人生日訓(89)
「仮本堂」
ある和尚が、お寺を普請して落慶の式典をやったそうである。そのとき、新たに出来
た本堂に「仮本堂」という木札をつけて置いたそうである。憎いほどの面魂である。
不屈の闘志がそこに燃えていて、胸がすかっとする。本建築が出来ても、それは明
日からの大飛躍への仮事務所に過ぎない。随分過去の話であるが、知盛氏が数日
前にもA生命んのFさんに三越でお目にかかった時、日本橋の今はないが白木屋の
筋向こうにどえらいA生命の建築が出来たことをお祝い申し上げたところ、「あれが
ほんの仮ビルですよ。本物は目下新宿の西口に建築中です」とのことに、友森氏は
二度びっくり、何でも日本橋の何倍かの大建築と聞いた。えらい商魂ではある。さす
がにA生命だと思った。友森氏など三階四百坪の神田寺の本建築をまさに終わろう
として心身共にへとへとになっている矢先きにこの話を聞いて頭をガンと打たれた
ような気がした。
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12月に咲いている花「八つ手(やつで)」
開花時期は、11/ 5 ~ 12/10頃。 ・日陰でもよく育つ。 ・掌状に7~11裂する葉を 「手」に見立てた。 実際には7裂または9裂 するものが多いようだ。 「八」は、”数が多い”という 意味からの命名。 ・薬効 リウマチ ・薬用部位 葉 ・生薬名 「八手葉(やつでよう)」 ・別名 「天狗の羽団扇」 (てんぐのはうちわ)。 でかい葉っぱに、 魔物を追い払う力があると 考えられてこの別名がついた。
(季節の花300より)