日々の幸せを育んで

ワンちゃん達がいて、孫達がいる日々の生活。小さな幸せのある暮らしを綴っています。

ナナの死 2

2006年04月11日 18時05分00秒 | 日々の暮らし

             <写真は、ナナとの最後のお散歩で写した桜>

7日の金曜日の晩に、主人が帰ってきました。
三人は大喜びで主人のお迎えをして、主人が晩ご飯を食べている間中傍に座って何か欲しそうにしていたので、ワンちゃん用クッキーをあげました。
ナナは、便が少し軟らかい位(お薬を飲ませました)で、いつも通りに元気でした。

8日土曜日の朝、ナナは鼻水を出していて、「お散歩に行こうか?」と声を掛けたらぶるっと震えたので、風邪をひいたのかなと思い「お散歩は行かないで、お留守番してる?」と聞くと、「置いていかれるのは嫌!」と玄関まできて行きたそうにするので、私がナナのリードを引いて、ゆっくり歩いてのお散歩に出かけました。

          
                <三人でのお散歩は、これが最後です。>

主人と一緒のお散歩の時は、川で階段の上がり下りをするのですが、ナナに無理をさせたくなかったので、川原の方へ降りようとリードを引っ張ったのですが、ナナはどうしても階段の方に行こうとします。
「今日は、風邪だから止めておこう。」と主人がナナに言ったのですが、「どうしても行く!」とナナは頑固にリードを引っ張って、上がろうとするので「じゃあ。」と言って一回だけ主人が三人を連れて、上がり下りをしました。
私はいつも通り一人で下で待っていると三人が下りてきて、皆で川原の方に下りて川の淵にある階段状になった段に腰をかけて休憩しました。
ナナは私の右横に座わり、アンは他のワンちゃんが気になるのか立ったままで、マリーは私達の足元で松ぼっくりを齧って、日向ぼっこをしながら主人と少しの間おしゃべりして帰ってきました。
(ナナは帰ってから、いつも通りに自分のベットに入って休息です。)

私達は、リーのお墓に行く事に決めていたので、娘も一緒に三人で出かけました。
この前にお墓に行った帰りに寄ったお店で、昼食を済ませて買い物に。

その昼食を食べた時に、「この前食べた時は、とってもおいしいと思ったのに、今日はどうして何の味も感じないんだろう?」「リーが、何か食べたいって言ってるのかな?」「リーが、私に何かを伝えようとしているのかな?」って私は心の中で思いました。

お買い物を済ませて帰ってきて、三人にジャーキーをあげたのですが、ナナは半分くらいしか食べませんでした。
ジャーキーが大好きで、どんな時でも「ジャーキーよ!」と言うと、飛んできて食べるナナが半分しか食べないのが気になるので、夜に病院に行く事にしました。
(便は、普通に戻り固くなっていました。)

病院に行くと、とっても混んでいて長い間待ったのですが、犬嫌い人嫌いのナナが、横に座っていらしたシーズー君を連れた人に、嫌がりもせずにずっと頭を撫ぜてもらっていました。
「鼻水が出てるから、きっと風邪ですね~。舌の色もとってもきれいし、大丈夫ですよ。」って言ってくださって、私もたぶん風邪だろうと思っていました。

順番がきて診察室に入って最初に熱を測ってもらったら、40.4度熱があり先生は、「これだけ熱があれば、食べれませんね。」っておっしゃいました。
「便は普通に戻りましたか?」
「何て名前のお薬を飲ませましたか?」
「前回の生理が終わったのはいつですか?」
などの質問の受け答えがあって、聴診器と触診をしてから、
「たぶん風邪だろうと思いますが、細菌による子宮の病気の可能性もあります。でも子宮の病気の場合は、こんなに熱が高くなることはないんですが。。。」
(その後もお腹の周りを何度も触診されましたが、お腹はまったく腫れていませんでした。)
「細菌による病気の抗生物質を注射しておきますので、様子を見て下さい。熱は明日には1度位は下がってると思います。」
「明日の午後にもう一度、見せに来てください。」と言われて帰ってきました。

診察室でのナナはいつもと同じで、私の腕を前足で掻いて「早く、抱っこして!」って言っていました。

帰ってからリビングにナナのベットを持って来て寝かせて、熱が下がるようにと祈りながら身体を擦ってあげていましたが、ナナは目を開いたままなかなか眠りません。
首は持ち上げますが、身体は動かせません。
もちろんトイレにも行く事ができません。
時々ポカリスエットを水で薄めたものを、スプーンで口に入れてあげると、舌でおいしそうに飲んでいました。

昼食の時に感じた事を思い出して、「ひょっとして。。。」って思ったので、リーに「リーの所に、ナナを呼ばないでね。ナナを守ってあげてね。」って心の中で何度も言いながら、お薬が効いてきて眠ってくれるように願いました。

