学校教育を考える

混迷する教育現場で,
日々奮闘していらっしゃる
真面目な先生方への
応援の意味を込めて書いています。

教室をきれいにする生き方

2013-11-17 | なつかしい先生
中学校の時の音楽の先生なのだが,
この先生は,ひまさえあれば,音楽室のいたるところを,
ぞうきんで拭いていた。
授業の合間,汚れたところをみつけたときには,授業中であっても,
ぞうきんで,きれいに拭くのである。

そして,我々生徒には,「美しい音楽を聞く場所は,美しくなくてはならない」と
いつもおっしゃっていた。

なつかしい先生である。

我が身を振り返って,
自分の教えている教科と教室環境の整備とを,
教師自身の生き方と感じさせるほどのインパクトを
この先生のように,生徒に与えることができているだろうかと思うと,
いささか心もとないのである。

なつかしい先生 その5

2006-01-06 | なつかしい先生
中学校のときの校長先生は,
めだたない腰の低い人であった。

いつも作業服を着て,
学校の庭の手入れをしているような人であった。

大上段に振りかぶって
訓示を垂れるなどということは
全くなかった。

その校長先生が,
卒業のときに
われわれに贈ってくれた言葉は,
「いつもこつこつ」であった。

先生の人柄にその言葉は
似つかわしく,
それゆえ,心に残った。

「いつもこつこつ」

時々,思い出す。

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なつかしい先生 その4

2005-11-24 | なつかしい先生
小学校の3・4年生のときの担任の先生は,
ことあるごとに,
「いのちは大切ですよ」
「いのちが一番大事です」
と言い続けた。

ご自身が病弱であったこともあってか,
その言葉には力がこもっていた。

何かの例話をするわけでもなく,
いのちの大切さを扱う授業をするわけでもなく,
ただ,繰り返し
「いのちは大切ですよ」
「いのちが一番大事です」
と言い続けたのだ。

いまだに覚えていることから考えて,
この先生は,
「いのちの大切さ」というメッセージを
確実に定着させてくださったということになる。

何か新しい授業を開発してもてはやすよりも
大切なことをただひたすら言い続けることが
大事なのだと気づかされる。

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なつかしい先生 その3

2005-10-22 | なつかしい先生
さて,その大発明の先生だが,
そのクラスには,
いつも居眠りをしている男の子がいた。

律儀にも,
となりの子がその子を起こそうとしていると,
先生は,
「寝かしといてやりなさい。
 彼は,朝早くから新聞配達をしていて
 疲れているんだから。」
とおっしゃった。

彼の家は,豊かではなかったので,
彼が朝夕新聞配達をして
家計を助けていたのだ。

それ以来,
クラスメイトが,彼につきあって
一緒に新聞配達をする姿が
みられるようになった。


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なつかしい先生 その2

2005-10-21 | なつかしい先生
さて,マーブルチョコレートの先生だが,
理科が得意で,
得体の知れない発明家でもあった。

いつも先生のポケットには,
マジックインキ(短くて太字のマジック)の
書けなくなったものを改造して作った
携帯用アルコールランプが入っているのだ。

ある日,その先生が,
クラスのみんなを集めて
大発明を見せると言い出した。

先生は,古ぼけた手回し蓄音機を取り出し,
回転盤の真ん中にビール瓶を置いた。
そして,くるくるビール瓶を回しながら,
例のアルコールランプの炎を
ビール瓶の中ほどの一定の場所にあてつづけるのだった。
(もしかしたら,ふいごを使っていたかもしれない)。

そして,しばらくして,
ビール瓶をバケツの水の中に入れると,
あ~ら,不思議。
ビール瓶が,先ほど炎をあてていた場所で,
きれいにふたつに割れるのだった。

先生は,自慢げに,
「この上のほうのは,漏斗に使えるし,
 下の方は,何かの入れ物にも花瓶にも使える。」
とおっしゃったのだった。

クラスのみんなは,
確かに一度は感心したものの
さして利用価値のない大発明であることに
うすうす気づいていた。

が,しかし,先生がとてもうれしそうなので,
みんなもとてもうれしそうだった。


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なつかしい先生

2005-10-21 | なつかしい先生
小学校5・6年生のときの担任の先生は,
理科が得意で,
よくいろいろなユニークな実験などを
やってみせてくれた。

それはともかく,ある日の終わりの会のときである。
先生がにこにこして教室に入ってきて,
「今日,ボーナスがでたんだ」といって,
みんなにマーブルチョコレートを
確か5粒ぐらいずつ配ってくれた。

先生に無事ボーナスが出たことを
みんなはともに喜びつつ,
マーブルチョコレートを食べた。

そして,はやく次のボーナスが出ないかなと
心待ちにしたのだった。


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