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子育て生活で実践したい「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」、子供へ心を開き続けるために

2016年05月23日 | 自分への思いやり(セルフコンパッション)

「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」についての研究を続ける心理学者Kristin Neff氏は、

自らの人生でその効果を深く実感しているからこそ、

「自分への思いやり」の大切さについて広めたいとしています。

Neff氏のテッドトークより)

 

Neff氏が「セルフ・コンパッション(自分への思いやり)」というコンセプトに初めて出合ったのは、

1997年にカリフォルニア大学バークレー校で博士課程を終え、

どろどろの修羅場となった離婚の真っ只中にありながら、

新しい仕事が始まるといった人生で最もチェレンジングな時だったそうです。

 

そうして恥とジャッジメントにがんじがらめになり、

苦しみの底にあった状態が、

「自分への思いやり」というコンセプトに出合い、

実践することを通し、改善していったといいます。

 

うまくいかない状況、困難、失敗、

そうした難しい状況にある中で、

その人を立ち上がらせ進むことを可能にするのは、

足りなさ、不完全さ、失敗、過ちを包み込む

「思いやり(コンパッション)」であり、

痛烈な批判や非難ではないんですね。
 

このことを、

教育心理学者でもあるNeff氏は、

子供への接し方を通し、説明しています。

 

 

たとえば、高校生の息子さんが、

数学で落第点をとってきたとします。

 

1.痛烈に非難する態度

息子さんを睨み付ける父親。

「恥をしれ。敗北者め。何やったっておまえはだめだろうよ」

と吐き捨てるように言います。

 

 

「どう感じますか? 

自分に対し、時にこうした態度を向けているとは思いませんか?」

と問いかけるNeff氏。

 

自らが自らにどんな態度や言葉を取っているか、

改めて見つめてみると、

はっとさせられるのではないでしょうか。

私自身、どれほど自分に対し、

こうした言葉を投げつけてきたかと思います。

自分に対しては、どこまでも冷たく失礼で残酷になれるんですよね。

 

Neff氏は言います。

「では、こうした扱いを受けた息子君はどうなるでしょう?

多分しばらくの間は、より頑張ろうとするかもしれません、

それでも長い目で見るなら、自信を失い、落ち込み、

数学をあきらめるかもしれません。

失敗はあまりにも恐ろしいことだからです。」

 

確かに、ですね。

 

では、思いやりのある向き合い方とは?

2.「思いやり(コンパッション)に満ちた態度

息子君が、数学の成績を見せたとたん、父親は、頭に手をやり言います。

「ああ、これは痛いね、お前もつらいだろ。これは残念だ。

おいで(と手を広げハグ)。

こういうことは、誰にでも起こるものなんだ。

でも、おまえが数学の成績をあげたいと思ってることはよく分かってる。

だって、おまえは大学へ行きたいと思ってるんだものね」

 

そしてこんな時

「思いやり(コンパッション)」とは、

この言葉に集約されるといいます。

 

「お前を助けるために、私に何ができるかな?」

「どうしたらお前を、サポートできるかな?」

 

 

1.痛烈に非難する態度

2.「思いやり(コンパッション)に満ちた態度では、

息子君の、長い目でみての改善や健やかさにつながるのは、

確かに、2ですよね。

 

そしてそれは、

自分に向けてへの態度も、

同じなんですね。

 

 

 

Neff氏は、トークの最後に、

ご自身の自閉症の息子さんが4歳の時の出来事をシェアします。

 

見かけは自閉症と診断されない子と、

何ら変わることのない息子さん。

飛行機の中で癇癪を起こします。

 

親は何やってんだ、どんなしつけをしてんだ、

何で自分の子供ぐらい静かにさせられないんだ、

なんて迷惑な親子なんだ・・・

そんな周りの視線が突き刺さります。

 

迷惑にならない空間で、息子さんを落ち着けさせようと、

羽交い絞めに抱え、トイレに向かいます。

すると、トイレには、「使用中」のサイン。

 

狭い通路で、唯一の救いが、

「自分への思いやり(セルフ・コンパッション)」だと思い当ります。

胸に手を当て、自分に「思いやり」を向けます。

 

「ホント大変なことになっちゃったわね。

こうした状況を通らなければならないのは本当につらい事。

でもね、ここに一緒にいるから。大丈夫」と声をかけ。

 

そうして、この難事を、通り抜けることができたといいます。

「自分自身に対し、心を開くことで、

目の前の息子にも、心を開き続けることが可能なんです」

 

「『自分への思いやり』は『自分を甘やかすになる』と思うかもしれません、

でも、違うんですよ。

自分へ思いやりを向けることで、他者に対して、

より差し出すことができるようになるんです。」

というNeff氏の言葉、心の底から同感します。

 

 

 

自分が自分をどう扱っているか見つめていくこと、

分からなくなったら、

最愛の友人に接するように、

自分に向き合ってみます。

 

すると、子供に対し、より余裕を持てるようになりますし、

またそうして大人が体現することで、

子供たちは、自らに向き合う姿勢を学びますね。

 

子育て生活の中で、

「自分への思いやり(セフル・コンパッション)」

を、是非実践してみてください。

私自身、効果をひしひしと感じています。

 

それではみなさん、今日もよい日を!


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