主人と私のベッドの間に椅子を置いて、その上にナナのベッドを置いて眠るようにしましたが、ナナは少し眠ってはすぐに目を覚ますの繰り返しで、長く眠ることが出来ないようです。
時々、しんどくて泣きます。
そしたらアンが飛んできて、ナナの顔を舐めます。
「アン、いいよ。しなくても、大丈夫だからね。」って言っても、ナナが泣くと必ずアンは飛んできます。

夜中12時過ぎに、すごい音をさせて胃液を吐きました。
それまでピンク色だった舌が白くなってきて、とてもしんどそうなので、すぐに病院に電話をしました。
留守電になっていたので、メッセージを入れておきました。

少しでも眠らせないと元気になれないと思い、またナナを撫ぜていると、少しずつ舌がピンク色に戻ってきて、目にも力が出てきて、首を持ち上げれるようになってきました。
お薬が効いて、熱が下がってきたのだと思いました。

夜中の2時過ぎに先生から電話があり、今までの症状を細かく説明しました。
「すべて熱が高いからで、熱が下がると動けるようになります。」
「明日の午前中は、神戸市獣医師会に所属している獣医さんはみんな、狂犬病の予防注射に出かけますので、所属していない獣医さんしかしていません。5時ぎりぎりまで帰ってこれないので、もしまた吐くようなことがあれば、開いている病院へすぐに行ってください。大丈夫のようでしたら、5時に来てください。」と言われて、3ヶ所獣医師会に入ってない病院を教えてくださいました。
(先生がご存知なのはその3ヶ所ですが、もっと他にもあるとのことでした。)

『2ヶ所は、以前掛かった事のある獣医さんで、何かあった時に命を援けてもらえるとは思われませんでした。
もう1ヶ所は、いつも人が溢れていて一杯です。あの辺りで日曜日にしている所がそこだけなんだと思って、車で通る度に見ていた所です。』

電話を切ってから、ナナは身体を動かすようになってきたので、もし私がウトウトした時に、ベットから落ちては困るので、ナナのベットを下ろしました。
いつもの位置にベットを置くと、ナナは安心したのか目を瞑って眠ったので、私も少し眠りました。

朝、カシャカシャとドアを引っかく音で目が覚めて、ドアの方を見るとアンがドアを開けて欲しいと言っている傍で、ベットから出て腹ばいになっているナナがいました。
ドアを開けると、ナナはすぐに歩いてトイレに行きました。
(きっとナナがカシャカシャとドアを引っかいていたのだと思いますが、ナナの力が弱くて眠ってしまった私が気がつかなかったので、アンがナナの代わりにドアをカシャカシャと引っかいて私を起こしたのだと思います。)

トイレをしてから、水飲み場で水を飲もうとしたのですが、力が弱くて吸えないみたいなので、私が抱き上げてスプーンでポカリ水を飲ませてから、またベッドに連れて行きました。

歩けるようになったし、前日よりも呼吸が楽になっているようでした。
娘はバイトに行かないといけないので、傍にいる事ができません。
昨日よりは楽そうなナナを見て、娘は少し安心したみたいでナナに頑張るようにと話しかけていました。
寝ていたナナが、動こうとして娘に何か言ったみたいです。(これが娘への、ナナの最期の会話になりました。)娘はバイトに出かけました。

私が少し目を離している間に、また水を飲もうとして水飲み場まで歩いて行ったみたいで、飲めずに腹ばいになったままでじっとしているナナがいました。
ナナを抱き上げると、お尻が濡れていたので、「オシッコに間に合わなかったんだ。」と思って拭いてあげようと思って見ると、出血していました。
きれいにして、パンツを履かせて、ベットに寝かせました。
夕方5時まで到底この状態では持たないだろうと思って、近くの病院へ行くことにしました。

病院の近くまで行くと、診察が終わって出てくる人が車から見えたので、毛布に包んだナナを抱えて行き、受付で昨日からの状態を説明しました。
今日は院長先生がお休みで、インターンの先生しかいないことなどを説明されたので、診てもらえるなら誰でもいいこと、点滴だけでも打ってもらいたいなどを伝えました。

しばらく待たされて、子宮蓄膿症であること、一刻を争う病気なので、点滴をしても無理、緊急手術をしないと助からないことを言われました。
そして、緊急手術をしてもらえる病院の住所と電話番号を教えてくださいました。

車を走らせながら、主人がその病院に電話をしましたが話中です。
何度目かに電話が通じましたが、留守電です。
きっとこの先生も、狂犬病注射に行かれてるんだろうと思いました。

ナナは私の腕の中で、私の顔をずっと見ていました。
目が私の動きを追っているので、まだ大丈夫だと確認しながら(リーは目が死んでいましたので、リーの時とは違う事を確認しながら)、先生が教えてくださった病院しか開いている所はもうないなと思い、そこに行く事にしました。
(以前マリーを診てもらったときに、マリーは唸るのでその先生が「噛みますか?」と聞かれたので、「噛むかもしれません。」と答えたら、マリーに触れることなく私に「口を開けさせてください。」「耳を持って、耳の中を見せてください。」と言って診察をした先生です。)

