[6月12日10時15分 天候:晴 東京都墨田区菊川2丁目 愛原学探偵事務所⇔愛原家]
私が高橋からの手紙を開けると、そこには確かに高橋の字による文章が書かれていた。
あいつ、何気に達筆なのである。
愛原「『俺の机の引き出しの整理をお願いします』だと?」
私は高橋の事務机を見た。
あいつの机の上には、パソコンくらいしか無かったと思うが?
私は席を立って、高橋の事務机の引き出しを確認した。
案の定、引き出しには殆ど何も入っていなかったが、袖箱の1番上の引き出しだけ、あいつがよく吸っている銘柄のタバコの箱がギッシリと詰まっていた。
これを整理しろと言うのだろうか?
タバコの箱を全部取り出すと、その奥底に1枚のメモ用紙があった。
愛原「1822?何の暗証番号だ?」
私はパールを見た。
あいつの銀行の口座番号か?
パール「もしかして、部屋のロッカーじゃないでしょうか?」
パールは3階を指さした。
愛原「ロッカー?ああ、前の事務所で使っていたヤツか」
今の事務所は収納も多いので、特に必要は無いと思って処分したのだ。
そしたら、パール達が自分の部屋で使いたいというので譲ったのだった。
愛原「あれ、暗証番号なんてあったっけ?」
パール「マサが4桁の番号のシリンダーキーを付けたんです。私にも番号を教えてくれませんでした」
愛原「そうだったのか」
他に心当たりが無い以上、試して見る必要がある。
善場「私も御一緒して宜しいのですか?」
愛原「構いませんよ」
リサ「乗り掛かったバスだもんね!」
愛原「乗り掛かった舟、だろ?」
リサ「あっ……」
善場「本当に学校の成績、優秀なんですか?」
リサ「いざとなったら、わたしの寄生虫を使って……」
善場「寄生虫?確か、もう死滅したはずでは?」
リサ「ギクッ!」
善場「これは……後でヒアリングする必要がありそうですね」
リサ「ご、午後から出かけないとォ……」
善場「関係ありません。午後の予定は全てキャンセルして頂きます。あなたの体内の状況を、よく確認しませんとね」
愛原「静岡事務所で確認したのでは?」
リサ「そーだよ!」
善場「どうも地方の事務所は精度が悪いので。改めて確認する必要がありそうですね」
愛原「だってさ?」
リサ「えー……」
リサの寄生虫は本当に恐ろしかった。
『魔王軍』を結成できたのも、それが大きい。
ただ、電撃が使えるようになってから、寄生虫は感電して死滅したとか聞いたが?
とにかく、私達はエレベーターで3階に移動した。
パール「ここです。散らかっていて、申し訳ありません」
善場「こちらこそ、急な事なので、申し訳無いです」
パールと高橋の部屋に入る。
ややタバコ臭いのは、2人が喫煙者だからだろう。
ここで喫煙する際は換気をするようにと言っているのだが、どうしても臭いが付いてしまうようだ。
そして、部屋の隅にロッカーはあった。
一般家庭内にオフィス用のロッカーが置いてあるのは、何となく不自然だ。
ロッカーは2つあって、1つをパール用と分けているらしい。
もちろんこれとは別に、クロゼットもあるのだが。
高橋用のロッカーには、確かに4桁の暗証番号のシリンダーキーが付いていた。
パール「いざとなったら、チェーンカッターで壊せばいいと思ってましたが……」
パールはそう言って、自分のロッカーからチェーンカッターを取り出した。
愛原「もしこの番号で開かなかったら、宜しく頼むよ」
善場「分かっているとは思いますが、無闇に持ち歩くと軽犯罪法違反となりますので、ご注意ください」
パール「も、もちろんです」
私が番号を合わせると、どうやらチェーンカッターの出番は無さそうだった。
愛原「開いた!」
パール「良かったですね」
愛原「では、開けます!」
リサ「中からゾンビが出て来たりして?」
愛原「ラクーンシティか!」
すると善場係長、スーツの中からハンドガンを取り出した。
善場「万が一ということもありますので、準備は致します」
パール「私も、お任せください」
パールはロッカーの中から、コンバットナイフを取り出した。
リサ「わたしも任せて!」
リサは鬼形態に戻ると、右手の爪を長く鋭く伸ばした。
愛原「では、開けます」
私はロッカーの扉をガチャッと開けた。
ゾンビ?「アァア……!」
愛原「えっ!?」
すると、中から本当に呻き声のような物を上げて私に倒れ掛かって来る人のような物が!
