masumiノート

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配達可能SS減少

2013年02月08日 | ガソリンスタンド

配達可能SS減少 灯油難民発生を懸念 
2月8日 燃料油脂新聞より (※青字はmasumiさん)

地元業者の廃業によって、給油に行けない高齢者は新たに灯油の配達先を探すことになるが、地域に残されたのは多くがセルフSSで、
フルSSでも人員不足で小口配達を断るケースが多く、配達可能なSSの激減で灯油難民の増加が懸念されている。

姫路市南部の業者は「シーズンに入ってお年寄りから“灯油の配達をお願いできないか”との電話が増えている。住所を聞くと店からかなり離れているので丁寧にお断りすると“他に配達してくれそうな店はないか”と聞かれた。最近は近くの店でも採算が合わない小口の新規客は断ることが多く、大手業者も巡回をやめたために、地域のお年寄りにとって灯油の供給元の確保が難しくなっている」と話す。

同社の配達価格は1日現在でリットル116円だが、「今残っている客は“配達してくれるなら価格を気にしない”優良客なので高めに設定している。それでも利益は不十分だが、既存客についてはできるだけ配達を続けていきたい」という。


一方で香寺地区のセルフSSでは「周辺のフルSSが閉鎖したので、少し遠方になるが新規客も数件受け入れている。“灯油が切れたので2缶だけすぐに届けて欲しい”など、高齢者特有のわがままな注文も多く、儲けにならないのでお断りしたいところだが、困っている高齢者を見捨てるわけにはいかない」と、配達価格は店頭プラス20円に価格設定して小口配達を続けているという。

店頭プラス20円なら36リッターで720円の“配達代”。
うちは小口配達は店頭プラス6円の111円です。
それでも「“周り”からしたら高値になるから、これ以上の値段は付けられない」とこうちゃんは言います。
(※何度でも書きますが、業転玉を仕入れればそれだけでマージンは10円増えます。けど、・・・・ねぇ!)

>周辺のフルが閉鎖したので
こういうことが出来る。

先日の業界紙の記事にもあったように、「今、儲けているのはPBセルフ」が多いです。
採算が合わない小口配達を切り捨て、コスト削減でフルをセルフに変えて、体力を温存させて生き残り、
競合他社が撤退した後、「困っている高齢者を見捨てるわけにはいかない」と言える。


西播地区ではこれまで配達顧客だった高齢者が、老人施設に入ったり子ども世帯に引き取られて空き家になったり、オール電化やガス暖房への燃転で配達件数そのものが急減しているため、集落に残された暖房用灯油が必要な高齢者への個別配達が難しくなっているが、「地域密着経営を続ける以上、灯油難民を増やすわけにはいかない」と採算に会わないケースに対応するSSも残っている。

**********


差別対価、仕切り格差、歪な流通が公にされていないせいで、地場のフルSS(特に系列100%仕入れの)は不採算経営を余儀なくされている。
2月危機で廃業していった同業者の中にもそうして最後まで既存客への灯油配達を続けてきたお店もあると思うと本当に腹立たしく悔しい。


このブログを読まれた消費者の皆さん、機会があればご自分の住んでおられる所の議員さんに聞いてみて下さい。
そういう不安の声を聞いた議員さんは議会等で問題提起してください。

災害時供給協定を結んでいたって、ガソリンスタンドの“数”が無ければ個人の消費者は困ると思います。
それよりも・・・
もし今大災害が発生したら、ガソリンスタンド過疎地になってしまった地域はどうするんだろうか。



地下タンクの法規制をクリアして営業を継続していても、“安値店の売値が地場の店の仕入れ値”なんていう仕切り格差が存在している状況では公平な競争など出来るはずもなく、
安値に客足が流れるということは販売量と反比例して販売価格が決まり、更に安値と高値の差が拡大・・・という悪循環の結果、

前記事であった、たとえ2~3円でも安値で売っていれば、周辺業者はいずれ商売が立ち行かなくなってくというように、そうならざるを得ないということなのです。

そうなったとき、店頭価格に20円載せてでも配達してくれるところがあればまだ良いけど、配達してくれる店が無い場合は・・・・

「タクシーで灯油を買いに行く」
将来、そういうお年寄りが増えるのかも知れません。

2009年11月11日にこのブログで書いた事が現実味を帯びてきました。



(溜息)

それにしても、「2月危機」としてこれだけマスコミにも取り上げられているというのに、この機会を利用して「差別対価」や「仕切り格差」を世の中に知ってもらおうとしないこの業界は一体何なの?




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