2、3年前に、毎日新聞の書評欄に山本ふみこ著『子どもと一緒に家のこと』という本の書評が載っていたのを記憶していたのですが、偶然に図書館でこの本が目にとまったので借りて帰りました。
書評を見た時、子どもと一緒に読む本で、何となく絵本の様な感じの本を想像していたのですが、実際はそんな本ではなく、日々の暮らしを子どもと一緒に楽しみながら綴った大人向けエッセーという感じの本です。ところどころに著者のきりっとした、温かいイラストが入っているのもなかなかいい感じです。
編集者という忙しい身でありながら、その時々の季節を大切に、子どもが出来るお手伝いだけではなく、子供にとってどんなことを学ぶのが大切なのかが丁寧に書かれています。
私は遥か昔の自分の子育て時代を思い出し、この著者の様に子どもと一緒に楽しみながら家事をし、子どもに家のことを色々教えるといった、余裕のある子育てをしたかったなぁという気持ちになりました。仕事もしていないのに毎日を慌しく過ごしていた様に思うものですから...。そうそう理想どおりにいかないのが子育てだというのはわかってはいるのですけどね~
この本の中に、私が学生時代に読んだ『美は乱調にあり』という本のことがチラッと出てくるのですが、同じ人のことを書いた「諧調は偽りなり」という本もあるそうで、これも読みたくなりました。