[8月25日04:00.天候:曇 宮城県宮城郡松島町 国道45号線上]
私達を追うスーパータイラントが投げ放ったタンクローリーのタンク。
ガソリン満載のタンクが直撃する前に、BSAAの隊員が放ったガトリング砲のおかげでそれが大爆発した。
その直前に私達を乗せた装甲車がトンネルの中に入ったので、爆発に巻き込まれることはなかったが、スーパータイラントは巻き込まれたはずだ。
それで倒せたのならいいのだが……。
愛原:「なにぃっ!?」
スーパータイラントは生きていた!
全身が火だるま状態でありながら、全力ダッシュで私達を追い掛ける。
隊員B:「不死身かあいつは!?」
しかも装甲車が急停車!
隊員C:「おい、どうして止まる!?」
隊員A:「最悪だ!」
トンネルの出口には事故った車が数台横転して、道路を塞いでいた。
避難車両で渋滞していた中、トラックでも追突したのだろう。
隊員B:「しょうがない!ここで倒すしかない!愛原さん達、俺達がここで食い止める!幸い、あのバスの中から外に出られる。それで逃げてくれ」
愛原:「分かった。ありがとう。皆、行くぞ!」
私達は乗り捨てられている観光バスに乗り込んだ。
そして、後ろの非常口に向かうと、そこからトンネルの外に出られた。
前後と側面に車が衝突している状態で、乗降口の部分と非常口の部分だけが空いていたのだ。
高橋:「先生、急いで広い場所へ!」
愛原:「何だ、どうした!?」
高橋:「BSAAの奴ら、全滅しました!」
愛原:「早っ!」
こ、今度という今度は、私達も年貢の納め時か?
スーパータイラントは、事故車両で塞がれたトンネルの出口を無理やり開けた。
それで爆発・炎上した車もいたが、スーパータイラントはそんなこと意にも介さない。
リサ:「た、タイラント……」
スーパータイラント:「御嬢様……」
愛原:「くそっ!」
私はショットガンをスーパータイラントに向けた。
高橋はマグナムを、高野君はライフルを構える。
高橋:「俺は地獄まで先生にお供します!」
高野:「乗り掛かった舟だからね、私もお付き合いしますよ?」
愛原:「ありがとう、皆!だけど、死ぬのは俺達だけだ。斉藤さんは助けないと!」
高野:「それもそうですね。斉藤さん、ここは私達に任せて斉藤さんは逃げなさい。大丈夫。あいつの優先順位はリサちゃん、その次に私達で、斉藤さんは1番後回し……」
その時、私達の横をスーパータイラントが駆け抜けていった。
斉藤:「ぎゃっ……!」
スーパータイラント:「御嬢様……ヤット見ツケタ……」
愛原:「は!?」
高橋:「あっ!?」
高野:「えっ!?」
リサ:「!?」
何と、スーパータイラントはリサをスルーし、何故か斉藤さんを捕まえた。
スーパータイラント:「御嬢様……連レテ行ク……」
愛原:「お、おい、こら!そこのタイラント!お前が捜している御嬢様はこっちだろ!?」
私はリサを指さした。
斉藤さんは恐怖の余り、意識を失ってしまった。
リサも唖然としていたが、それが却ってスーパータイラントに対する恐怖を薄れさせたらしい。
リサ:「タイラント!いい加減にしろ!!」
スーパータイラント:「リサ嬢……邪魔スルナラ、リサ嬢モ殺ス……」
愛原:「リサ嬢って……!」
何だ、あのスーパータイラント、トチ狂って斉藤さんを浚ったんじゃないのか?
リサはリサで、ちゃんと御嬢様扱いしている?
ということは……。
愛原:「スーパータイラント!お前は誰の命令でこんなことをしてるんだ!?」
スーパータイラント:「答エル必要無イ……」
ドゴン!
高橋:「先生の質問をスルーするとは、いい度胸だな、ああ?」
高橋がスーパータイラントにマグナムを放った。
これが普通のタイラントなら、マグナムでも十分にダメージが与えられるはずなのだが、スーパータイラントには効いていない。
スーパータイラント:「邪魔スルノナラ、オ前達モ殺ス……!」
私は辺りを見回した。
愛原:「リサ、正体を曝け出していい!斉藤さんは気を失っているし、周りに人はいない!」
私はリサの肩をポンと叩いた。
リサ:「言われなくても……!」
リサはミシミシと今の人間の姿を変えていった。
まずは鬼の姿になり、それから背中から触手を何本も生やす。
両手もまた長く深く伸び、両足も……って、大丈夫か?ちゃんと人間の姿に戻れるんだろうな?
スーパータイラント:「邪魔スルノナラ、リサ嬢モ殺ス!」
リサ:「サイトーに危害ヲ加エル奴ハ、タイラントも殺ス!」
リサの言葉が片言になった。
やはり化け物になると、人語も操りにくくなるらしい。
愛原:「おおっ!?」
あっという間だった。
リサの体から生えた触手は鋭い槍のようになり、それでタイラントの体をいくつも貫通させた。
スーパータイラント:「グオオオオオオオ!」
さすがに痛かったか、スーパータイラント、思わず斉藤さんを振り放ってしまう。
リサ:「サイトー!」
リサは触手を一本伸ばし、投げ飛ばされた斉藤さんをキャッチした。
斉藤:「リサさん……?」
しまった!
