厚生労働省の推計では高齢者の独り暮らしの世帯が年々増え続け、2015年には全世帯の26.3%が65歳以上の高齢者の一人暮らし世帯になっているのだそうです(自分の周りをみまわした感じより少し多い様な気もしますが...)。
子供達も巣立って行き、夫婦だけでの暮らし(友人によればこれをempty nestというらしい)が続いたあと、ある日長年連れ添った伴侶も亡くなり、誰もがいつかは一人になる時代が到来しているんですね。
歳をとってからの一人暮らしを想像すると、以前読んだトルーマン・カポーテイの「ミリアム」を思い出し(その記事はこちら)、暗澹とした気持ちになりますが、そんな時、出来ればつらく寂しい孤独、あるいは孤立はさけたいという思いになります。
一人になることで自分をじっくり見つめ、内面の成長を促せる様な豊かな孤独を手にし、孤独を楽しめる人になりたいとは思うものの、これはなかなか難しい。
ずっと一人暮らしだった永井荷風の日記『断腸亭日乗』のごく一部ですが、最近読む機会がありました。彼の日常は人が訪ねて来たりコンサートに行ったりと実に充実していた様です。
荷風は作家で有名人ですから私達とは少し違いますが、彼の様な豊かな孤独を手にするにはどうすればいいのかを、一人暮らしになる前から考えておく必要がある様ですね。
健康に留意する、友人との付き合いを大切にする、趣味を持つといった一般的なことは思い浮かびますが、それ以外にもっと根本的な何かがある様な気もします。でも考えることはいつもそこまでで、もしそうなったらなった時のことと開き直っている私です。
「孤独を楽しめる人」なんて偉そうなタイトルを付けましたが、お粗末でした(^-^)
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