masumiノート

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罪深い公取委の見解

2015年07月17日 | ガソリンスタンド2


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7月15日 燃料油脂新聞


業転格差再び拡大 3者店の不満一段と膨らむ 静岡

県東部地区フルサービスSS3者販売店主は「大手商社経由で元売サインポールを掲げている。
(略)
建値の段階で業転玉との価格差は10円弱にも広がっており、耐えられる次元の話ではない。
もちろん業転玉を買っている」と強調する。


7月16日 燃料油脂新聞


業転購入は「当然」 高値設定もマージン薄く 茨城

(県北部の経営者)
「系列玉を買っても利益が出るのなら業転になど手を出さない。
生き残るためには業転を買うしかないというのが実情。
だいたい系列玉と業転玉が13円も違うという状況がおかしい」
と状況を明かしたうえで、
「業転購入で元売のサインポールを取り上げられるのなら、それも仕方ないだろう。
系列玉を買っていればどちらにしても店はなくなってしまう。
サインポールでメシが食えるわけではない」と話す。

(県西地区の販売店主)
「店を守るには業転を買うしかない」
「2者が業転を買うのと3者が業転を買うのとでは収益の度合いがまったく違う。
2者であれば差は5円程度だろうが3者の場合は10円を超えることも少なくない」
「系列玉でも十分な利益を取れる市況が実現すれば話は別だが、実際は元売が市況低迷の大きな原因になっている。
元売が3者の業転購入をやめさせたいのなら、利益が得られるような市況構築にもっと協力すべき。
元売販社や一部の特約店を通じて市況を荒れさせながら“業転を買うな”は通用しない」


****(以下masumi)******

系列店のうち、“揮発油だけでなく灯油も軽油も全量正規ルートの系列玉仕入れ”という販売店は、全国にどのくらい残存しているのだろう。
それも差別対価や事後調整などのない、“高値の仕入れ値でも”、という販売店は・・・・


公取委の見解によって、業転玉仕入れをすることにした系列店。
公取委の見解が出たからといって、簡単に業転玉に手を出したりしない系列店。


***

昨日、田舎で骨を埋める覚悟ですーと、まだお若い同業者の方からメールを頂きました。
だから10リッターでも灯油の配達も続けますーと。
(全量系列仕入れで黒字の方です)

私は返信メールでこう書きました。

うちは年齢も年齢ですし既に従業員もおりませんので、業転を取ってまで生き延びたいとも思いません。
でもそれは見方を変えれば小口配達のお客さんを見捨てることになるでしょう。
それをお客さんから責められたら謝るしかないと思っています。

でも、
まだ若い経営者の方は・・・・・
そして特に地域の事を思う優しい経営者の方は、
お客さんのため、地域のため、従業員のため、「生き残りたい」と思われるならー
どうか、生き残ってください。

業転玉を取ってでも。


ただ、それも「自己責任」です。
公取委の見解やエネ庁の品確法見直しでも、元売や特約店にしてみれば系列店の他社買いを快く思うはずはありません。
品確法見直しにしても、結局1SSの非系列店が軽減措置を受けることは困難な様子です。

公取委の見解はあくまでも見解です。
この先、議員立法か、或は元売再編による抜本的な系列非系列の見直しで流通ルートが1本化となる可能性は・・・?
それとも、まさかのどんでん返しで、いつ「系列でも業転OK」の梯子を外されるかも分かりません。
色々と頭に置いておく必要はあると思います。

兎に角私は、昔乍らで小口配達を行っている地場業者を応援したいのです。


そして先ほどそれに対して返信を頂きました。

特約店から業転購入を薦められる・・・だから業転の単価も知っている。
でもまだ業転を取っていないーと。

「性格って、変わりませんよね」、という一文に、私のメールは余計なお世話だったと反省しました。


***


うちの店はこうちゃんの歳が歳ですから、まだ葛藤は少なくて済んでいると思うけど・・・
もし私がまだ若い経営者だったら悩むだろうと思います。
もし自分がその立場だったらと考えると、胸が掻き毟られる思いです。


「こんな出鱈目なことはいつまでも続くわけがない」
そう思って規制緩和以後どれだけ苦しくても正規ルートでの仕入れを続けてきた3者店にとって、
公取委の見解ほど惨いことはないと思っています。





4 コメント

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Unknown (三代目)
2015-07-17 19:04:12
お疲れ様です。
私の父母の代の話なのですが、全量系列仕入の時に、系列特約店に裏切られた事がありまして。
12月末、1週間前から注文していた灯油の納入が、当日になって不可能になった、と。当然在庫も残りわずか、しかも次の納入は年明け1月5日だと。パニックになりまして。
その時に初めて、無理を言って1月3日に1kl単位で分けて頂ける業転玉を購入しました。あの時は本当に有難かった、と今でも父母は話します。
そして、その事を系列特約店の営業の方に話すと、あろうことか「業転玉を入れたのですか。では、分析の軽減措置は出来ません。今後もずっと無理だと思いますので」と言われました。
その言葉通り、今に至るまで軽減措置は受けられていません。
そんな事は特例だと思いますが、事実そんな扱いを受けている為、私はあまり系列特約店にいい印象を持てず、どうせ軽減措置を受けられないなら……と業転玉も入れています。
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まったくです。パート3 (a)
2015-07-17 21:00:37
公正取引委員会は、元売りへの指導を強くできない理由でもあるんですかね。
タバコでも、酒でも、税金かけて高くしてるんですけど、土俵は同じ。
同じ土俵で相撲をとらして欲しいですね。
電気自動車には、税金かからないんですよね。
裏側があるんですかね?
ヒトリゴトみたいで、ごめんなさい。
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三代目さん (masumi)
2015-07-18 10:15:29
出来るのであれば、私はその特約店をボコボコにしてやりたいです。
灯油の納入が不可能になったのはその特約店のミスじゃないですか。
年末年始のそんな時期に!
本当ならその特約店が三代目さんのお店に損害賠償しなければならない話だと思います。

それにその特約店の行為は優越的地位の濫用を通り越して、イジメです。
その特約店こそ罰せられるべきです。


ホカコさんの特約店も田舎者さんの特約店もハズレの特約店でした。(言い方が他に見つかりません)
なんでそんな特約店が特約店でいられるんでしょうか。
そんな特約店が、地域への燃料供給という大役を担っている地場三者店の殺生与奪の権利を握っているなんて。

やはり今の特約店制度は早急に廃止するか見直ししてほしいと思います。
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aさん (masumi)
2015-07-18 10:21:12
世界を我が物のように動かそうとするモノタチがいるようです。

この業界で言えば、ガソリンスタンド2万店計画は現在進行形だと思います。

カレラにとって、全量系列仕入れの店は目障りなコトだと思います。
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