※業界新聞の記事の写しは下の方にしますので、興味があればご一読ください。
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この業界の異常な価格競争の原因は「業転」と「差別対価」
どちらも元凶は「元売」
★PB販売店のメリットは、安く仕入れて安く売れる。
デメリットは、安定供給と品質に不安がある。
★系列販売店のメリットは、安定供給と品質保証、又ブランド力(元売カードなど)
デメリットは、仕切値が高い。
しかし、元売子会社の販社(もちろん系列)等は、PBと同値か更にはそれ以下の看板価格を出している所がある。
又、生き残るために業転を仕入れて価格競争に参加している系列販売店もある。
だから、混乱が起きる。
PB販売店が何故安いのかを説明出来ても、
「じゃあ、何で同じ市内の同じ元売マークのA店とB店の値段が違うのか?」に答えることが困難だ。
棲み分けによる共存共栄を可能にする為には
①正規ルートと業者間転売ルートを消費者に知ってもらうこと。
②そして、その価格差は2-3円に抑えること。
(※ブランド料(安定供給保証含む)は3円程度が妥当だと私は思うので)
③兎に角、企業倫理や公平公正さが必要です。
「差別対価」
系列販売店には120円で卸す同じ“玉”を、業転には110円で売ることが出来るのですから、販社(子会社)にだって110円(或いはそれ以下)で卸すことは、可能でしょうね。
でも、だから、
それなら系列向けもそれなりに安くしてくれればいいのに。
「業転」
業転仕入れはしていない立場から、それは非難させてもらう行為であるけれど、
元売の差別対価や販社等による不当廉売が罷り通るこの現状の中では、
それこそ「生き残っていく為には仕方が無い」と同情する気持ちもあります。
「不当廉売」や「発券店値付けカード」に関しても、公正取引委員会は我々販売店が納得できるような答えは出してくれません。
・・・2年後の老築地下タンク規制もしかり、
国も既存のGSの淘汰を望んでいるのでしょう・・・
E3 E10への移行を推し進めるためには、鉄で出来た既存の地下タンクでは都合が悪いのですから。
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燃料油脂新聞から、4つの記事の写し
一つ目
法の厳格運用求め 販売店に全量取引促す 東北地区(9月2日)
【仙台】系列特約店や販売店が仕入れ価格に不満を抱き供給元売以外から仕入れる、他社買い(※業転)が
「揮発油等の品質の確保等に関する法律」に定める流通経路の変更に該当するとして法の厳格な運用を求める声が取引関係者から高まっている。
十数か所の販売店を傘下に持つ特約店幹部は、昨年から販売店との取引内容を調査し、業転購入(他社買い)を断ち切る強硬手段に乗り出した。
「今までは見て見ぬ振りをしてきたが、商標権侵害と合わせて厳格に対処していく必要がある」
と各販売店に全量取引を再度促したという。
「商標権の侵害は我々の関知するところではないが、品確法は各業者の自己責任にほかならない。定期的に業転を仕入れるのなら申請書に記載した流通経路と異なる仕入れに該当し、変更手続きが必要になるはず」としている。
※注釈:品確法では、基本的には十日に一回、品質分析を行う義務がありますが、元売など生産者からの流通経路をあらかじめ定めることで、一年に一回の軽減措置が取られています。
★PB販売店は自己負担で十日に一回の品質分析を行っています。この点からも、系列でありながら他社買い(業転)をする販売店はズルイ。
二つ目
資金繰り厳しく苦肉の策 3者店(販売店)に業転勧める(9月8日)
【甲府】山梨県内でも3者店の系列仕切りは「割高感が強い」という声が大きい。
今後、系列業者は業転とどのように付き合っていけばいいのか、県内SS業者の生の声を聞いた。
特約店社員が「見て見ぬ振りをするから業転を取っても構わない」と3者店主に勧める。
苦肉の策で「資金繰りが厳しいため3者店の売上を抑えたい」という事情もある。
同3者店の9月第一週の系列仕切りは、消費税抜きで120円に近いものだった。
店主は「系列と業転の格差は10円以上」と困惑している。
一方、特約店が自ら業転を仕入れて3者店に売っているケースも水面下で多い。
支払いリスクは特約店が負うため、一般的な業転より2-3円前後高くなるが、3者店は支払い方法が従来のままで系列玉より数円安く入るので「特約店も頑張っている。評価したい。」と強調する。
※注釈:一般的に系列仕入れは後払いでよいが、業転は現金で先払いをしないといけない為、3者店の中には資金調達の面で業転に手を出せないところもあるようです。
三つ目
「系列玉高過ぎる」 業転購入 2者の対応しだい 神奈川(9月10日)
【横浜】10円以下のガソリンマージンでの経営を余儀なくされる状況では、系列玉と業転玉の間に生まれる4-5円の格差は販売業者にとって無視できない。
県西部の販売業者は「特約店から全量仕入れるのは無理。高すぎて商売にならない」と話す。
「他系列に比べて3円程高値の仕切りになっている。一桁のマージンで3円も違うのでは最初から競争など不可能」とし
「特約店は最低でも8割程度は系列玉を買えと迫るが、半分を業転にしなければ利益がでない」と明かす。
一方、「全量を特約店から仕入れている」と話すのは県東部の販売業者。
「仕入れだけなら業転玉を買った方が絶対に得」としながらも
「特約店が取り分を最低限に抑えていることは分かるし、“もう少しなんとかならないのか”と話を持ちかければ多少は対応してくれる。特約店の姿勢を考えれば、多少高くても全量仕入れるのが当然だろう」と話す。
四つ目
業転購入調査強化 特約店の言動に元売の意向 販売店を締めつけ 島根(9月13日)
【島根】
省略
業転購入の調査以外に「POSの切り替えに関しても明らかに対応が厳しくなった」と指摘し
「断れば契約解除をほのめかす」と内情を打ち明ける。
省略
別の地場販売店主は元売の影響力行使について「支配力を行使する目的ではなく、“あら”を探しているのではないか」とみる。
「販売店を切り捨てるための理由を探している」という販売店もいる。
「これまで直接、何かしてもらったわけでもない。商売(SS)を続けるか、辞めるかまで元売に指図されたくない」と反発する販売店の声が日増しに強まっている。