今ので斉藤さん、意識が戻ってしまった!
今のリサを見たら卒倒してしまうぞ!?
リサ:「愛原先生、サイトーを……」
愛原:「リサ!お前、どうするんだ!?」
リサ:「サイトーに正体ヲ見ラレタ。ソレニ、スーパータイラントは、マダ生キテイル……」
スーパータイラント:「ウウウ……」
愛原:「うわっ、本当だ!」
体にいくつも穴が開けれられたというのに、スーパータイラントはまだ生きていた。
何てヤツだ。
リサ:「死ナバ諸共……」
愛原:「おい、ちょっと待て!」
リサは自爆しようとしている!
と、その時だった。
上空にヘリコプターが飛んで来た。
またもやBSAAのヘリだ。
〔「こちらBSAA、Ζ(ゼータ)チームだ。今からスーパータイラントにロケットランチャーを撃ち込む。直ちに避難してくれ!」〕
愛原:「マジか!?」
高橋:「先生、早く!」
愛原:「リサ、形勢逆転だ!お前が無理する必要は無い!お前も来い!」
私はリサの触手を引っ張った。
狙撃手:「何か、クリーチャーがもう一体いるんですが、撃っちゃってもいいんでしょうか?」
パイロット:「あれは『リサ・トレヴァー』だろ?愛原氏が引っ張って行ってるということは、まだ制御できている状態だ。取りあえず、スーパータイラントだけにしとけ」
狙撃手:「了解。発射!」
ズドーン!
愛原:「うわっ!」
思いっ切り離れたつもりだが、爆風が飛んで来た。
ほとんど、見切り発車だな。
いや、見切り発射か。
高橋:「BSAAの奴ら、無茶しやがる!」
愛原:「リサ、もう元の姿に戻っていいぞ!」
リサ:「はーい……」
高野:「斉藤さん、大丈夫?」
斉藤:「…………」
今の爆発でまた気を失った斉藤さんだった。
これは上手く誤魔化せるかもしれない。
HQ:「HQよりΖチーム、スーパータイラントの沈黙を確認」
パイロット:「了解。ΖチームよりHQ。これより降下し、生存者並びに『リサ・トレヴァー』の確保に入る」
HQ:「了解」
ヘリコプターが私達の前に降下する。
2日目の戦いはもっとハードだったが、またどうやら生き残れたようだ。
私達を追うスーパータイラントが投げ放ったタンクローリーのタンク。
ガソリン満載のタンクが直撃する前に、BSAAの隊員が放ったガトリング砲のおかげでそれが大爆発した。
その直前に私達を乗せた装甲車がトンネルの中に入ったので、爆発に巻き込まれることはなかったが、スーパータイラントは巻き込まれたはずだ。
それで倒せたのならいいのだが……。
愛原:「なにぃっ!?」
スーパータイラントは生きていた!
全身が火だるま状態でありながら、全力ダッシュで私達を追い掛ける。
隊員B:「不死身かあいつは!?」
しかも装甲車が急停車!
隊員C:「おい、どうして止まる!?」
隊員A:「最悪だ!」
トンネルの出口には事故った車が数台横転して、道路を塞いでいた。
避難車両で渋滞していた中、トラックでも追突したのだろう。
隊員B:「しょうがない!ここで倒すしかない!愛原さん達、俺達がここで食い止める!幸い、あのバスの中から外に出られる。それで逃げてくれ」
愛原:「分かった。ありがとう。皆、行くぞ!」
私達は乗り捨てられている観光バスに乗り込んだ。
そして、後ろの非常口に向かうと、そこからトンネルの外に出られた。
前後と側面に車が衝突している状態で、乗降口の部分と非常口の部分だけが空いていたのだ。
高橋:「先生、急いで広い場所へ!」
愛原:「何だ、どうした!?」
高橋:「BSAAの奴ら、全滅しました!」
愛原:「早っ!」
こ、今度という今度は、私達も年貢の納め時か?
