病院は、いつも沢山の犬、猫、付き添いの人で混雑していますが、当日は、ももの他に内科に緊急で来たワンコが1匹と卵巣手術のワンコが1匹だけでした。
スタッフ総出で、できる限りの準備をして頂き、本当に有難く思いました。
ももは、病院の雰囲気がいつもと違う様子に、怯えて、興奮していました。
専門医が、「ももちゃん興奮してる?」とももに聞くと、ジロリと睨んだらしく「そんなに睨まないでよ」と言われてました。
ももを預けてから、手術の説明をお聞きしました。
「昨日、MRの画像を見ながら、スタッフと最終打ち合わせをしたのですが、前にも話しましたように 膜を巻き込んだ部分は、腫瘍が残ります。
また、画像を詳細に見ると、腫瘍が、脳の太い血管(脳低動脈のことだと思います)に巻きついています。できれば、取りたいのですが、動脈を傷つけたら駄目なので、状態によっては、ここも残ります。
その他、腫瘍の近くに触りたく部分があります。細心の注意を払いながら行いますが、状態によっては、触らざるを得ない場合がでます。できる限りのことをさせて頂くつもりですが、ご理解下さい」とのことでした。
主人が、「危険度はどれくらいですか」とお聞きしたら、
「危険度と言われると、難しいのですが、我々が危険度を考えるとき、死ということを考えます。どんなに手を尽くしても24時間以内に命がないという場合を100として、交通事故のように突発的なことで命を落とす場合を1とすると、ももちゃんの場合は、真ん中よりも上と言いますか、80くらいと言いますか、普通よりは、危険度は高いことは確かですが、様々な方法を用いて、できる限り安全に行えると思います」と言われました。
私が、「手術しないと、夏が越せないと思うので、危険でも手術をお願いします」と言うと、
「夏が越せないではなく、夏はないだと思いますよ」と言われ、「やっぱり、そうですね」と笑いながら答えると、主人も「まあ、そうだな」と笑い、緊張していた空気が和みました。
空気が和んだところで、
専門医が「手術しても夏が越せる保証はないのですが、手術と放射線治療の利点を組み合わせて、できる限りのことをします」と言って下さいました。
「他に何かありますか?」と聞かれたので、
「ももは、5年間野良をしていたので、人を威嚇します。決して噛みませんが、威嚇してひるんだ隙に、脱走しますのでお願いします」と話しましたら、
「えっ!あっ・・でも・・威嚇できれば、最高の結果です」と言って笑って下さいました。
病院を出てから、主人が「気になるんだけど、手術しても、夏が越せる保証がないって・・・」と言い、
私が、「たぶん、腫瘍が髄膜腫というタイプで、犬の髄膜腫は、手術だけの場合、平均7ヶ月くらいだったと思う。
放射線治療と組み合わせて、平均16ヶ月だったような・・でも、48ヶ月以上のわんこもいたし、平均は、治療指針の目安にはなるけど、人は手助けしかできないから、結局は、ももの力だと思うよ。」と言ったら、
「まあ、そうだよな。ももだから、ねばり、しがみつくから、大丈夫だよな」と言ってました。
沢山の方の応援で、ももは、頑張っています。
手術で、触りたくないところを触らざるを得なかったので、先生方は、まだまだ緊張が続く日々になりそうです。ももはこの運を絶対に逃がさないと思います。
昨日、まっすぐ、帰宅しても落ち着かないので、途中、錦帯橋を回って帰宅しました。