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主婦年金の迷走

2011年11月11日 | つれづれ
先日の毎日新聞に主婦年金の不公平性についての記事が載っていました。私自身はずっと会社員の妻で、まだ年金を受給していない専業主婦なので、この記事に関係はないのですが、新聞記事の内容は、まったく同感できるものでしたので、ここに書き留めたいと思います。

厚生年金、共済年金に加入している会社員や公務員世帯の専業主婦は、年金保険料を払わなくても、払ったものとみなされて国民年金が受給出来ます。これを第3号被保険者制度というのは皆様よくご存知ですね。

なので夫が退職して厚生年金から脱退したら第3号ではなくなるので、主婦も国民年金に切り替えて保険料を納めるのは当然です。ところが、この切り替えをせずに、保険料を払っていない人が多数いることが、昨年明らかになったのだそうです。

そして切り替えをしないままの方々は、実際は第3号ではないにもかかわらず、第3号のままの年金額を受給されていて、このような方々が約53000人いらっしゃるのだそうです。

切り替えて、きちんと保険料を自分で払ってきた方々が大部分で、切り替えて年金を減額された方も約50万人いらっしゃるのだそうです。なので切り替えをしないで記録をそのままにしていた方々だけが優遇される事に批判が起きるのは当然でしょう。

この批判をふまえ厚労省は、切り替えをしないで記録をそのままにしていた方々だけが優遇されていたのを改める事にした様です。

その結果、未払い分は原則として減額するが、過去10年分の追加納入を認め、既に年金を受給している人は、時効にかからない
過去5年分を今後の年金から減額する方法で返還してもらうという案に改めました。ただし、減額幅は改正前の年金額の10%以内にとどめることにしました。

不思議な事に、この厚労省案に対して民主党内で異論が噴出したのだそうです。「受け取りすぎた年金分の返還を求めるべきではない」との意見が民主党厚生労働部会議(座長 長妻昭 元厚労相)で相次ぎ、過払い分の返還は求めない事を決めたのだそうです。これにはホントに驚きました。

きちんと記録を訂正して年金が減額された人からすれば、減額幅を10%以内にする案にも不公平感が残って当然です。しかもその上に過払い分の返還を求めないのでは、きちんと記録を訂正した方々が納得出来ないのは当たり前の事だと思います。

仮に、過払い分の返還手続きに多大な費用がかかり、返還を求めない方が経済的だとしても、年金制度への信頼性の観点から、公平性を重視し、返還を求めるという筋を通すことが重要だと思います。

私は完全な無党派の一人ですが、この様な状態で、この政権で社会保障の抜本改革などできるのでしょうか?主婦年金の切り替え漏れ問題に関する民主党の迷走ぶりを見ていると不安になってきます。そしてこの政権の場当たり的な大衆迎合主義には目を覆いたくなります。
 
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