[9月18日19時15分 天候:雨 東京都墨田区菊川2丁目 愛原学探偵事務所]
降りしきる雨の中、新庄タクシーは事務所に着いた。
雨が降っているので、ガレージの中まで入ってもらった。
合図の為か、ガレージにバックで入る際、新庄氏はクラクションを2回鳴らした。
電子ホーンに改造しているらしい。
それからバックでガレージの中に入る。
そうしている間に、パールがエレベーターから降りてきた。
パール「愛原先生、お帰りなさい」
愛原「ああ、ただいま」
私は新庄タクシーにメーター料金と迎車料金を払った。
領収証を出してもらう。
新庄「それでは翌朝、東武の浅草駅までお送りを……」
愛原「宜しくお願いします。まあ、明日はパールも一緒ですが」
新庄「承知しております。それでは、また明日……」
新庄氏はまたタクシーに乗り、どこかへと走り去って行った。
恐らく、今日の仕事は終わりにして、明日に備えるべく、帰宅したのだろう。
パール「先生、どうぞ。夕食の準備ができております」
愛原「そうか。じゃあ、ちょっと荷物を置いてこよう。リサも濡れた水着とか、洗濯してもらうといいよ」
リサ「うん、分かってる」
私達はエレベーターに乗り込んだ。
愛原「ん?どうした、パール?ハンドガンなんか持って」
パールのジーンズの後ろポケットには、ハンドガンが差さっていた。
パール「あっ、これはですね、先生がお帰りになるまでの間、明日に備えて準備をしていたところです!つい、持って来ちゃいました!」
愛原「腰にはコンバットナイフを差しているし……」
パール「これもお手入れしておりましたので!」
愛原「ふーん……」
エレベーターが3階に到着する。
まずは汚れ物とかを洗濯機まで持って行こう。
愛原「リサの水着姿、可愛かったよ。また着てもらいたいな」
リサ「そ、そう?どっちが良かった?」
愛原「どっちもだよ。今度は虎柄ビキニとか」
リサ「ガチの鬼みたいな恰好だねぇ……」
この時、何故かリサは私から目を逸らしていた。
何だろう?
いつもなら、ラブ波とばかりに、私をジーッと見つめるのに……。
他の荷物は、後で片付けることにする。
どうせ私の場合、また明日からの出張の準備をしなければならないし。
ダイニングに向かって、夕食を取ることにした。

リサ「おおっ!分厚いステーキ!」
愛原「さすがは鬼里村だな。焼くの大変だっただろう?」
パール「いえ。表面はガッツリ焼いてありますが、厚さの関係で、中身は赤身が多いかと思います。鉄板の余熱で焼かれることをオススメします」
愛原「なるほど、そうか」
リサ「いただきまーす」
リサは鬼形態に戻ると、ガツガツとステーキを食べ始めた。
最初はそんなリサの食べ方を意地汚いと思ったものだが、今では可愛げがあると思うようになっている。
そして、そんなリサの食べ方を見ると、更に美味しそうに見えるのだ。
愛原「腹を空かせると、人食いもするようになるから、しっかり食べておかないとな」
リサ「ん!」
愛原「特に、この赤身部分が美味い。正に、『血のしたたるステーキ』ってヤツだ。肉の旨味は肉汁だが、この肉汁の正体は血だからな」
リサ「それを生で啜りたいものだねぇ……」
愛原「しょうがないな。また、『足ツボマッサージ』を頼むよ。俺の血中老廃物でいいだろ」
パール「それですと先生、お酒は控えて頂きませんと」
愛原「うっ、しまった……」
パール「明日も早いですしね」
愛原「そう、だったな……」
私は項垂れた。
逆を言えば、新幹線の中で缶ビールを開けといて良かったということだ。
[同日21時00分 天候:雨 同地区内 愛原家3階リビング]

リサ「それじゃ先生、マッサージ始めるねぇ……」
リサも風呂から上がり、私はソファに仰向けになった。
リサは体操服とブルマに着替えている。
愛原「宜しくね。霧生市の土産、買って来るから」