まさか、本当にゾンビ!?
善場「所長、伏せて!!」
パーン!パンパンパーン!と、家中に善場係長のハンドガンの銃声が響く。
まずいことに、タバコの臭いを外に出す為に窓を開けていたので、近所中に発砲音が響き、通報されたかもしれない。
パール「こ、これは……!?」
部屋中に舞い散る綿。
係長の銃弾が当たった所には穴が開き、そこから血しぶきが上がったのではなく、何故か綿が舞い上がったのだ。
リサ「全然、血の臭いも腐った肉の匂いもしないよ!?」
愛原「これは、人形だ!?」
善場「えっ?」
マネキンに肉襦袢を着せ、あとはハロウィン用のコスプレ衣装を着せただけの人形。
ハロウィンのコスプレの中にはゾンビのヤツもあるから、それだろう。
動かすと、ゾンビのような呻き声を上げるという仕掛けが施されていた。
愛原「何だよ!紛らわしい!!」
善場「この人形と、ロッカーの中を確認しましょう!」
リサ「ロッカーの中に何かあったよ!?」
愛原「なに!?今度は何だ!?」
リサはロッカーの中から、18歳未満視聴禁止のエロDVDのケースをいくつも取り出した。
リサ「えっちぃDVD。観ていい!?」
リサは鼻息を荒くして聞いてきた。
愛原「そういうのは18歳になってからね?」
リサ「えー……」
パール「待ってください!そのケース、何か挟まってますよ?」
リサ「えっ?」
パールが指さした所を見ると、リサが抱えているDVDケースの中から、1枚のメモ用紙が挟まっているのが見えた。
愛原「まだ何かあるのか?」
どうやら高橋のヤツ、私達にクエストをクリアさせるつもりらしい。
私が高橋からの手紙を開けると、そこには確かに高橋の字による文章が書かれていた。
あいつ、何気に達筆なのである。
愛原「『俺の机の引き出しの整理をお願いします』だと?」
私は高橋の事務机を見た。
あいつの机の上には、パソコンくらいしか無かったと思うが?
私は席を立って、高橋の事務机の引き出しを確認した。
案の定、引き出しには殆ど何も入っていなかったが、袖箱の1番上の引き出しだけ、あいつがよく吸っている銘柄のタバコの箱がギッシリと詰まっていた。
これを整理しろと言うのだろうか?
タバコの箱を全部取り出すと、その奥底に1枚のメモ用紙があった。
愛原「1822?何の暗証番号だ?」
私はパールを見た。
あいつの銀行の口座番号か?
パール「もしかして、部屋のロッカーじゃないでしょうか?」
パールは3階を指さした。
愛原「ロッカー?ああ、前の事務所で使っていたヤツか」
今の事務所は収納も多いので、特に必要は無いと思って処分したのだ。
そしたら、パール達が自分の部屋で使いたいというので譲ったのだった。
愛原「あれ、暗証番号なんてあったっけ?」
パール「マサが4桁の番号のシリンダーキーを付けたんです。私にも番号を教えてくれませんでした」
愛原「そうだったのか」
他に心当たりが無い以上、試して見る必要がある。
善場「私も御一緒して宜しいのですか?」
愛原「構いませんよ」
リサ「乗り掛かったバスだもんね!」
愛原「乗り掛かった舟、だろ?」
リサ「あっ……」
善場「本当に学校の成績、優秀なんですか?」
リサ「いざとなったら、わたしの寄生虫を使って……」
善場「寄生虫?確か、もう死滅したはずでは?」
リサ「ギクッ!」
善場「これは……後でヒアリングする必要がありそうですね」
リサ「ご、午後から出かけないとォ……」
善場「関係ありません。午後の予定は全てキャンセルして頂きます。あなたの体内の状況を、よく確認しませんとね」
愛原「静岡事務所で確認したのでは?」
リサ「そーだよ!」
善場「どうも地方の事務所は精度が悪いので。改めて確認する必要がありそうですね」
愛原「だってさ?」
リサ「えー……」
リサの寄生虫は本当に恐ろしかった。
『魔王軍』を結成できたのも、それが大きい。
ただ、電撃が使えるようになってから、寄生虫は感電して死滅したとか聞いたが?
