人生日訓(305)
「魚に非ざれば魚の心を知らず」
これは道元の有名な言葉で、続いて、「鳥に非ざれば鳥の跡
をたずねがたし」とある。非常に厳しい見方で、いかにも、道
元らしい見方ではある。この考え方を極端につき上げてゆく
と、お互いに絶望せざるを得ないけれども、また、ひるがえっ
て私共はあまりに軽率に他人が、世間がわかったように思い
すぎていることえの厳しい反省の句である。魚類が水中に泳
ぎまわり、すれ合い、離れ合ってゆく様子をいくら我々が見て
いても、自分が魚でない限り魚の心を知る由もない。何を語り
、どこえ泳いでゆくのであろうか。それの如く、他人のことは
他人だけが知っている。多少わが身にひきくらべて、察しては
いるが、他人の本心は矢人だけが知っている。
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4月から咲く花「母子草(ははこぐさ)」
開花時期は、 4/ 1 ~ 5/末頃。 (3月以前に咲きだすものも ときどき見かける) ・春の七草のひとつ。 (春の七草では 「御形(ごぎょう、または、 おぎょう)」と呼ぶ。) ・柔らかいうす緑色の葉の先に、 黄色の花が つぶつぶになってかたまって咲く。 ・名前は「母」と「子」の 人形(ひとがた)に由来する、 との説がある。 ・薬効 せきどめ ・薬用部位 全草 ・昔は草餅の材料だったが、 明治の頃から次第に 「蓬(よもぎ)」が 材料にされるようになった。 ・別名 「ほうこぐさ」 茎も葉も白い細かな毛に おおわれているために 「ほうけた」ように 見えるところから。 ・「老いて尚 なつかしき名の 母子草」 高浜虚子
(季節の花300より)