リサ「霧生市で何が売ってるのw ゾンビの白骨?要らないよw」
愛原「ハハ、それもそうだな。まあ、帰りも鉄道になるだろうから、鉄道沿線の土産とかかな……」
リサ「それなら良し!」
リサは私の足の裏をグイグイ押し始めた。
愛原「うー……そこそこ……」
リサ「宮城でも歩き回ったから、老廃物が溜まってるねぇ……。いただきまーす……」
私から見えないが、リサの指からは髪の毛よりも細い触手が生え、私の足の裏に無数に刺さったはずだ。
リサの変化の1つ。
今ではナリを潜めているが、腕を変化させて触手化させ、直接人間の体に突き刺して血液を吸い取ることも可能。
そもそもあれからリサの体質も変わっているので、今もそのような事ができるかは不明。
寄生虫を使うことはできるようだが……。
リサ「うっ……!!」
愛原「!?」
突然リサが呻いたかと思うと、私から離れてトイレに駆け込んだ。
愛原「どうしたんだ!?」
トイレからはリサが嘔吐する音が聞こえる。
あれでは夕食に食べた物を全て吐き出すくらいの勢いだ。
愛原「おい、リサ!大丈夫か!?」
しばらくリサはトイレに籠もった。
それから、ようやく出てくる。
かなり顔色が悪い。
愛原「大丈夫か?!どうしたんだ!?」
リサ「わ……分かんない。急に、吐き気がして……」
愛原「まさか、夕食に当たった?」
リサ「BOWのわたしが、そんなわけない……。だったら、先生は……?」
愛原「そ、そうだよな!?」
もしも夕食の何かで食中毒になったというのなら、同じ物を食べた私も影響を受けているはずだ。
しかし、実際には私の身には何も起きていない。
リサ「多分、先生の血のせいだ思う。いつもより……味が違う……」
リサは再びトイレに駆け込んだ。
今度は腹を下したようで、その排便の音が外まで聞こえていた。
私の血が、どうしたというのだろうか?
一食食べられないだけで人食いも辞さない鬼型BOWが、血を啜っただけで食中毒になるような私の血って……。
降りしきる雨の中、新庄タクシーは事務所に着いた。
雨が降っているので、ガレージの中まで入ってもらった。
合図の為か、ガレージにバックで入る際、新庄氏はクラクションを2回鳴らした。
電子ホーンに改造しているらしい。
それからバックでガレージの中に入る。
そうしている間に、パールがエレベーターから降りてきた。
パール「愛原先生、お帰りなさい」
愛原「ああ、ただいま」
私は新庄タクシーにメーター料金と迎車料金を払った。
領収証を出してもらう。
新庄「それでは翌朝、東武の浅草駅までお送りを……」
愛原「宜しくお願いします。まあ、明日はパールも一緒ですが」
新庄「承知しております。それでは、また明日……」
新庄氏はまたタクシーに乗り、どこかへと走り去って行った。
恐らく、今日の仕事は終わりにして、明日に備えるべく、帰宅したのだろう。
パール「先生、どうぞ。夕食の準備ができております」
愛原「そうか。じゃあ、ちょっと荷物を置いてこよう。リサも濡れた水着とか、洗濯してもらうといいよ」
リサ「うん、分かってる」
私達はエレベーターに乗り込んだ。
愛原「ん?どうした、パール?ハンドガンなんか持って」
パールのジーンズの後ろポケットには、ハンドガンが差さっていた。
パール「あっ、これはですね、先生がお帰りになるまでの間、明日に備えて準備をしていたところです!つい、持って来ちゃいました!」
愛原「腰にはコンバットナイフを差しているし……」
パール「これもお手入れしておりましたので!」
愛原「ふーん……」
エレベーターが3階に到着する。
まずは汚れ物とかを洗濯機まで持って行こう。
愛原「リサの水着姿、可愛かったよ。また着てもらいたいな」
リサ「そ、そう?どっちが良かった?」
愛原「どっちもだよ。今度は虎柄ビキニとか」
リサ「ガチの鬼みたいな恰好だねぇ……」
この時、何故かリサは私から目を逸らしていた。
何だろう?