スーパータイラントは、事故車両で塞がれたトンネルの出口を無理やり開けた。
それで爆発・炎上した車もいたが、スーパータイラントはそんなこと意にも介さない。
リサ:「た、タイラント……」
スーパータイラント:「御嬢様……」
愛原:「くそっ!」
私はショットガンをスーパータイラントに向けた。
高橋はマグナムを、高野君はライフルを構える。
高橋:「俺は地獄まで先生にお供します!」
高野:「乗り掛かった舟だからね、私もお付き合いしますよ?」
愛原:「ありがとう、皆!だけど、死ぬのは俺達だけだ。斉藤さんは助けないと!」
高野:「それもそうですね。斉藤さん、ここは私達に任せて斉藤さんは逃げなさい。大丈夫。あいつの優先順位はリサちゃん、その次に私達で、斉藤さんは1番後回し……」
その時、私達の横をスーパータイラントが駆け抜けていった。
斉藤:「ぎゃっ……!」
スーパータイラント:「御嬢様……ヤット見ツケタ……」
愛原:「は!?」
高橋:「あっ!?」
高野:「えっ!?」
リサ:「!?」
何と、スーパータイラントはリサをスルーし、何故か斉藤さんを捕まえた。
スーパータイラント:「御嬢様……連レテ行ク……」
愛原:「お、おい、こら!そこのタイラント!お前が捜している御嬢様はこっちだろ!?」
私はリサを指さした。
斉藤さんは恐怖の余り、意識を失ってしまった。
リサも唖然としていたが、それが却ってスーパータイラントに対する恐怖を薄れさせたらしい。
リサ:「タイラント!いい加減にしろ!!」
スーパータイラント:「リサ嬢……邪魔スルナラ、リサ嬢モ殺ス……」
愛原:「リサ嬢って……!」
何だ、あのスーパータイラント、トチ狂って斉藤さんを浚ったんじゃないのか?
リサはリサで、ちゃんと御嬢様扱いしている?
ということは……。
愛原:「スーパータイラント!お前は誰の命令でこんなことをしてるんだ!?」
スーパータイラント:「答エル必要無イ……」
ドゴン!
高橋:「先生の質問をスルーするとは、いい度胸だな、ああ?」
高橋がスーパータイラントにマグナムを放った。
これが普通のタイラントなら、マグナムでも十分にダメージが与えられるはずなのだが、スーパータイラントには効いていない。
スーパータイラント:「邪魔スルノナラ、オ前達モ殺ス……!」
私は辺りを見回した。
愛原:「リサ、正体を曝け出していい!斉藤さんは気を失っているし、周りに人はいない!」
私はリサの肩をポンと叩いた。
リサ:「言われなくても……!」
リサはミシミシと今の人間の姿を変えていった。
まずは鬼の姿になり、それから背中から触手を何本も生やす。
両手もまた長く深く伸び、両足も……って、大丈夫か?ちゃんと人間の姿に戻れるんだろうな?
スーパータイラント:「邪魔スルノナラ、リサ嬢モ殺ス!」
リサ:「サイトーに危害ヲ加エル奴ハ、タイラントも殺ス!」
リサの言葉が片言になった。
やはり化け物になると、人語も操りにくくなるらしい。
愛原:「おおっ!?」
あっという間だった。
リサの体から生えた触手は鋭い槍のようになり、それでタイラントの体をいくつも貫通させた。
スーパータイラント:「グオオオオオオオ!」
さすがに痛かったか、スーパータイラント、思わず斉藤さんを振り放ってしまう。
リサ:「サイトー!」
リサは触手を一本伸ばし、投げ飛ばされた斉藤さんをキャッチした。
斉藤:「リサさん……?」
しまった!
今ので斉藤さん、意識が戻ってしまった!
今のリサを見たら卒倒してしまうぞ!?
リサ:「愛原先生、サイトーを……」
愛原:「リサ!お前、どうするんだ!?」
リサ:「サイトーに正体ヲ見ラレタ。ソレニ、スーパータイラントは、マダ生キテイル……」
スーパータイラント:「ウウウ……」
愛原:「うわっ、本当だ!」
体にいくつも穴が開けれられたというのに、スーパータイラントはまだ生きていた。
何てヤツだ。
リサ:「死ナバ諸共……」
愛原:「おい、ちょっと待て!」
リサは自爆しようとしている!
と、その時だった。
上空にヘリコプターが飛んで来た。
またもやBSAAのヘリだ。
〔「こちらBSAA、Ζ(ゼータ)チームだ。今からスーパータイラントにロケットランチャーを撃ち込む。直ちに避難してくれ!」〕
愛原:「マジか!?」
高橋:「先生、早く!」
愛原:「リサ、形勢逆転だ!お前が無理する必要は無い!お前も来い!」
私はリサの触手を引っ張った。
狙撃手:「何か、クリーチャーがもう一体いるんですが、撃っちゃってもいいんでしょうか?」
パイロット:「あれは『リサ・トレヴァー』だろ?愛原氏が引っ張って行ってるということは、まだ制御できている状態だ。取りあえず、スーパータイラントだけにしとけ」
狙撃手:「了解。発射!」
ズドーン!
愛原:「うわっ!」
思いっ切り離れたつもりだが、爆風が飛んで来た。
ほとんど、見切り発車だな。
いや、見切り発射か。
高橋:「BSAAの奴ら、無茶しやがる!」
愛原:「リサ、もう元の姿に戻っていいぞ!」
リサ:「はーい……」
高野:「斉藤さん、大丈夫?」
斉藤:「…………」
今の爆発でまた気を失った斉藤さんだった。
これは上手く誤魔化せるかもしれない。
HQ:「HQよりΖチーム、スーパータイラントの沈黙を確認」
パイロット:「了解。ΖチームよりHQ。これより降下し、生存者並びに『リサ・トレヴァー』の確保に入る」
HQ:「了解」
ヘリコプターが私達の前に降下する。
2日目の戦いはもっとハードだったが、またどうやら生き残れたようだ。
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