とにかく、私達はエレベーターで3階に移動した。
パール「ここです。散らかっていて、申し訳ありません」
善場「こちらこそ、急な事なので、申し訳無いです」
パールと高橋の部屋に入る。
ややタバコ臭いのは、2人が喫煙者だからだろう。
ここで喫煙する際は換気をするようにと言っているのだが、どうしても臭いが付いてしまうようだ。
そして、部屋の隅にロッカーはあった。
一般家庭内にオフィス用のロッカーが置いてあるのは、何となく不自然だ。
ロッカーは2つあって、1つをパール用と分けているらしい。
もちろんこれとは別に、クロゼットもあるのだが。
高橋用のロッカーには、確かに4桁の暗証番号のシリンダーキーが付いていた。
パール「いざとなったら、チェーンカッターで壊せばいいと思ってましたが……」
パールはそう言って、自分のロッカーからチェーンカッターを取り出した。
愛原「もしこの番号で開かなかったら、宜しく頼むよ」
善場「分かっているとは思いますが、無闇に持ち歩くと軽犯罪法違反となりますので、ご注意ください」
パール「も、もちろんです」
私が番号を合わせると、どうやらチェーンカッターの出番は無さそうだった。
愛原「開いた!」
パール「良かったですね」
愛原「では、開けます!」
リサ「中からゾンビが出て来たりして?」
愛原「ラクーンシティか!」
すると善場係長、スーツの中からハンドガンを取り出した。
善場「万が一ということもありますので、準備は致します」
パール「私も、お任せください」
パールはロッカーの中から、コンバットナイフを取り出した。
リサ「わたしも任せて!」
リサは鬼形態に戻ると、右手の爪を長く鋭く伸ばした。
愛原「では、開けます」
私はロッカーの扉をガチャッと開けた。
ゾンビ?「アァア……!」
愛原「えっ!?」
すると、中から本当に呻き声のような物を上げて私に倒れ掛かって来る人のような物が!
まさか、本当にゾンビ!?
善場「所長、伏せて!!」
パーン!パンパンパーン!と、家中に善場係長のハンドガンの銃声が響く。
まずいことに、タバコの臭いを外に出す為に窓を開けていたので、近所中に発砲音が響き、通報されたかもしれない。
パール「こ、これは……!?」
部屋中に舞い散る綿。
係長の銃弾が当たった所には穴が開き、そこから血しぶきが上がったのではなく、何故か綿が舞い上がったのだ。
リサ「全然、血の臭いも腐った肉の匂いもしないよ!?」
愛原「これは、人形だ!?」
善場「えっ?」
マネキンに肉襦袢を着せ、あとはハロウィン用のコスプレ衣装を着せただけの人形。
ハロウィンのコスプレの中にはゾンビのヤツもあるから、それだろう。
動かすと、ゾンビのような呻き声を上げるという仕掛けが施されていた。
愛原「何だよ!紛らわしい!!」
善場「この人形と、ロッカーの中を確認しましょう!」
リサ「ロッカーの中に何かあったよ!?」
愛原「なに!?今度は何だ!?」
リサはロッカーの中から、18歳未満視聴禁止のエロDVDのケースをいくつも取り出した。
リサ「えっちぃDVD。観ていい!?」
リサは鼻息を荒くして聞いてきた。
愛原「そういうのは18歳になってからね?」
リサ「えー……」
パール「待ってください!そのケース、何か挟まってますよ?」
リサ「えっ?」
パールが指さした所を見ると、リサが抱えているDVDケースの中から、1枚のメモ用紙が挟まっているのが見えた。
愛原「まだ何かあるのか?」
どうやら高橋のヤツ、私達にクエストをクリアさせるつもりらしい。
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