いつもなら、ラブ波とばかりに、私をジーッと見つめるのに……。
他の荷物は、後で片付けることにする。
どうせ私の場合、また明日からの出張の準備をしなければならないし。
ダイニングに向かって、夕食を取ることにした。

リサ「おおっ!分厚いステーキ!」
愛原「さすがは鬼里村だな。焼くの大変だっただろう?」
パール「いえ。表面はガッツリ焼いてありますが、厚さの関係で、中身は赤身が多いかと思います。鉄板の余熱で焼かれることをオススメします」
愛原「なるほど、そうか」
リサ「いただきまーす」
リサは鬼形態に戻ると、ガツガツとステーキを食べ始めた。
最初はそんなリサの食べ方を意地汚いと思ったものだが、今では可愛げがあると思うようになっている。
そして、そんなリサの食べ方を見ると、更に美味しそうに見えるのだ。
愛原「腹を空かせると、人食いもするようになるから、しっかり食べておかないとな」
リサ「ん!」
愛原「特に、この赤身部分が美味い。正に、『血のしたたるステーキ』ってヤツだ。肉の旨味は肉汁だが、この肉汁の正体は血だからな」
リサ「それを生で啜りたいものだねぇ……」
愛原「しょうがないな。また、『足ツボマッサージ』を頼むよ。俺の血中老廃物でいいだろ」
パール「それですと先生、お酒は控えて頂きませんと」
愛原「うっ、しまった……」
パール「明日も早いですしね」
愛原「そう、だったな……」
私は項垂れた。
逆を言えば、新幹線の中で缶ビールを開けといて良かったということだ。
[同日21時00分 天候:雨 同地区内 愛原家3階リビング]

リサ「それじゃ先生、マッサージ始めるねぇ……」
リサも風呂から上がり、私はソファに仰向けになった。
リサは体操服とブルマに着替えている。
愛原「宜しくね。霧生市の土産、買って来るから」
リサ「霧生市で何が売ってるのw ゾンビの白骨?要らないよw」
愛原「ハハ、それもそうだな。まあ、帰りも鉄道になるだろうから、鉄道沿線の土産とかかな……」
リサ「それなら良し!」
リサは私の足の裏をグイグイ押し始めた。
愛原「うー……そこそこ……」
リサ「宮城でも歩き回ったから、老廃物が溜まってるねぇ……。いただきまーす……」
私から見えないが、リサの指からは髪の毛よりも細い触手が生え、私の足の裏に無数に刺さったはずだ。
リサの変化の1つ。
今ではナリを潜めているが、腕を変化させて触手化させ、直接人間の体に突き刺して血液を吸い取ることも可能。
そもそもあれからリサの体質も変わっているので、今もそのような事ができるかは不明。
寄生虫を使うことはできるようだが……。
リサ「うっ……!!」
愛原「!?」
突然リサが呻いたかと思うと、私から離れてトイレに駆け込んだ。
愛原「どうしたんだ!?」
トイレからはリサが嘔吐する音が聞こえる。
あれでは夕食に食べた物を全て吐き出すくらいの勢いだ。
愛原「おい、リサ!大丈夫か!?」
しばらくリサはトイレに籠もった。
それから、ようやく出てくる。
かなり顔色が悪い。
愛原「大丈夫か?!どうしたんだ!?」
リサ「わ……分かんない。急に、吐き気がして……」
愛原「まさか、夕食に当たった?」
リサ「BOWのわたしが、そんなわけない……。だったら、先生は……?」
愛原「そ、そうだよな!?」
もしも夕食の何かで食中毒になったというのなら、同じ物を食べた私も影響を受けているはずだ。
しかし、実際には私の身には何も起きていない。
リサ「多分、先生の血のせいだ思う。いつもより……味が違う……」
リサは再びトイレに駆け込んだ。
今度は腹を下したようで、その排便の音が外まで聞こえていた。
私の血が、どうしたというのだろうか?
一食食べられないだけで人食いも辞さない鬼型BOWが、血を啜っただけで食中毒になるような私の血って……。
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