?

と突然言い出したそうです。

それは何時間なんだろう、何分なんだろうと、計算を始めて、

二桁の掛け算はまだ習っていないので、お母さんに方法をたずねて、説明を熱心に聞いていたそうです。

寝る時間になっても続けているので、

もう終わりにしよう、と言ったら、

もうちょっとやらせて!と言い、

Yくんのお母さんいわく、

まさに、「これは自分はできるから、もっとやらせてくれ!」状態を目の当たりにして、とても驚いた、

ということでした。

 

100歳の人は、何日生きたのかな?という疑問。

 思わずワクワクしながら計算したくなる疑問ですね。

リンク先の記事に残っていますが、

昨年、私はYくんにブログ経由でこんな手紙を出したんです。

 

Yくんへ

虹色教室で算数をする理由は、虹色教室では算数の中に隠れている

「面白さの秘密」を見つけ出すところだからです。

それは、Yくんが行きたくてたまらないアマゾンの奥地に隠された秘宝と同じような

貴重なものです。

それを手に入れれば、これからYくんが算数と会うたびに、

ちょっとずつ好きになっていくかもしれないという魔法のお宝です。

これから先、めちゃくちゃつまんなくてたまらない算数とおつきあいする時間が、

その秘宝さえ手に入れたら、

もしかしてめちゃくちゃ面白い時間になるかもしれないんです。

そうすればYくんが大嫌いな退屈で無駄な時間が、

たのしいわくわくする時間に魔法のように変化するかもしれないでしょう?

だから、算数の勉強が、ワニに食べられたり、毒へびにまきつかれたりするより

うんざりするつまらないことだと思うかもしれませんが、

そんな試練にめげず、算数の秘宝をいっしょに探しに行ってください。」


この算数の秘宝を、Yくんはこれからもたくさん見つけてくれるんじゃないかと思いました。

ひとりでも多くの子が、Yくんといっしょに算数の秘宝を見つける冒険に出てくれることを願っています。

 

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工作を通しての形についての発見 と1年生の算数のレッスンの様子です

2019-10-08 14:28:09 | 工作 ワークショップ

小学1年生のAちゃんのレッスンの様子です。

プリンセス好きのAちゃん。

教室に着くなり、「ラプンツェルのお城が作りたい」と言って、

持参してきたお人形を見せてくれました。

確かにラプンツェル。髪の毛のボリュームがすごいです。

ラプンツェルのお人形のサイズが大きいので、お城のサイズも大きく

なりました。

 

お城作りで、Aちゃんはこれまで何度か作ったことがある

「同じ形の面を何枚か張り合わせて

角柱の側面を作る」という

方法を使いました。

屋根を作る時も、同じ形の三角形を5枚用意して張り合わせて

作りました。

最初の形を重ねて切ると

何枚も同じ形ができるので簡単です。

工作技術もひとつひとつの体験の蓄積が

次につながっているのを感じました。

 

算数のレッスンで時計の応用問題を解きました。

<問題>

かなこさんが いえに かえってくると、とけいの

みじかい はりは 4と5の まん中を、ながいはりは

6のところをさしていました。

ところがあとで かなこさんの おとうとが、とけいのながいはりを

2かいはんたいに まわしていた ことがわかりました。

かなこさんが いえに かえってきた 正しいじこくは

なんじですか。(最レベ1年生より)

 「時計の問題は苦手」と言っていたAちゃんですが、

他の人の話をていねいに聞き取ることができる性質からか、

このややこしい問題にしっかり正解していました。

 

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このところ、家のリフォームの準備でバタバタしていたのですが、

かなり落ち着いてきましたので、ブログを書くのにもう少し時間をかけてい

こうと思います。

また算数オンライン教材を購入してくださった方々への「おまけブログ?」

(教室でしている算数遊びの内容をまとめていく

鍵付きブログを教材とリンクして購入者に無料で見ていただけるようにする

予定です。すでに購入しておられる方ももちろん見ていただけます。)

製作中です。もう少し時間がかかりますので、待っていてくださいね。

 

 

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小学2年生の子たちの算数の学習の様子です

2019-09-30 13:32:24 | 算数

小学2年生のAくんとBくんのレッスンの様子です。

お城の縄張り図を作るAくん。

石垣の傾きを作りだすために斜めの切り口を貼り合わせていく作業に

苦労していました。どんなに大変でも投げ出さず、

黙々とひとりで作業するAくん。

しまいに、こんなに立派な作品ができあがりました。

 

算数の学習では、かけ算を視覚的にとらえて学ぶことから始まって、

方陣算や規則性の問題などにクイズのような形でいろいろチャレンジしました。

ふたりともとてもよく理解していました。

<問題>

ご石をすきまなく正方形にならべたら、25個ありました。

このご石のまわりに3列分、ご石をならべました。

まわりにならべたご石はいくつですか?

□×4

 

 

かけ算を線分で表しています。

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別のグループの

小学2年生のCくんとDくんのレッスンでも、

縄張り図作りが人気でした。

 

Cくんは数学的なパズル問題が大好きな子です。

初めてみる問題も自力で即座に解答する姿に驚きました。

<問題>

ご石をすきまなく正方形にならべたら、100個ありました。

このご石のまわりに3列分、ご石をならべました。

まわりにならべたご石はいくつですか?

(□×4の形で答える)

 

 

かけ算をチップを置きながら学ぶついでに

かけ算を線分で表してみる練習もしました。

2年生の子らは頭が柔軟なのか、

即座に何をしているのか合点して、答えていました。

最レベ3年生の文章題をチップを置きながら考えました。

この問題でもCくんは即答。

↓ とてもよくできていました。

 

 

 

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大好きな活動の進歩 『ナイト ニフレル』

2019-09-26 14:44:29 | 虹色文庫出版局

大好きな活動を続けていると、それがどんなものであれ自然に進歩、進化していく

ものです。

今、小学2年生のAちゃんの活動もそのひとつ。

Aちゃんは野山を散策するのが好きな内気でマイペースな女の子です。

幼稚園の頃から、散歩をしながら野の草花や小動物を写真に撮って

それを貼って図鑑を作っていました。

図鑑といっても、最初のうちは、草花や生物の写真を貼って

その下に名前を書くだけの簡単なものでした。

が、本人が心から楽しみながら自発的に作り続けるうちに、

とても興味深いものへと進歩していきました。

 

今回作ってきてくれた『ナイト ニフレル』という

夜の水族館を見に行った体験を本にしたものでは、

昼の魚の姿も観察しておいて、

昼と夜の姿を比べていました。

 

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