令和版・海外俳優列伝（１０４）Ｊ・Ｔ・ウォルシュ

４３年９月２８日生まれ・９８年２月２７日死去、享年５４歳。
アメリカ出身。

警察関係者や軍人、要人などがとっても似合うひと。
ほとんどの映画で「主人公の障壁」として登場し、その太々しさ・憎々しさで主人公と観客にストレスを与える。

ほら有事や危機が訪れた際、すぐに核兵器の使用について云々するようなタイプ。

ウォルシュさんのような俳優は、映画には不可欠な存在。
亡くなったときは寂しかったなぁ、これからだってもっと観客を揺さぶってくれたはずなのに！！



＜経歴＞

ロードアイランド大学卒。
多くの学生劇に出演、卒業後も俳優を目指すもなかなか機会に恵まれず、教師やセールスマンなどの職に就く。

３０代に入ってようやくその実力が認められ、オフ・ブロードウェイに進出。
映画界への参入は８０年代から。

役名が与えられたのは８６年のウディ・アレンによる傑作、『ハンナとその姉妹』から。

翌年―『グッドモーニング,、ベトナム』（87）の、ディッカーソン曹長役で映画ファンの目にとまる。

メル・ギブソン×カート・ラッセル×ミシェル・ファイファーによる大人のサスペンス『テキーラ・サンライズ』（88）、
スコセッシがプロデュース、詐欺の世界を描いたスティーブン・フリアーズによる佳作『グリフターズ／詐欺師たち』（90）、
『カナディアン・エクスプレス』（90）や『バックドラフト』（91）、

そして、やはり憎々しかった『ア・フュー・グッドメン』（92）のグアンタナモ米海兵基地副司令官役・・・


・・・といった感じで、オファーする側なのか、それを快諾したウォルシュさんなのか分からないけれど、とにかくセンスがよい作品選びが光ります。


その後も、
米国労働党指導者フランクを演じた『ホッファ』（92）、
『山猫は眠らない』（93）、スティーブン・キング原作の怪作『ニードフル・シングス』（93）、『依頼人』（94）、

サリン事件により、じつは本国以上に日本でヒットしたとされる『アウトブレイク』（95）、



『ニクソン』（95）、『エグゼクティブ・デシジョン』（96）、

俳優ビリー・ボブ・ソーントンの初監督作、これ観ちゃったら監督２作目をどうして撮らないのか・撮れないのか疑問に思ってしまう『スリング・ブレイド』（96）、


『ブレーキ・ダウン』（97）、『交渉人』（98）、『カラー・オブ・ハート』（98）。

９０年代の活躍は目覚ましく、滞在先のホテルで急死したニュースにはショックを受けました。

まさか、、、と。
９８年２月２７日―心臓発作により死亡、享年５４歳。
遺作は『ダブル・クライム』（98）でした―それこそ、ドナルド・サザーランドの後釜的な存在だったのに。。。

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明日のコラムは・・・

『令和版・海外俳優列伝（１０５）ジェイク・ジレンホール』