Cape Fear、in JAPAN

ひとの襟首つかんで「読め!」という、映画偏愛家のサイト。

『Cape Fear』…恐怖の岬、の意。

火! あそび

2015-01-17 00:10:00 | コラム
去年末、自分にしては珍しく社会的事件の取材に関わっていた。

多摩市で建設中の家ばかりを狙った放火事件が発生、以前の住処から近かったことから、自分に白羽の矢が立ったのである。

まだひとが住んでいないから死者も出ない―そういう意味では罪は軽くなるのかもしれないが、夢のマイホームを夢の途中で燃やされてしまった当事者はたまったものではない、
逮捕されたのは20代のガキで、自身のストレスがドウタラコウタラと供述したとかしないとか?

自慰でもして、さっさと寝やがれ。

10年くらい前になるのかなぁ、「くまえり」と名乗る女子放火魔も居たよね。
自分で火をつけて、その画像をブログに載せていた子。
「近所で火事だ~」なんつって。

やっぱり自慰でもして、さっさと寝ていてください。
あぁくまえりは、まだ塀のなかだったかな?(たぶん懲役10年だったかと)


とはいえ。
火/炎に対する抗い難い魅力というか魔力というものは、認めざるを得ないところがある。

もちろん「ひとんち」に火をつけることはないが、ガキのころ、ほとんどの子は「火あそび」が好きだったでしょう。

自分もそうで、家の手伝いで最も好きなのは「ドラム缶のなかでゴミを燃やす」ことだった。
4人家族とはいっても、1日でそれほどのゴミは出ない。
出ないにも関わらず、毎日毎日燃やそうとする。
炎が弱めだと、石油とか入れて強くしたりしてね。


でもやっぱり、「火あそび」は危険である。
「火がつく」「燃える」など、ことばとしてはポジティブな意味合いのものも多いが、
「火のないところに煙は立たぬ」なんていうことわざもあるし。


火に触れたくなったら、とりあえずは映画を観よう。
ブタ箱に入るより、劇場の座席のほうがいいでしょう?


『アラビアのロレンス』(62)…トップ画像

小さな小さなマッチの火だが、ロレンスのキャラクター性を表現していて大好きなシーン。

『カジノ』(95)

冒頭、ピンクのスーツを着たデ・ニーロの乗った車が爆発、炎とともに、デ・ニーロが派手に吹っ飛ぶ。




『ダイハード』(88)

起爆剤が爆破するシーンで、ほんの一瞬、遠景で捉えたショットが出てくる。

高校生の自分でも思ったね、監督マクティアンってセンスいいなぁ!! と。

『乱』(85)

細かい話は覚えていないが、城が燃えるシーンは、ひたすら美しかった。

たしかに美しいんだよなぁ、なにかが燃えるって。

『キャリー』(76)

みんな殺せ!
みんな燃やせ!

架空のキャラに自分の怨念を託すのも、悪くないと思うんだ。

『バックドラフト』(91)

放火事件を背景に、消防士兄弟の物語を描いて見応え充分。

『あつもの』(99)

アートは容易く、エロスに敗北する。
菊の全焼? シーンに戦慄した。

『バタリアン』(85)

爆弾で強引に解決。
この力技、逆に清々しい。

『炎の少女チャーリー』(84)

スティーブン・キング原作の映画化作品のなかでも、1位2位を争うほどの失敗作か。

でも目に楽しい創りで、失敗作でも愛嬌があって憎めない。

『害虫』(2002)

火あそびのつもりが、ほんとうに家を燃やしてしまう。
男は笑い、女は泣いた。




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本館『「はったり」で、いこうぜ!!』

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明日のコラムは・・・

『シネマしりとり「薀蓄篇」(105)』

コメント (2)
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