ず~っとナナの顔を見ていたのに、主人が「ここで曲がった方が速く行けるな。」といったので、曲がる方向を見て「そうやね。」って言ってからナナに目を戻すと、目が動いていません。
「ナナ、ナナ!」って呼んで心臓を触ったら、もう動いていませんでした。
「ナナが死んだ。。。」って言うと、主人は「嘘だ!」って。
二人で、声を出して泣きました。

金曜日までいつも通りに元気で食欲もあったのに、たったの二日でこんなにも弱って死んでいくなんて。。。

ナナは、リーが大好きでした。
我が家に来てからリーが死ぬまで、ず~っとリーと一緒でした。
リーはとっても心の広い子だったので、ナナの全てを受け入れていました。
リーが死んだ時、ナナは顔をくしゃくしゃにして本当に泣いていました。
ナナがショックでリーの後を追って、死んでしまうのじゃないかと心配する位、憔悴しきっていました。

マリーが来て、アンが来て、私達もやっとリーの死から立ち直れて、5人家族から6人家族になって、とっても幸せだったのに。。。

4月は新入社員が入ってきたりと忙しいので、主人は帰って来ないと3月から言っていました。
でも急に会議があることになったので、4月7日の金曜日の夜に帰ってきました。

4月9日にナナが死んだのも、全てナナの意志のような気がします。
主人が帰ってくる日、病院がお休みの日をナナが選んだような気がしてなりません。
何か目に見えない力が、大きく働いたように思えてなりません。
だから病院で診てもらえなかったこと、緊急病院がお休みだった事など、私は何一つ恨んだり悔やんだりしていません。
ナナはリーの傍に行きたかったのだと思います。
リーが死んでから1年10ヶ月、寂しかったナナは精一杯頑張ったのだと思います。

主人とのお散歩もきちんと果したし、主人と私とナナの三人だけの時間を持てたし(ナナは、娘はリーのものだと思っていたのか、娘にはあまり懐いていませんでした。ナナが心を開いていたのは、主人と私とリーだけだったように思います。)死ぬ前に自分のするべき事をきちんとこなして、家族の中でナナが一番好きだった私の腕の中で、安らかに旅立って行きました。
ナナらしい優しい顔に戻って、とても安らかでした。

ナナはペットショップで買った子で、近親交配で生まれてきた子です。
『一枚の血統書に同じ名前が3つもあるのは、ナナだけです。リーもマリーもアンも血統書に、同じ名前はありません。ナナは、父親、祖父(母方)、曽祖父(母方)が同一のワンちゃんです。』
仔犬の時には分からなかったのですが、成長してから肋骨が異常に尖って歪な骨格をしていることに気がつきました。
アレルギーも持っていたし、すぐに調子の悪くなる子で、か弱くて、きっと長生きはしないだろうと思って大切に育ててきました。
だから、主人も娘もナナにはとっても優しいです。
「ナナは駄目って怒っただけで、死んでしまいそう。」と娘はいつも言っていました。

ナナは7年の間、私達家族のために一生懸命に生きてくれたんだと思っています。
ナナの大好きなリーが待っていてくれるから、私達は何も心配していません。
ただリーの元へ、ナナが無事に辿り着けるようにとだけ願っています。


コメント、BBSへの書き込み、メール、お電話、お花をくださったたくさんの人達に、心から感謝しています。
一人ずつにお返事を書かないといけないのですが、今の私はこれを書くのがもう精一杯です。

本当にありがとうございました。
ナナもきっと喜んでいると思います。

リーを亡くした時はHPをしていなかったし、ワンちゃんのお友達はいませんでしたので、家族三人で支え合っていました。
どうしたら立ち直って行けるのかが分からずに、毎日ペットショップへリーを探しに出かけていました。
探しても探してもリーがいない事は、頭では分かっていましたが、じっとしている事がとても耐えられませんでした。

でも今回は、ネットで知り合ったたくさんのお友達が、励ましてくれます。
本当に、とっても嬉しいです。
みなさんに励まされて、少しずつ元気になっていきたいと思っています。



ナナは、私の中では「優しいピンク」です。
だから桜の季節に逝ってしまったのかもしれません。
大人しくって、か弱くって、甘えたで、いつも何か優しい空気を漂わせている子でした。

ナナ、ありがとう。
一杯の幸せを、私達に与えてくれて。。。


※昨日6時間以上掛かって、泣きながらやっとこのブログを書きました。思っていることが全部書けたのか、足りていない言葉はないのかを見直して、少し書き加えました。心配してくださってる人達に、少しでも早く状況だけでも伝えれたらと思って書きました。







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