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報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
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 実際のものとは異なります。

“私立探偵” 愛原学” 「日帰り温泉旅行前」

2025-07-14 16:32:01 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[9月17日18時00分 天候:雨 宮城県仙台市若林区某所 愛原家1階ダイニング]

 夕食はすき焼き鍋になった。

 愛原母「熊肉とか鹿肉だから臭みがあるのかと思ったら、案外無いのね!」
 愛原父「これは丁寧に下処理されてるな!こういうのなら食えるな!」

 秋田の太平山家……というよりは、上野家からの詫びの品として届いた熊肉や鹿肉に、両親達は絶賛していた。
 当然、リサも……。

 リサ「むふー!」

 生魚食で下した腹はどこへやら。
 久しぶりの肉食に、牙を剥き出してガツガツと食べていた。

 愛原学「元気になったみたいで良かった」
 リサ「やっぱ肉だよ、肉!」
 学「そうかい。明日は9時30分のバスに乗るから、それに間に合うように出かけるよ」
 母「それじゃ、明日は普通に朝7時起きかしらねぇ……」
 学「その方がいいかもね」

[同日21時00分 天候:晴 同地区内 愛原家1階リビング]

 私に代わって両親の肩を揉むリサ。
 部屋では扇風機がフル稼働し、他にも除湿器が稼働している。
 というのは、母親が私達の服を洗濯してくれたので、それを室内干しにしているからだ。
 干している物の中には、リサの水着もある。
 元々は濡れた水着を乾かす為だったのだが、この際だからと洗濯になった。
 こんな時の為にリサは学校の水着も持って来ていたのだが、必要無かったかもしれない。
 もっとも、私が言えばリサは着るだろうが。

 父「こんなにいいコが学のお嫁さんなんて勿体ない」
 母「ホントよねぇ……」

 リサに肩を揉まれながらお茶を啜る母は、父の言葉に頷いた。
 私はというと、パソコンデスクで報告書作り。

 学「悪いね、親不孝で!」
 父「そうは言っとらんだろう。忙しいのは分かる」
 リサ「わたしは先生と結婚したいです!」
 学「……!」

 私はリサのその言葉に、PCのキーボードを叩く手を止めた。
 上野医師の手記に書かれていた文言を思い出したからだ。

 『……その時、玲子が言った。「私は先生と結婚したいです」と。その言葉に、私は思わず玲子を押し倒し、服を剥ぎ取った。まだ15歳でありながら、この娘は……』

 学「リサは……」
 リサ「ん?」
 学「やっぱり斉藤玲子の娘なんだな」
 父「誰だい?その人は?」
 母「リサちゃんのお母さん?確か、もう亡くなっているって聞いたよね」
 学「うん。明日、遺骨探しに行ってくる」
 母「えっ?」
 父「いや、そんな気軽に言うなよ!何だい?リサちゃんのお母さんは、遺骨が無いのかい?」
 学「ついでに言うと、彼女の父親の遺骨も行方不明だよ」
 母「そ、そういうのを探すのも探偵の仕事なの?」
 学「そうみたいだ。何せ、警察じゃ探しにくい所にあるもんでね」
 父「どこだ、そこは?」
 学「霧生市」
 父「霧生市ぃ!?」
 学「国の機関からの依頼だから、報酬は高いんだ」
 父「いや、しかしねぇ……。危険じゃないのかねぇ?」
 学「その国の機関の人や、昼間一緒だったレイチェルも一緒だから大丈夫だよ。養成学校生とはいえ、成績優秀者でないと認められない日本留学を認められているコだし」
 父「確かに、軍人然としたコだったけど……」

 その時、風呂が沸いたメロディが鳴り響き、『お風呂が沸きました』と、アナウンスが流れた。

 父「学はまだ仕事が終わらないみたいだから、リサちゃん、先に入って来なよ」
 リサ「はい。ありがとうございます」

 リサは自分の着替えを取りに、奥の客間に向かった。
 私の仕事はというと、報告書と業務計画書を作成して善場係長にメールで送ること。
 PCで作成した文書なので、当然、デイライトの善場係長のPCに送る事になる。
 あと、これまでに掛かった費用で、デイライトに請求できるものについても送るこことになる。
 まあ、リサが風呂から上がって来る頃には終わっているだろう。

[9月18日07時00分 天候:晴 同地区内 愛原家2階・愛原学の部屋→1階・客間]

 書類の作成が終わって風呂に入り、寝る頃には23時を回っていた。
 風呂から上がったリサは体操服にブルマという姿をしていたが、さすがに先に寝てもらうことにした。
 で、私も就寝して翌朝……。
 今回は変な夢を見ることはなかった。
 普通に朝起きられた。
 枕元に置いたスマホがアラームを鳴らし、手を伸ばしてそれを止める。
 うん、まあ、よく眠れた。
 いつもこのくらいなら問題無いのだが。
 それとも、新幹線000号で白井を地獄に送り、上野夫婦を見送り、斉藤早苗も天国に行けたことで、もう悪夢を見る苦しみからは解放されたのだろうか。
 起きてから1階の洗面所に行くと、父親が先に使っていた。
 もっとも、洗面台は2台あるのだが。

 父「おはよう、学。先にリサちゃんを起こして来たらどうだい?」
 学「まだ起きてないの?」

 また具合悪くしてないだろうか?
 そう心配して1階の奥の客間に向かう。
 来客用に、エアーベッドを置いてあるのだった。

 学「リサぁ、起きたか?」

 私が部屋の入口をノックすると……。

 リサ「はーい!」

 という返事があったので、ドアを開けてみた。

 

 リサ「おはよう、ダーリン」

 リサのブルマの裾からは、白いショーツがはみ出している。
 あまり、サイズが合わなくなったのか?
 10代は少し見ないうちに成長が早いというからな。
 リサの場合、Gウィルスのせいで成長が遅くなっているだけだ。

 学「おはよう。早く着替えて起きて来いよ」
 リサ「ダーリン、おはようのチュー」

 リサは自分の唇を指さした。

 学「あ、ハイハイ」

 私は苦笑してリサの唇にキス。

 リサ「きゃはッ!
 学「じゃ、早く起きて来いよ」
 リサ「ダーリン、見て!」

 リサは起き上がると、ブルマのハミパンをクイッと直した。

 リサ「男の人って、こういうの好きなんでしょ!?」
 学「どこで覚えたんだ、それ?」
 リサ「ネット!」
 学「そこは『学校』じゃないんだ……」

 鬼もネットに毒される時代か。

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